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【社員インタビュー③】現場との共創で唯一無二の本質的なキャリア自律支援、全社教育・研修体系を構築

2020年入社 人事 T.S.




入社の経緯を教えてください

大学で国際金融を学ぶ中で、もっと世の中のお金のしくみをリアルで体感したいと思い、証券会社の営業職に就きました。ところが晴天の霹靂で、3年目から人材育成の部署に異動。希望したどころか、むしろ研修嫌いで通っていたにも関わらずです。思えば、何かの研修にゲストとして呼ばれた際、未開の地をゼロから開拓した結果、同期でも上位の成績をおさめた成功体験をもとに、「時代遅れの営業ではいけない」みたいな生意気なことを喋ったのが買われたのかもしれません。それは後輩たちに、不要な苦労や不条理なプロセスを味わって欲しくないという想いからだったのですが。

その後、4年間ほど人材育成に従事するうち、やりがいを感じる一方、自社がビジネス面ではIT化の波、人材育成面では当時注目されていたコーチングといった社員の主体性を重視するマネジメントの波に乗り切れていないもどかしさを抱いていました。ただ、今の自分の力ではいくら提案しても実現できないことに気付き、自分の衝動の赴くままに先進的なITベンチャーへ転職しました。

そのITベンチャーには、人材育成担当として入社し、人事の一通りの経験をしながら、最終的には、グローバル化と共に拡大していく会社の研修責任者を務め、大規模組織のマネジメントも経験し、会社の成長と自身の成長がリンクした、とても充実した13年間になりました。

一方で、自分の興味関心の矛先が、マネージャーではなく、人材開発・組織開発のスペシャリストへ向いていることにも気付きました。ハンズオンでもっと現場と対話しながら、当事者で居続けていたい、人材開発・組織開発のスペシャリストとしての経験値を積みたいという想いが沸々と沸いていたのです。

その後、スペシャリストとして、国内大手メーカーに転職。評価制度やタレントマネジメントシステムのグローバル統一を各国の人事スペシャリスト達と実現するプロジェクトのプロジェクトマネージャーという得難い経験を経て2020年、言わば「第二創業期」というステージにあたる当社へ入社しました。これまでの知見を活かし、会社の成長やお客様への価値提供に人材開発・組織開発の側面から貢献できる、そのための体系を築く、そんなミッションに素直にワクワクし、また、この会社でいろいろとチャレンジできるイメージが持てたからです。

仕事内容とそのやりがいを教えてください

入社して最初のミッションは、2020年1月に新しくなった人事制度に対応した、評価者研修でした。その人事制度は、MBO評価・バリュー評価の2軸評価であり、バリュー評価は多面評価が伝統的に採用されており、とてもユニークで、目指しているところが私の考えにも近かったため、スムーズに研修に落とし込めたことを覚えています。どんなに立派な人事制度でも、その運用のキーである管理職が腹落ちして、フルに活用することに意味があると考えていますので、しっかりと運用につなげていく必要がありました。

半年ほどかけて、管理職研修を一通り完了させました。自分がファシリテーターとして直接全てのマネージャーと接することができたという意味でもとても良い機会となり、現場の考えを知ることができたという手応えもありました。マネージャーは皆、課題解決思考で、人事評価にも想いを持っている人が多く、奇をてらうことなく一般的な原理原則にしっかりと耳を傾けてくれた印象でした。

その後、「リーダーシップ開発研修」を企画。「管理職の成長がキーになる」と考え、マネジメントの現場の課題解決に向けて、外部コンサルにも手伝ってもらいながら、オリジナルのプログラムをゼロから開発。マネージャーとその上司である部門長とのタッグ形式で、2カ月間で6回のセッションを1パッケージとして実施しました。

いずれも、マネージャー同士が日々のマネジメントやメンバー育成に関して、業務を離れて対話する場がとても有意義だとフィードバックをもらうなど結果は良かったのですが、そこで生まれた気付きが、しっかりと日常的な行動変容につながっているかはまだまだ課題だと言えます。

そして、2021年7月より人材育成・組織開発チームのマネージャーとなり、全社教育・研修体系構築プロジェクトを始動。この2022年7月より新しい教育・研修体系がスタートしたところです。

社員一人ひとりが自律的にキャリアを考え、それを上司が支援していく。そのために必要な仕組みを多くの社員の協力を得て構築していきました。WHI内のキャリアパスの設計、職種×グレード毎に必要なスキルや経験の見える化、キャリア自律の実現を支援する手上げ昇格や学習機会の提供など、まだ運用が始まったばかりの仕組みですが、社員のみなさんに活用してもらうために、奔走する日々です。



これまで最も印象的だった経験を教えてください

全社教育・研修体系を構築していく過程で、現場との相乗効果が生まれ、自分の予想よりもはるかに良いものができたことです。

粒度の差はあれど、多くの会社に全社教育・研修体系はありますが、それがうまく機能しているのは希有だと言えます。それは、人事が全社共通の研修こそ整備しても、職種別のものは予算だけ渡して現場に丸投げというケースが多いからです。現場は現場ニーズと乖離した人事からの押しつけには反発しますし、人事は人事で端から職種別の教育は諦めている節があるからです。それに加えて、現場は日常業務が忙しく教育はおろそかになってしまい、結果、うまく回らないというのが顛末です。

そこで私のチームでは徹底的に現場と対話しました。現場と人事の双方の思いを、それぞれが一旦受け入れ、咀嚼したうえで、課題を乗り越えるにはどうすればいいかを共に考えました。現場を巻き込んで共創していく、編集者的なアプローチだったと思います。

そもそも弊社は、皆、揃いも揃って「人」に関して一家言あるプロフェッショナルの会社です。そんな社員たちに有意義と思ってもらえる学びの場の基盤を作れたことを誇りに思います。

今後挑戦したいことを教えてください

人事システムのリーディングカンパニーとして、日本の人事の手本となっていく、という意気込みを社内の至るところから感じています。一人ひとりが自ら実験し、その結果を、世の中の人事部に還元していくという使命感を抱いているのです。

個人的に今関心があるのは、やはり人事施策の効果測定。社員のキャリア自律支援やエンゲージメントを高めるために、様々な社内データの利活用を行ない、その知見を社外にも共有したいのです。

COMPANYに蓄えられたデータは、人的資本開示の波もある中、単に管理するものから利活用するものへと変わっていくでしょう。そのデータから本質的な課題を洗い出し、課題解決に向けたアクションを導き出すことのできる基盤を組み上げていきます。現在、デジタルに強いメンバーといろいろ意見交換しながら、新しいものを生み出すべく試行錯誤段階です。

一個人として人材開発・組織開発のスペシャリストとして貢献しつつ、10名ほどのグループメンバーをプレイングマネージャーとしてディレクションしながら、「人」の本質を膨大なデータとともに深掘りしていきます。


WHIで働く魅力を教えてください

弊社のカルチャーの特徴を一言で言えば、「問題解決にOwnershipを持っている」だと思っています。どこを見渡してもそんな人ばかりなので、「顧客企業1,200社の人事代表として人事施策を考えていくこと」というわたしが感じているWHIの社会的な存在意義との乖離は一切感じません。

また、「HRテック業界のリーディングカンパニーになる」というビジョンのもと、必然的に人に対する興味関心が強い方が多く、そうした社員の方と業務や研修の場で対話すると、人事の本質的な話をしながら進められるところが魅力です。

一般的に人事という領域は、いつもなんらかのトレンドや流行、バズワードに踊らされがちとも感じています。だからこそ、弊社では問題解決のプロとして、時にはこうした潮流にノーと言ったり、しっかりと地に足をつけて、「本質的な部分を考慮せずに、制度化するのは危険かもしれません」と提言したりすることも往々にしてあります。

そのために、むしろ私たちが率先して成功事例を作っていく、あるいは失敗をしていく、そうしたことを通して人事の最先端を知り尽くすくらいの空気が流れています。Ownershipをもって誰もやったことがないことにチャレンジしたい、そこで得た知見を世の中に還元したい、本質的な人事の課題解決をしたいという人に来ていただきたいです。

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