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最先端のIT技術が事業の根幹を支え、新しいライフスタイルを創造する

インタビュー:イオンネクスト株式会社 技術責任者 樽石将人

1時間単位で指定できる配送システム、産地から消費者のもとに届くまで一貫した温度管理を徹底するコールドチェーン、ロボティクスによる物流拠点の運営管理など、「Green Beans」の根幹を支えているのが最先端のIT技術だ。グループ各社の業務システムをもつなげるプラットフォームに加え、今後はデータ活用も視野に入れた新たな取り組みも進めていくIT部門では、どのような人材を求めているのか。今回は、イオンネクストの技術責任者である樽石将人に、当社が求める人材像やITエンジニアとして働く魅力について聞いた。

「Green Beans」のサービスを実現するIT技術

「Green Beans」は、英国で食料品ECサービスを展開するOcado社のOSP(Ocado Smart Platform)をキーシステムにし、イオンのグループ各社の既存の業務システムや新たに構築した大小120以上もの各システムをつないだプラットフォームで実現されています。私たちはこれをイオンネクストプラットフォームと呼んでいるのですが、それぞれのシステムの多様性を尊重したダイバーシティ的なシステムになったと感じています。そして興味深いことに、多様性のあり方はイオンネクストの社風や、連邦制経営を採用するイオンの経営スタイルにも通じています。

オープンから1年。求められる技術は需要予測と需要喚起へと変化

2023年7月のグランドオープンから1年が経ち、1時間単位での配達希望時間に合わせた計画的な配送といった基本的なサービスは問題なく提供できています。これらの運用を進めながら現在、改めて力を入れているのが、食品ロスや欠品を削減するための需要予測と需要喚起です。食品を扱う以上、廃棄をゼロにすることは難しいのですが、IT技術により減らしていくことは可能です。実際に、本格的に取り組み始めて以降、廃棄品は大幅に削減できています。今後はさらに調整を進めて、需要予測を需要喚起に繋げていく仕組みづくりが必要です。

 元々、「Green Beans」は消費者起点のデマンドチェーンマネジメントを採用しています。顧客フルフィルメントセンター(CFC)は最先端のAIとロボティクス機能を導入しており、注文数に対してどのくらいの数が納品されているかを表す納品率データは随時算出できています。納品率の予測ができれば商品の在庫調整もより実態に即したものになり、需要予測と絡めることでズレを減らすことができます。欠品はお客さまの購入体験を悪くする大きな要素。より洗練されたデマンドチェーンをつくっていくことができるのです。

 次に大切になるのは、予測を踏まえた需要の調整です。生鮮食品はその時々の自然環境に左右されるため供給のコントロールが難しい商材です。供給量に即した需要になるよう最適化していくためには、レコメンデーションや割引、代替品をいかに適切に提供していくことができるかにかかっています。まさにこの分野はITが活躍する場面です。AIの精度を上げ、ここのマッチ度を上げていくことで顧客体験が劇的に向上することからも、挑戦し甲斐のあるミッションです。

2030年までに売上4000億円。スピード感ある成長を支えるエンジニア

 イオンネクストはお客さまに新しい価値を提供する事業会社として、2030年までに売上4000億円を達成することを目標に掲げています。お客さまのニーズやリテール業界の変化は速く、事業とともに成長を続けるシステムを最速で安定して動かしていく技術力は必須です。現在もAIなどの最先端技術を取り入れていますし、今後新しく出てくるトレンドの技術は積極的に活用していくスタンスです。イオンのDXを、リーダーシップを持って推進していく会社ですから、未知の領域にも果敢に踏み込んでいくことができます。

 加えてデータサイエンスにも力を入れていきます。会員情報や購買履歴などのデータは日々集まり続け、重要な資産となっていきます。イオン全体がもつ多種多様なデータもあります。このビッグデータを分析し、イオンネクストの次なる戦略や「Green Beans」の成長を方向付けていくデータサイエンティストやデータエンジニアも活躍していただけます。

 「Green Beans」は、イオンにおいて次世代を担う事業の1つ。いわば、イオン内のスタートアップのような立ち位置にあります。スタートアップの会社の特徴の1つとして、個別のプロダクトやミッションにおける社員1人の影響力が極めて大きい、ということが挙げられます。この1年で従業員数も増え、規模も拡大していますが、オーナーシップを持って自分がやれば、物事が動いていく環境なのです。お客さまに新たな体験をしていただくには、どのような社会の課題をベースにして解決策を構築していけばいいのか。それを自ら考えて動いていく人が、活躍できる場所がここにあります。

 イオンネクストは今、イオンの経営資源を活用し、10年弱の間にものすごいスピード感で成長しようと、野心的な目標を掲げています。この流れ、勢いをともに体験できるのは今しかありません。

スタートアップや外資で働く選択肢のなかに、イオンネクストを

 スタートアップのような会社でありながら、イオンネクストが一般的なスタートアップの会社と決定的に異なる点があります。それは、イオンの一員であること。イオンネクストプラットフォームがグループ内の各システムを活用してプラットフォーム化したように、やるべきことの実現のために約300あるイオンのグループ各社の経営資源を活用することが可能です。その資源は日本国内にとどまらず、アジアをはじめとした海外にも広がっています。この「イオン生活圏」と呼ばれるイオンのサービスが展開されている圏域で、社会の課題を解決したい。そんな人が活躍できるチャンスがあります。

 「失われた30年」という言葉があります。長引く不況を指す言葉ですが、今、この30年を取り戻せるかもしれない分岐点に私たちはいるのだと感じています。失われた30年を見つめ返すのではなく、これからを見つめて日本の元気を取り戻したい。そんなマインドセットがある人に来ていただき、一緒に世の中の価値を変えていくようなサービスを生み出していきましょう。

プロフィール

樽石将人

 レッドハットおよびヴィーエー・リナックス・システムズ・ジャパンを経てグーグル日本法人に入社。システム基盤、『Googleマップ』のナビ機能、モバイル検索の開発・運用に従事。東日本大震災時には、安否情報を共有する『Googleパーソンファインダー』などを開発。 その後、楽天を経て2014年6月よりRettyにCTOとして参画。同社の上場の牽引後、22年1月に退職。22年3月より現職。

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