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創業ストーリー 早期離職対策支援の会社をつくった理由

Photo by Jukan Tateisi on Unsplash

崇高な理念や熱い想いにかられての創業ストーリーを期待してご覧いただいたみなさま、ごめんなさい。

私がカイラボを創業した理由はただ一つ。「起業してみたかったから」です。

中学生ではじめて起業を意識

人生で最初に起業を意識したのは中学生の頃でした。部活(陸上部)をやっていた私は強豪の私立に行きたかったのですが、家庭の事情で親からは「私立は授業料高いから都立しかダメ」と言われてしまいます。お金のせいで進路が限定される現実にぶつかり、私の中に芽生えたのは「将来はお金持ちになりたい」という煩悩丸出しの考えです。

そして、中学生の頭で出した結論が「お金持ち=社長=起業」という安易オブ安易な考えでした。

「1年後の起業」を条件に転職

起業に有利そうという理由でコンサルティング会社に就職するもメンタルやられて退職し、ひきこもったり、商社で営業したりしていましたが、やっぱり起業したいという思いはあり、起業家育成をしている社会起業大学という民間の起業スクールに通いはじめたところ、事務局から「起業の修行も兼ねてうちで働かない?」と誘われ入社します。私がそのとき出した条件は「1年後に起業するのをOKしてください」です。

実は当時の私は起業家志望勉強会にたくさん顔を出していて、その勢いで「起業準備中 2012年に起業予定」という名刺までつくって配っていました(今思うと最高に痛い奴です)。その期限が1年後に迫っていたので、1年後の起業を条件に転職しました。

1年後に起業すると決めたは良いものの、起業するネタがありません。おまけに当時の私にはこれといったスキルもありません。

スキルのない自分の経験が唯一活きる 早期離職

ネタ探しのために自分のキャリアを棚卸する中で出てきたキーワードが早期離職です。

自分自身が新卒の会社を1年10か月で辞めて苦労した経験もありましたし、企業コンサルティングを行う中で、人を大切にしない経営に違和感を覚えていたこともあります。また、社会起業大学では、スキルも想いもあるのに経歴(無職や主婦の期間が長いなど)の関係で就職先が見つからずに起業を志す方も見ていて、企業の人事制度を変えたいという思いもありました。

自分自身の早期離職の経験が活かせる、企業向けのコンサルティング経験も活かせそう。企業にとっても価値があるし、離職対策でイキイキ働ける働ける職場が増えることは社会にとっても価値がある。そう思った私は早期離職対策支援の会社をつくることを決意します。2011年の秋ごろの出来事です。

BtoCではなくBtoBでの早期離職対策へのこだわり

早期離職対策のために最初にはじめたことは早期離職者100人インタビュー。その名の通り、早期離職者(新卒入社後3年以内に辞めた人)100人へのインタビューです。このインタビューをまとめた「早期離職白書」の発行が、その後のカイラボの仕事には大いに役立つことになります。

インタビューを通じて私が感じたのは「企業が変わる必要性」です。早期離職は企業にも個人にもどちらにも原因があります。にもかかわらず、当時は圧倒的に「辞める個人が悪い」という風潮でした。実際、企業向けの早期離職対策をやっていると言うと「なぜ個人向けではなく、企業向けでやるんだ?」とか「企業向けに離職対策なんてニーズがあるわけない」とか、まぁ色々と言われました。

それでも、カイラボは企業向けの離職対策を中心に事業展開をしていくという気持ちは創業当初から持っています。その気持ちは今も変わっていません。

働きがいの総合企業を目指す

企業向けの離職対策からはじまったカイラボですが、今は離職対策だけの会社を目指していません。

目指すのは働きがいの総合企業です。働きがいの形は、きっと時代によって変わっていくと思います。でも、どんな時代のニーズにも、どんな人々の価値観にも寄り添えるような働きがいの総合企業をつくりたいと思っています。

最後に

決して崇高な理念からスタートした会社ではないですが、働きがいの総合企業を目指すという気持ちに嘘はありません。いろいろな形の働きがいをカイラボでも実現したくて、副業のメンバーや遠隔地に住むメンバーが活躍できる環境を整えています。

働きがいの総合企業を目指すというビジョンに共感していただけた方は、是非一度話だけでも聞いていただければ嬉しいです。


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