未経験からIT業界にチャレンジするうえで、SESは門を叩きやすい反面、ネガティブなイメージを多く持たれています。そんなSES事業を展開しているビューテック(Vuetech)社では、SESのネガティブ要素である「スキルが身につかない」や「希望した案件に携われない」といったイメージを、独自の研修カリキュラムを以って、払しょく出来るよう取り組んでいます。
今回は2022年に小売業界の店舗スタッフから転身し、研修修了直後から大手企業向けのスマホアプリ開発に携わっているSさんに、転職の経緯や研修での成長体験を聞きました。
T.Sさん / エンジニア
2022年入社。アパレル業界での接客経験を経て、株式会社Vuetech(ビューテック)へ入社。現在は運送業界向けのスマホアプリ開発において、テスト工程を担当している。
色んな業界・会社で企画に携わってみたくて、未経験からエンジニアへ
――エンジニアになる前は、どういった職場で働かれていましたか?
大手メガネショップの店舗スタッフとして働いていました。メガネのご購入を検討されているお客様に対して、ニーズにあった商品を提案するのが主な仕事内容です。
もともと人と接するのが好きで、対面でのコミュニケーションが中心の接客業務が自分に向いていると感じていました。自分の得意を活かせる仕事は何だろうと考えたときに、思い浮かんだのが店舗スタッフだったんです。
――前職で大切にされていた考え方や仕事へのこだわりはありましたか?
メガネは視力矯正器具で、専門性の高い商品です。視力測定など、自宅ではなかなかできないこともあります。一方で、ファッションアイテムとしての側面も持ち合わせているため、お客様がメガネに何を求めているのかを汲み取ることが重要でした。
例えば、「自宅で使うメガネ」と「職場で使うメガネ」だと、求めている商品って全然違うんです。自宅用だと見やすさやかけやすさといった機能性にこだわりが出てくるのですが、職場用だと見た目の印象といったファッション性も大事ですよね。そういったお客様のニーズをしっかり聞いて提供することを、前職では大切にしていました。
そこからエンジニアに転職された経緯を教えてください!
メガネショップでは新商品が発売されるときに、商品の特徴や開発経緯をまとめた資料が送られてきます。その資料を読み込むなかで企画側に興味をもったのが、最初のきっかけです。売る側というよりは、作り出す側になってみたいなと感じたんですよね。
そこで、エンジニアという選択肢が浮かんできて。世間的にも、エンジニアは食いっぱぐれのない仕事だと言われていますし、自分の市場価値をあげられると思い転職を決意しました。
――SESの働き方にはどんな印象をもっていましたか?
1つの会社でスキルを磨いても、その会社でしか通用しないのかなと感じていたので、色んな業界・会社に関われるSESの働き方は自分に合っていると思いました。
ひとつのことを追求するのはすごいことだと思うんですけど、私自身がエンジニア未経験だったので、コードを何年も書いてきた経験者には全然及ばなくて。まずはコミュニケーションスキルを活かしながら幅広く経験してみて、そのなかで自分のやりたいことを見つけられたら良いなと考えていました。
研修で開発スキルとコミュケーション能力を磨いて、研修直後から大手企業の案件にジョイン
――入社後は専用の教材を使って、課題を解いていく研修カリキュラムを体験したと思いますが、率直な感想を教えてください。
自分のペースで進められるのが、個人的には良いなと感じました。課題という言葉の響きを聞くと、「何日までに提出してください」という宿題形式なのかなと感じる方もいると思いますが、実際はそうじゃなくて。進めるペースは自分に任されているので、得意な部分は早く終わらせて、苦手なところに時間をかけられるのは魅力的だなと思いました。
――研修中は専用のチャットルームやバーチャルオフィスを活用したと思いますが、それらの印象はいかがですか?
基本的にいつでも講師の方にチャットで質問を送ったり、バーチャルオフィスで直接話しかけることもできるので、質問しやすい環境だったと思います。
特にチャットでは、一緒に研修を受けている方がどのくらいのペースでやっていて、どのくらい課題が終わっているのかが分かるのが良かったです。同じ課題をやってる人がいると、この人より早く終わらせる!というモチベーションにもなっていました。
また、自分よりも先の課題をやっている先輩がどんな質問をしているのかも見ることが出来たので、それを参考にできたのも良かったと思います。
バーチャルオフィスの様子
――研修中はエンジニアのスキル習得と並行して、別の職場で働いていたかと思いますが、そのときはどのような仕事をしていましたか?
私は前職の経験を活かして、家電量販店の販売員として働いていました。他の研修生だと事務系のデスクワークをしている方も多いので、経験・適性に合わせて配属先を決めてくれます。
ーー未経験から案件を獲得するのは難しいイメージがありますが、最初の案件を獲得するうえで特に注力したポイントを教えてください。
未経験のエンジニアが案件を勝ち取っていくために重要なポイントは2つあると思っています。1つ目がコミュニケーション能力、2つ目が開発経験です。
「開発経験だけ身につければ案件にジョイン出来るんじゃないか」と思う方もいると思いますが、実際は違うんですよね。プロジェクトはチームでの稼働が一般的なので、コミュニケーション能力が欠かせません。どれだけ優れた開発経験があっても、コミュニケーション能力が低いとメンバー間で連携が上手く取れずに進捗遅延が起きてしまったり...。なので、IT業界は思っている以上にコミュニケーション能力を重視しています。実際に、高いコミュニケーション能力を買われて、持っている経験以上の案件にジョイン出来た社員もいると聞いています。
ーー2つ目の開発経験については、研修でどのように対策するのでしょうか?
開発経験については、ゼロから企画・開発するパターンと、既存のアプリを修正・改修するパターンの2種類あり、ビューテックは研修で両方の経験を得られます。ゼロベースでの開発とリリース後の改修の両方を経験することで、各プロセスの具体的な進め方が分かります。さらに自分以外のエンジニアが書いた要件定義書やソースコードの意図を読み取り、実装するスキルも身につくんです。
このお陰で様々な案件に対応できるようになるので、ビューテックは研修後最初の業務から開発案件にジョインできるのが強みです。
――具体的にはどのような開発をされましたか?
ゼロベースでの開発では、サロンや飲食店の予約ができるホームページを作成しました。予約画面の開発だけでなく、ホームページの企画書や開発工程表の作成に加え、ナビゲーションなどの細かい動きまでを一貫して自分1人で行いました。
既存のアプリを修正・改修する開発では、すでに出来上がっている自社サービスアプリ(イルナック)の修正・改修を行いました。これらの経験によって、上流〜下流という開発全体の流れを理解し、自分以外の方が書いたコードを読み解いて適切な状態に変更できるようになりました。特にアプリの改修経験は、実際に案件面談をした際の先方の反応も良かったです。
――研修を経て、現在は運送業界向けのスマホアプリ開発に関わっていると思いますが、このアプリの概要について教えてください。
大手運送会社の倉庫管理を効率化するためのアプリです。具体的には荷物ごとに専用のバーコードシールを生成して、集荷日時や在庫状況をデータで記録するアプリになります。
――現在の案件での働き方について、魅力を感じる点はありますか?
バーコードシールを抽出する機械がオフィスにしかないので、現在は常駐先のオフィスに出社しています。ビューテックは案件ガチャのような理不尽な案件選定がなく、大手企業に常駐することが多いので、高層ビルの綺麗なオフィスで働けることは魅力のひとつです。
現在の案件はチーム開発なので、SEやPLとの距離がすごく近くて。気軽に質問できるだけでなく、実際にコードを書いている画面を直近で見れるのは良い経験になっていると感じています。
――SESには長時間労働のイメージもありますが、労働時間の辛さは感じていないですか?
現在の案件は実働7.5時間の勤務なので、労働時間が長いと感じることはないです。もちろん繁忙期はあるので、プロジェクトの遅延やリリース間近のときは定時で帰れないこともあります。とはいえ、多くても1日2時間ぐらいですかね。残業が多ければ会社に相談できるので、そこは安心しています。
――案件がスタートして1ヶ月ほど経っていると思いますが、案件を通じて得られたものはありますか?
研修で自分なりに資料を作ってみたから分かるんですが、実際の現場で使われている資料は洗練されていて、「こういう風に書いたら分かりやすいんだ」という気づきを得られました。
また、研修ではWebアプリの制作を経験しましたが、今の案件はスマホアプリなので、使用するエディタなどが違うんですよね。その使い方を覚えるのは大変ですけど、OSをまたぐ案件にも未経験からチャレンジできるのはありがたいです。
案件の幅を広げていき、ゆくゆくはフルスタック人材へ
――自社サービスアプリもあるため、ゆくゆくは社内の開発業務に携わることもできますが、Sさんは今後どのような案件を担当してみたいですか?
今はバックエンド領域を担当していて、縁の下の力持ち的な魅力があるのですが、個人的にはUI/UXなどのデザイン面の開発にも携われると、もっと楽しいんじゃないかと思います。
とはいえ、いきなりフロントエンド領域の案件にチャレンジするのは難しいですが、会社が長期的にキャリアを支援してくれるので、フロントエンド領域に必要なスキル習得に向けた支援を受けながら、着実に吸収していきたいと考えています。
――ビューテック社には、どんな人が向いていると思いますか?
私は文系出身で、IT業界は理系の仕事なのかなというイメージがありました。でも、実際に働いてみて、文系・理系に関係なくチャレンジできる業界なんだなと感じました。
そのうえでビューテックに向いているのは、自分の考えていることや叶えたいことを伝えられる方だと思います。会社からキャリア支援を受けられるとは言っても、「こういう業務やスキルにチャレンジしたい」などキャリアを自分で考えている方の方が、会社のサポート環境を上手く利用できると思います。今までの経験は本当に関係なくて、自分の想いに正直で、未来に向けて行動が出来る方は、Vuetechで成長・活躍出来るのではと思っています。