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これで分かる!建設関連の業界構造について

ある業界に携わろうとする者にとって、その業界の構造を知ることは非常に大切なことです。どこが起案・発注をして、どこの企業が請け負い、その仕事がどこに回されるかは、自分の商売の位置を知る上でも重要と言えるでしょう。
建設関連も同じことが言え、業界の構造を知ることは非常に重要。どの様な流れで仕事が進むかを理解することは大切なのです。
そこで、ここでは建設に関係する業界構造を3つに分け、それぞれの流れを取り上げたいと思います。

業界構造の基本

まずは全体の概要を紹介します。
建設業界は基本的にはピラミッド型の構造となっています。
イメージ的にはトップの大型建設会社が仕事を取り、その会社が関係会社に仕事をまわす形です。と言うのも、大きな建設会社とは言っても、すべての工事が可能な訳では無いからです。トップの会社は仕事をまわすと共に指揮者的な立場。様々な会社に仕事をまわし、その管理をします。
そして、その仕事をまわされた会社は、更に下の関連会社を起用します。それは例えば小規模の資材メーカーや工事業者など。仕事が細分化して行きます。
ただし、仕事が細分化すると言っても仕事の品質が落ちるとは限りません。むしろ小さな業者になると、プロとしての習熟度が増し、品質の高い仕事をします。
この様に、業界構造はピラミッド式。ただし、末端の業者も規模は小さくても仕事の品質は高レベルです。トップから末端までのパワーを結集して、日本の建築物が出来ていると言えるでしょう。

業界構造1…公共物件工事

さて、建設業界の構造は基本的にはピラミッド型ですが、案件によって微妙に相違が発生します。
まず、公共物件工事…例えば道路や港湾、そしてトンネルなど。これは基本的には行政が大型の建設会社に発注します。道路などは県をまたぐ物、港湾などはタンカーが着ける様な物も造られるので、プロジェクトとしては非常に巨額です。
この仕事も基本的にはトップから末端へ仕事が流れるイメージとなります。
ただ、中に入る会社は公共工事に特化している会社が基本です。例えば、道路の場合、道路の舗装業者、中央分離帯を造る業者、ガードレールを造る業者、グリーンベルトなどを造る造園業者など。
ちなみに、これらの川下の業者は公共物件のみを受注するのでは無く、民間の仕事も請け負います。

業界構造2…民間の大型物件工事

次に民間について取り上げてみましょう。
民間の物件は基本的に2つに分かれます。大型工事に特化する会社と小規模工事に特化する会社です。
大型工事の代表格はマンションや商業施設などが挙げられます。発注は多くの場合が民間の不動産会社や商社など。小規模工事はアパートなどが挙げられるでしょう。
自治体の発注する県営住宅や市営住宅なども物件として存在し、自治体そのものがクライアントになる場合もあります。
請け負うのは規模にもよりますが、中程度の建設会社です。これは明確な区別は無く、その時の景気などにもよります。ただ、1990年代後半のバブル崩壊後の時期には、スーパーゼネコンと呼ばれる超大型の建設会社が比較的小型のマンション建設に入っていた…などと言ったエピソードもあります。

業界構造3…民間の小規模物件工事

民間の小規模物件、この代表格か個人の住宅です。発注元は個人であったり街の不動産会社であったり、実に様々です。
この部分も基本的にはピラミッド構造。元請けとなる住宅会社や工務店が関連会社に資材を発注し、契約している小規模の工事会社に仕事をまわし、更に個人の大工、塗装、外構、内装などの業者にまわします。
工事の金額が多くは無いので、入る会社は公共工事やマンション工事には及びませんが、基本的な仕事の流れや業界構造はあまり変わりません。

まとめ

建設関連の業界構造について、工事の種類を例に取って解説しました。基本構造についてイメージが出来たことと思います。
先にも挙げましたが、建設業界に携わる身であれば、構造を知っておくことは非常に大切。自分がどの工事を専門に扱うかを把握し、立場について理解を深めましょう。

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