こんにちは!幌北学園です。今回は、2024年2月に2024年度に入職する新卒者を対象に行った、インドネシアのバリ島での研修の様子をお伝えします。学園の教育保育の理念・目標・方針の理解を深めるほか、保育の考え方を学び、現地の施設見学や体験も行う充実した研修となりました。
海外研修のメリット
1つは、「新しい世界を知ることで固定観念を崩す体験ができる」ことです。学園の理念「子どもたちのために」常により良い・もっとを目指す保育は、固定観念にとらわれない想像力が大切です。固定観念に縛られると、コトモノヒトを同じ角度でしか見られなくなり、いろいろな選択肢や可能性を否定してしまいます。新しい世界との出会いは固定観念を崩し、自分の見ていた世界が全てではないことを体感することで視野を広げ想像力を豊かにするきっかけになります。例えば、インドネシアでは、国民の多くは水道水を直接飲むことはせずにペットボトルの水を購入しているようで、屋台の氷でもお腹を壊す可能性があるので控えているということも知りました。日本では水道水が飲めることは「常識」ですが、海外や地域によっては「常識」でないことを知ることは多くの発見がありました。常識と思っていることに疑問を持つこと、それはさまざまな可能性を想像することに繋がり、子どもたちの力を伸ばす保育の可能性も広がっていきます。
もう1つは、「子どもと同じ目線を体験できること」です。
よく知らない・慣れていない環境では、なぜ?や、どうしたら?を体験する機会が多くなります。言葉に頼れないことで、より「考える・想像する・工夫する」場面が増えますが、それがまさに子どもたちの主体性を伸ばす環境そのものです。さらに未知なことに興味が沸いたり「知りたい!やってみたい!」の気持ちとそこから繋がる考えや行動も同様です。子どもと同じ体験をすることで、「主体性」を理解し、子どもたちの目線を意識した保育を考えるきっかけになります。
Green School見学
バリには、世界中から子どもたちが集まるインターナショナルスクールがあります。今研修の目的の一つに、こちらのスクール見学がありました。校舎・机・椅子・遊具など、建物全てが竹でつくられており、飲み水や食べ物、更には近くに流れている川からの水力発電による電力に置いてもほぼすべてが自給自足。奇跡のエコスクールと呼ばれている同スクールでは、自然や人とのつながりをコアバリューに、生徒自ら考え想いを実現させる環境づくりやサステナビリティ教育に力を入れ、次世代のリーダーを育てる教育を行っています。本研修では、こちらを視察し、サステナビリティ教育や子どもたちの自発的な学びをサポートする環境づくりのほか、教育に対する信念の強さなどを学びました。
〈Green School〉持続可能な社会を担う、次世代リーダーを育てる学校「Green School」バリ島の広大なジャングルの中に世界中から子どもたちが集まるンターナショナルスクールがあります。幼稚園から高校があり、「生徒が自ら考えて自分の生き方を決める」といった教育方針を掲げ、日本と同じく語学・数学・化学・社会学・文学などのほか、サステナビリティ教育に力を入れています。例えば、キャンパス内で農作業を行い、授業の一環として稲や野菜の育て方・収穫・調理方法までを学ぶ。さらに家畜の飼育を行ったり、野外活動で問題点を見つけたりと、常に一人ひとりが考え学び、想いを形にし実行に移すまでの力を身につけられるようサポートしています。そしてやがてこの生徒たちそれぞれが次世代のリーダーとして活躍し、美しい地球が後世へ引き継がれることが同スクールの願いとなっています。竹で作られた壁のない校舎が特徴
現地でのアクティビティ体験も
バリの自然を楽しむBali Swingや、モンキーフォレスト内の寺院見学など文化を知る楽しいアクティビティも行いました。楽しむことはまなびの1つ。子どもたちのまなびも、すべてあそびの中にあります。楽しいことがどんなまなびにつながるのか、自身の体験をとおして感じることができたのではないでしょうか。「先生が」ではなく「子どもたちと」。一方通行ではなく、子どもたちと一緒にまなび(あそび)を楽しむ気持ちを忘れずに保育を行っていただきたいと考えています。
新卒の皆さんには、本研修で得た経験を今後の保育に活かしていただき、入職後もスキルアップのための研修サポートも利用いただきながら、札幌や千葉など全国から集まった同期のつながりも大切に、保育者としてだけでなく豊かな人生のために、たくさんのまなびを身につけていただければと思います。学園では今後も「子どもたちのために」「職員のために」まなぶ機会や可能性を広げる機会を大切にしてまいります。