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【代表が語る】ミッツのMVV誕生秘話。社員の共感を呼ぶ理念とは

みなさん、こんにちは。株式会社MIT'Sの代表取締役の磯野聡です。

今回お話ししたいのは、「ミッツの存在理由」「企業文化」「目指すべき未来像」について。
私たちはそれぞれを「M(ミッション)V(ビジョン)V(バリュー)」と呼んでいます。
企業をブランディングする上で欠かせないと、注目されていますが、当然「流行にのって考えた」というわけではありません。
そこで、MVVが必要と感じたきっかけや、決定するまでのプロセス、策定した結果会社がどう変わったかなどを紹介し、ミッツがどんな会社なのかをもっと知ってもらえれば、と考えています。

ぜひ最後まで読んでみてください。

まずはミッツの存在意義を<経営理念>として定義しました。

MVVを作ろうと思ったのは、私が先代から社長を引き継いで3年ほど経った2010年頃でした。
当時はまだ営業活動と制作業務に明け暮れていて、社長というよりかみんなのリーダー的な感覚で仕事をしていた頃。目の前の業務をこなすことに必死で、先のことなど考える余裕がありません。
業績も思うように伸びていなかったので、ここは立ち止まってきちんと「社長として会社の将来を考えるべきではないか」と思うようになりました。

大きな転機になったのは、京セラ株式会社の創業者・稲盛和夫氏から人としての生き方[人生哲学]、経営者としての考え方[経営哲学]を学ぼうと集まった自主勉強会を発端とする「盛和塾」に入塾したこと。
「盛和塾」では、常に目的を意識するように教わるのですが、「なんのために会社は存在するのか?」「ミッツはなぜ今の仕事をしているのか?」を考えたときに答えられなかったんですね。
そもそも、自分が経営者である意味は何なのか?
だからまずは、ミッツの存在意義となる経営理念を考えることにしたんです。
正直見よう見まねではありましたが、

全従業員の物心両面の幸せを追求すると共に、
常にクリエイティブな志事で共感を生み続ける

という経営理念が誕生し、MVVにおけるM(ミッション)と位置付けました。

ミッツの<強み・弱み>を社員と一緒に整理し、地に足のついたビジョンを立てました。

「ミッツは何のために存在するのか」を経営理念として定義はしたものの、社員からしてみれば今やるべきことに変わりはありません。
仮に経営理念を伝えても「いいこと言ってるな」「その通りだな」程度で済んでしまうでしょう。
社員たちに目の前の仕事だけではなく、未来を見るべき方向を示す意味でもこれからのミッツはどうあるべきかを考える必要がありました。
絶えず変化する現代社会で企業を存続させるためにも、未来のことを考えるのは避けて通れませんからね。

ここで気をつけたのが、経営者が想う未来像を押し付けないこと。
いくら大きな夢を語っても、実情とかけ離れていると、実感が湧かず同じ方向を向いて働けませんよね?
だからまずは、社員を巻き込みミッツが今取り組んでいること(強み)、課題に感じていること(弱み)整理しはじめました。
自由を重視するデザインワークと品質管理が伴う印刷、相反するようなこの2軸にこそミッツらしさ(企業文化)が存在すると考え、これを発展するために必要な、人間力の向上が最も重要であることが明確になってきました。
改善すべき点がわかり、仕事に対する意識変わってきたのでしょう。みんなの頑張りのおかげか経営も徐々に上向くようになってきました。

存在意義と大切にしたい企業風土が明確になってきたので、次はいよいよビジョンを考えます。
ここでも私は実情とかけ離れないよう地に足をつけた考えを大切にしました。
もちろん、企業の理想とする未来がビジョンなので、壮大さも必要ですが、デザインはお客様ありきのビジネス。下手をすれば、ありきたりで空虚な言葉になりかねません。

改めて今までしてきたことを振り返ったとき私たちの本懐は、お客様がどうしたいかを一緒に考え、実現していくことなのではないかと考えるようになりました。

だからこそ<お客様と共に、お客様のビジョンを実現する>というビジョンにたどりついたんです。


地に足のついたビジョンを決め、行動指針で向かう方向を指し示しました。

ビジョンが決まったあとは、達成に向けた道筋を示さなければなりません。
いいものを作るためには誠実さが必要、コミュニケーションは欠かせないなど、実際にやっていること、強化したいことを洗い出しながら解像度を高めていき、以下12個の行動指針を策定しました。

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1、思いやりを持つ
2、誠実に向き合う
3、愛を込める
4、謙虚な心を忘れない
5、感謝・感恩・報恩・恩送り
6、素直な心を持つ
7、創造的に前を向いて考える
8、明るく笑顔を大切に
9、魅力的な個性を磨く
10、コミュニケーションを大切にする
11、成長することに欲を持つ
12、失敗から学ぶ
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ここにミッツの価値観や考え方が詰まっていて、共感したメンバーが働いてくれているなと感じていますね。


といっても、最初に発表したときの反応はいまいちでした笑
もちろん共感は得ていたものの、言葉で言われてもピンときていなかったんでしょうね。
どう浸透させていくべきか考えていたとき社員から「12個のうち1つを毎月目標に掲げて、意識して取り組み、振り返りをしてみたらどうか?」という意見をもらい、早速運用を始めました。

ここで重要なのは、できた・できないではなく、行動指針を強く意識することで学びを得たかどうかだと思うんです。
例えば、「失敗から学んだことを周りにも共有しよう」という気づきが思いやりであったり、 コミュニケーションであったりするわけです。
お客様と誠実に向き合った結果、パッケージ提案の際に、わかりやすいよう3Dデータをつくるといった仕事の質も向上してきました。
結果、お客様からいい反応も返ってきて、仕事のモチベーションにもつながり、会社の雰囲気もよくなりました。
「もっと早くからやっておけばよかった」なんて社員もいましたね。

実は、ビジョンマップが決まったのは今から2年前。最初に経営理念を考えてから10年以上が経過していました。さすがに時間をかけすぎたなと反省もありますが、考えてみれば、私たちは創業以来ずっと、デザインを通してお客様のビジョンを実現してきたわけで、ようやく言語化できた感じですね。

変化が激しい世の中、何もしないとすぐに置いて行かれてしまいます。
お客様のビジョンが変われば、私たちが取るべき手段も変わりますが、紙やプロダクトのデザイン、デザイン的観点を用いた事業開発などできることはたくさんあると思います。
変化する未来に対応し、次世代を担うメンバーが増えてくれるとうれしいですね。


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