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歯科デザインに強いわけ。これからはデザインを通して業界を牽引する存在に

みなさん、こんにちは。京都・洛西にオフィスを構えるデザイン会社・株式会社MIT'Sの広報担当です。

私たちは「歯科医療分野におけるデザインワーク」を得意とし、歯科器材メーカーなどの広告・カタログといった販促物や製品パッケージ、歯科医院で置かれている医院紹介パンフレットなどを手掛けてきました。

今回は、歯科業界とつながりを持ったきっかけや、どのようなデザインでお客様のビジョンを視覚化してきたのかなどを、今までの実績を通して紹介していきます。

歯科デザインといえばミッツ!になったキッカケ

株式会社MIT'Sは、1981(昭和56)年に設立され、デザイン会社として、家電量販店やレジャー産業、地方自治体などの制作物を手掛けていました。

ほどなくして、先代の社長は、歯科業界に勤めていた学生時代の友人から「販促物の制作をお願いしたい。」と依頼を受けます。

ちょうど、現在も取引のある株式会社ニッシンが、サンメディカル株式会社を立ち上げた(現・三井化学株式会社との合弁会社)タイミング。

歯科業界のメーカーであるニッシン、サンメディカル、流通を担う株式会社モリタとのつながりもでき、その関係性は現在の代表・磯野にも受け継がれました。

磯野は当時の状況を「歯科業界案件の売上比率が高かっただけで、得意分野とまでは捉えていませんでした。」と振り返ります。

しかし、さまざまな販促物を手掛ける中で歯科医療への理解を深め、お客様のニーズを確実に捉えていきます。磯野は、ミッツが成長していくためには、何か強みを打ち出す必要があると考え、出した結論が「歯科業界に強いデザイン会社」でした。

磯野はその理由について「いろいろできます、と風呂敷を広げても競合が多いので、あえて的を絞ることにしたんです。現に私たちは、“ミッツさんならスムーズに話が進むから安心だ。”とお客様から言ってもらえるようにまでなっていました。」と話しました。

どこよりも業界に精通しているのがミッツの強み

なぜ、ミッツが歯科業界のお客様から頼られる存在になったのでしょうか。
かつて株式会社モリタの関連会社に勤めておりミッツと対顧客関係にあった、営業部の中安は次のように話します。

「私が関連会社の社員だったとき、初めてミッツにデザインを依頼したんですが、複雑な内容をわかりやすくまとめ直し、シンプルに表現してくれて、素直に驚きました。業界に理解があるから、こちらの意図を的確に汲み取ってくれた結果だと思います。専門用語の説明もいらないので、進行もスムーズですしね。」

販促物を作るためには製品への理解は不可欠。
歯科業界において、ミッツが積み重ねてきた知識とノウハウは立派な強みになりました。

「もちろん展示会などで積極的に営業もしたのですが、仕事ぶりを気に入ってくれたお客様が別の方を紹介してくれるなど、じわじわと輪が広がっていったという印象ですね。」と磯野は振り返りました。

誰に届けるのかを念頭に置きデザインをする

歯科業界の販促物は専門用語も多くなりがちな中、ミッツは情報をわかりやすく整理し、ターゲットに刺さるデザインを心がけています。

では、ターゲットとは誰なのか。

例えば新しい治療器具が出てパンフレットを作るとします。
メーカーから歯科ディーラーへ説明する時はBtoBとしての販促ですが、
歯科ディーラー営業マンにとっては、歯科医院の先生方へ診療のツール提案となるBtoP(Professional)。
さらに、商材によっては歯科医院の先生方が一般の患者さんたちへ紹介することもあり、Consumer向けの営業活動に変化する場合もあります。

デザイナーの田中も

「パンフレット自体がクライアント様の『営業の顔』となるので、それが独り歩きしても大丈夫なように、まずは歯科ディーラーの営業マンが理解でき、その理解したものを先生方にいかにわかりやすく伝えることができるか、理解することに適した情報の整理を心がけています。 先生から患者様へ説明するツールなどは図解を駆使し、できるだけ端的な説明や不安を煽らないような言い回し・色使いに気をつけてデザインしています」と工夫している点を語りました。

ミッツの強みを体現した実績を紹介

ここからは、ミッツが実際に制作した実績を紹介します。

<実績①>


  • クライアント:クルツァージャパン株式会社
    製品:ZEN(ゼン) ユニバーサルセメント
    制作物:ロゴ、パッケージ、パンフレット、取扱説明書などの紙媒体

ドイツに本社を構えるクルツァージャパンが三井化学とサンメディカルを交え「ZEN ユニバーサルセメント」を開発。
販促物は、もともと自社で制作していたものの、長年の取引先であるサンメディカルからの紹介で、ミッツに声が掛かりました。

「ZEN」は、歯に被せ物をする際に使用する接着材。
優れた接着性と周囲の組織に馴染む浸透性をあわせ持った画期的な製品で、一大プロジェクトです。
ミッツではロゴデザインから、パッケージまで紙媒体を一貫して請け負いました。

担当したのはミッツのベテランデザイナー田中。

「クルツァージャパン様から歯科用接着材を販売されること、またミッツが先方のオリジナルのデザインに携わることなど初めてづくしでしたので、初回の打ち合わせの前に先方への理解を深めることからスタートしました。」と当時を振り返ります。
「それから数々の打ち合わせを経る中で、商品を理解しながら情報を整理し、アウトプットしていきました。限られたスペースの中で、いかに商品が画期的であるかを根拠を含めてわかりやすく提示できるよう注力しましたね。」

やはり、先方が伝えたいことをわかりやすくデザインに落とし込むのは苦労したようです。

製品に込めた想い、「ZEN」というネーミングに込めた意味やイメージ(禅や然、全など)などの実体が伴わないものをデザインで表現するのは簡単ではなく、試行錯誤の日々でしたが、結果、先方の要望にマッチしたデザインとなり、パンフレットは、製品の特長を端的に整理した読みやすさで評判も上々。
早くもパッケージやパンフレットの増刷が決まり、先生方にも好評であるとの言葉をいただきました!

<実績②>

次は、ミッツのデザイナー自らお客様が求める以上のものを提案した事例です。

  • クライアント:サンメディカル株式会社
    製品:バルクベース®ハードⅡ
    制作物:ロゴ、パッケージ、パンフレットなどの紙媒体

扱うのは歯の欠けた部分を充填する際に使用する「バルクスベース」。
シリーズとしては過去にバルクベース→バルクベース ハードがあり、バルクベースハードがバルクベースハードⅡにデザインがリニューアルされるということで、新たなデザインの依頼を受けました。

前回のデザインにとらわれずまったく新しい提案をすることにしたというデザイナーの田中。

「シリーズものだと、一定のパターンにはまりがちですが、それだとつまらないじゃないですか?
デザインの引き出しも増えてきたので、もっと積極的に提案したいと思ったんです。」

田中は「製品を使用する先生がわくわくするようなデザイン」を心がけたといいます。

完成したものは、今までの製品とは一味違う歯科業界らしくないポップなデザインで、
お客様の会議では満場一致を獲得し、初稿でいきなりOKをいただけました。

お客様と一緒に歯科業界を変えていく

「歯科業界に強いデザイン会社」を打ち出して10年近く。
積み上げてきたノウハウは、お客様の中で評判を呼び、新しいつながりを広げてきました。

これからミッツと歯科業界はどうなっていくのか、代表の磯野は次のように想いを語りました。

「業界の特性上、流行があるわけでもなく、技術面でもすでに優れた製品があるがゆえに、守りの姿勢になりがちな面も。その中で販促物の優先順位は低くなりがちです。
しかし、このままでいいんでしょうか?変化の激しい現代では、どんな業界でも大きなゲームチェンジが起きる可能性があります。だからこそ、積極的に新しいことに挑戦する姿勢が重要。私たちがデザインを通して、お客様とともに歯科業界を次のステージへ牽引することができるはずだと思っています。」

いかがでしたでしょうか?
歯科業界に対するミッツの想いを少しでもわかってもらえたらうれしいです。

では、次回のストーリーでお会いしましょう。

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