インタビュー:イオンネクスト株式会社 嶋津春美 マーケティング部サイトコンテンツマネージャー
オープン1年で21万人の会員となった「Green Beans(グリーンビーンズ)」。リアルな店舗を持たないだけにサイト運営やマーケティングは要とも言える。今回は、プロモーション会社や食品ECサイトからイオンネクストに転職した、マーケティング部のサイトコンテンツマネージャーを務める嶋津春美に話を聞いた。
食品ECサイトが持つ力をより大きな規模で広めたい
10年ほどプロモーション会社で、クライアントの商品やサービスの販売促進に携わってきました。最後の数年はマーケティング部に異動となりましたが、代理店としてではなく、自社の商品やサービスが本質的にどのように求められているのかを知りたいと感じるようになったのです。そして直接お客さまとコミュニケーションを図りたいと思い、事業会社への転職を決めました。ちょうどその頃は、結婚・出産を経て子育てに追われ、食品配送サービスを利用した時期でもありました。食料品のECは利便性に加えて、雑誌やSNSから情報を得るようなエンターテインメント性があります。子育てが中心となり、社会から断絶されるような気持ちも芽生えていた時でしたので、スマホひとつで繋がる狭い世界が広がったような感覚で、心底救われたことを覚えています。おいしいものを食べると毎日の生活にも潤いが出るといった食の持つ力に惹かれ、食品EC関連の会社に転職。ECサイトに関する様々な知識を得た後に、「Green Beans」という新しい事業が立ち上がると知りました。共感できるコンセプトを持つ新しいブランドのもとで、さらなる挑戦ができると思い、イオンネクストへの入社を決意しました。
イオンネクストが掲げる「お客さま第一」を具現化できるマーケティング
ECは、サイトの中身となるコンテンツと、その見せ方が命だと言えます。お客さまが実際に手に取って商品を見定めることができない中で、その商品を魅力的に感じてもらい、正確な情報をコンテンツに落とし込む必要があります。そこを前提として、特設ページの内容を考え、さらにSNSやメルマガなどへと展開してお客さまへの認知拡大、リピート率の向上、バスケット単価の増加を目指しています。実際の制作はクリエイティブチームが担当しますが、私はその上流部分となるフレームワークやコンセプトの設定などの業務に携わっています。
商品部とは常に連携し、商品情報をもとにページでの見せ方やお客さまとのコミュニケーション施策を考え、品質管理やカスタマーサクセス(CS)など各部署に協力いただいて販売促進を行っていきます。いわば調整役です。そのようにして私たちマーケティング部はお客さまのことを最優先に考えています。これはイオンネクストが一番大事にしている理念「お客さま第一」に基づいているからです。企業が目指すものと自分が目指すもの。この一致が、仕事のやりがいや働きやすさに繋がっていると実感しています。
育児と仕事の完璧な両立ではなく、結果的に両立できていれば良い
今、私は子育てをしながらフルタイムで働いていますが、「仲間を尊重」というイオンネクストのカルチャーがあるからこそ、子育てと仕事を両立することができているのかなと思っています。とはいえ、どちらかに重心が偏ることもあり、そのバランスを取りながら、妥協すべき点とこだわるべき点を選択しています。子どもが病気のときは、仕事は抑えなければなりませんが、私の急な休みだけではなくチームの誰が休んでも、当然のように快くカバーし合っています。周囲への気遣いでストレスを感じたことはありませんし、自由に働ける環境で、気軽にお互いフォローをし合えるのは弊社の大きな魅力の1つだと思います。また、休まなければならない状況でも、在宅ワークに切り替えることができる点も助かっています。
イオンネクストで活躍できる人材とは
スタートアップの企業に転職して改めて感じているのは、お客さま視点を持ってポジティブに、柔軟に対応していく力が求められているということ。
この「お客さま視点」には「人間味」が欠かせません。マーケティングという業務は、データの分析結果からお客さまの志向を知り、それをもとにお客さまに何をどのように伝えるかを考える側面があります。うれしい、楽しいといった感情へのアンテナがあり、自分も心を動かされた経験がある方は、お客さまの心に響くコンテンツをつくりやすいと思います。
ポジティブさと柔軟さは、今この時期の弊社には特に重要です。発展途上の会社ですので、当然ながら様々な課題があります。トライ&エラーを繰り返し、方向転換も頻繁に行われています。商品開発や営業それぞれの方針もお客さまの状況に合わせて変わっていくため、それらを前向きに、素直に受け止めて取り組んでいく力がある方が活躍できるのではないかと思います。
正解のない中で、ブランドを育てていく醍醐味
「Green Beans」が2023年にオープンして、1年経ちましたが、まだまだ取り組むべきことや挑戦したいことがたくさんあります。やってみたいことがある方、自分の力を試したい方、新しい可能性を見出したい方には、とてもエキサイティングな環境だと思います。
なによりも私が楽しいと感じているのは、今はまだ正解がない状態であること。“「Green Beans」のお客さまには、この施策なら成功する”というものが、まだありません。誰も答えを知らないため、「とりあえず、やってみよう」という気持ちが大切にされています。失敗が許される環境で、自分のやりたいことを進めることができるのはチャレンジする甲斐があるのではないでしょうか。失敗と成功を繰り返しながら、これから入る仲間と一緒にお客さまと向き合い、「Green Beans」ブランドのファンを増やして、愛されるサービスに育てていきたいです。
プロフィール
嶋津春美
プロモーションを主軸とした広告代理店にてクライアントのマーケティング支援に従事したのち、ECの事業会社に転職。さらに規模の大きい新規事業に従事したいとイオンネクストへ。2022年から現職。