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イオングループ内のスタートアップ企業として、さらなる成長を

インタビュー:イオンネクスト株式会社 代表取締役副社長 野澤知広

イオンネクストによる「Green Beans(グリーンビーンズ)」が、オープンからわずか1年で21万人の会員を獲得。順調に売上を伸ばしている。事業規模が急拡大していく中、改めてこの1年を振り返り、今後どのような一手を打っていくのか。イオンネクストデリバリーの社長も兼任する野澤知広副社長に話を聞いた。

Green Beansのミッション

オンラインマーケットの「Green Beans」のミッションは“買い物を変える。毎日を変える。”です。共働き世帯をはじめとした世の中の人々へ毎日の買い物を「より早く、より簡単に」、買い物を「もっと楽しく、充実した時間に」を提供価値としています。

買い物には2つシチュエーションがあります。1つは毎日のルーティンとして比較的、義務的に行われるもの。もう1つは、休日などにショッピングモールのようなところに行って買い物そのものを楽しむものです。そのうちの義務的な買い物が変われば、これまで買い物に取られていた時間が空き、別のことに充てられるようになります。買い物を変えることで、日々の暮らしを変えていく。それが私たちのミッションです。

 物流拠点の管理・運営から配達まで、ワンストップのサービス

「Green Beans」は実店舗を持たないネットスーパーです。義務的な買い物に費やされる時間を削減していくことが必要ですが、一方で時間だけを追い求めると「便利だけどつまらない」サービスになってしまいかねません。おいしい食品が買える、普段の自分のライフスタイルにない気づきが得られる。便利さに加えて、買い物が楽しくなるような機会をつくる必要があります。

 その答えの1つとして「鮮度+(せんどぷらす)」があります。「Green Beans」のソリューション自体は英国のOcado(オカド)のテクノロジーを基本としていますが、日本人が食に求めてこだわる「鮮度」を保つため、収穫直後から温度管理を徹底し、産地からセンター、センターからお客さまのもとへ商品が届くまで一定の温度で配送ができるコールドチェーンを活用して約15品目で採用。リアル店舗なら当たり前である「自分で商品を選ぶ」ことができないというECのネックを、プロが選んで届けてくれるという魅力へ転換しています。

 加えて、顧客のタイムパフォーマンスを上げるため、7~23時の間で1時間ごとに配送時間を指定できるようにしています。また、配送トラックの到着状況を伝えるメッセージの送信といった仕組みで「待つストレス」の軽減にも挑戦しています。これらのサービスは大変好評で、配送時の不在率は1%未満となっています。

スタートアップ企業として、さらなる成長を

2023年にオープンした「Green Beans」は1年で会員数が21万人を突破。バスケット単価も当初の見込みである7,000~8,000円から1万円弱となっています。配送エリアはイオンの店舗が少ない地域を含めて東京都16区、千葉県8市(一部地域除く)、神奈川県1市まで拡大。これはリアル店舗なら10店ほど新しくオープンしたほどの規模感です。今後も、商品の供給拠点である顧客フルフィルメントセンター(CFC)が2026年に東京・八王子に、2027年には埼玉・久喜宮代で稼働する予定で、さらなる規模の拡大を目指しています。

 順調な滑り出しではありますが、新規事業ならではの挑戦と失敗の繰り返しで前に進んでいます。そういった挑戦ができるのも、スタートアップ企業として、新しい領域に挑める立ち位置にいるからこそ。イオンのノウハウ、アセット、調達力、情報力を背景に、失敗から成功へのヒントを学び成長していける。それはイオンネクストで新規事業に取り組む醍醐味と言えるでしょう。そして、イオンネクストという社名が示すとおり、人々の次なる働き方や、イオンの次なる姿をつくっていく使命があると考えています。

 イオンネクストが求める人材

新規事業は挑戦と失敗のサイクルを回して成長していくものです。与えられる使命だけではなく、自らがやるべきことを考えて挑戦し、失敗してももう一度トライする。それを楽しめる人が向いていると思います。そしてその根幹にあるのは、お客さまを第一に考え、お客さま目線で思考できるマインドです。買い物は誰でも日常的にしていることですので、自分の実体験を参考にもできます。そういう意味では子育てをしている方は大歓迎です。

イオンネクストの業務は多岐にわたるため、各業務でのスペシャリストはもちろん歓迎しますが、知識や経験というものは過去に培ったものです。足りないスキルや経験は学習すれば補えます。お客さま目線で思考し、実際に行動に移してリトライしていける人が活躍できる環境だと思います。

 自由度の高さも弊社の特徴だと思います。私は副社長という役職ではありますが、私のことを「野澤副社長」と呼ぶ人はいません。役職に関係なく、名前にさんづけですね。そういったラフな雰囲気がイオンネクストらしさだと感じています。

そしてもう1つ、風通しの良さもイオンネクストの特徴です。自らの視点で気づいたことを発言できる環境になっています。例えば、配達の現場から上がってきた意見は幹部が精査し、一人ひとりフィードバックも行うようにしています。役員だからこそ現場とのコミュニケーションを大切にしています。

イオンネクストは次なるフェーズへ

準備期間からオープンを経て1年。スピード感をもって走ってきました。そろそろ一度立ち止まり、改めて「これでよいのか」と見直すフェーズです。そのときに、当時は自信を持って選択したことであっても、今にそぐわないのであれば新たにつくり直すことも厭いません。それもまた挑戦です。

新規事業に関わりたい方は数多くいらっしゃると思います。「Green Beans」のオープンには関われなかったとしても、イオンネクストでは今後も新たな事業を立ち上げたり、リトライしたりといったことが続いていくため、新しいことに挑戦できる可能性はまだまだあります。そもそも、日本の食品ECは成長の余地がまだまだあります。さまざまなことにチャレンジできる環境なのです。

 そして、改めてお伝えしたいのは、私たちが目指すのは「Green Beans」というサービス提供を通した、ライフスタイルを変えるソリューションカンパニーである点。いわば社会のインフラです。買い物を変えることで、お客さまの生活スタイルをより便利にし、価値ある時間を過ごしていただくことが目標です。

 

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