新年度がスタートしました。1月に、健康管理クラウドのブランド名称を『Health Support System(通称、HSS)』から『Growbase』へと刷新した当社ですが、このブランド名称変更と並行し、新CIを発表しました。そこに込めた想いなどについて、触れたいと思います。
まず、『HSS』のブランド名称変更について。HSSは当社設立年(2006年)より遡ること3年前の2003年に、伊藤忠商事の社内ベンチャー制度下で開発・リリースしている為、プロダクトとしては丸20年の実績を持っています。プロダクトリリース当初からASP形態により運営されてきたサービスで、2018年のクラウド版リリースを経て、これまでに約1,500社に導入いただいています。そして、この20年の歩みの中では、プロダクトのUIや機能/操作性は然り、当社のサクセスチームのサポートに対してまでも、ユーザー企業の皆様から、多くのアイデアやヒントをいただきながら、プロダクト・そして、事業として現在地に到達しています。リリース当時は、「インターネット上で、従業員情報や健診結果等の健康情報を管理する事には大きな抵抗がある」「社外のデータセンターに、社員の情報を預けることになるのか?」といった、抵抗感や不安の声なども多くありましたが、今では、健康管理の強化やデジタル化・データ利活用などに取組むユーザー企業の皆様から、「こんな機能があった方がよい」「こうしたことができないか?」と言ったニーズや課題を聞かせていただく機会が増えており、大きな大きな市場の変化も感じています。
そして、この1ー2年は、「これから先の3年・5年・10年と、我々がこのプロダクトをどのように進化させ、この事業を通じて、ユーザー企業の皆様方に、どのような価値をもたらすことができるのか?」について、チームメンバーで、日々悩み、議論する機会が増えています。
① 上場企業における人的資本情報開示項目に、『Growbase』上のデータが活用できるはず
② 中小企業こそ、健康経営・人的資本経営が求められ、我々にはその支援ができるはず
③ 退職者、兼業・副業社員、フリーランスなど、一つの組織に属さない人の健康管理にも課題がある
④ 多様化する健康課題に対し、『Growbase』を通じて(=データに基づき)、最適な打ち手を提供したい
こうした議論の傍らで、社内でもう一つのチャレンジが始まりました。それが新CIを考えるプロジェクトです。この取組みは、一人の社員から、私に対する声がけによるもので、「当社がコーポレートサイト等で掲げているビジョンやミッションは何が何だかわかりにくい。社員でも、明確に、これがビジョンで、これがミッションと言える人は少ない。ビジョン自体の見直しを通じて、インナーブランディングを図りたい。」というものでした。この社員は、コロナ禍の3年間を経験し、以前のように社内イベントや社内での雑談の機会を失っていた中で、『Well!Well!Well!』というタイトルの社内報を企画し、発刊、そして定期発行まで漕ぎつけてくれた社員であり、この課題提起の後に続くプロジェクトの推進役を引き受けてくれました。
このプロジェクトは、社外の専門家からの支援も得ながら、当社の中堅リーダーから、部長や課長といったマネージャークラスの社員を中心に約25名が参加し、3ヶ月間にわたって議論が続けられる、ある意味でのビッグプロジェクトとなりました。参加したメンバーは、特に毎日を忙しく過ごし、当社でも重要な役割を担うメンバーの皆さんでもあり、そこに充てられた時間から換算すれば、重要且つ大きなプロジェクトとして位置付けたことがおわかりいただけるかと思います。当社の未来を描く上で、また、未来から過去を振り返った時に、欠かすことのできないプロセスであってほしいという思いが強くありました。3ヶ月間にわたるプロジェクトの中間報告を受けた際には、議論の発散ぶりから、これはまとまるのだろうか?という不安を感じることもありました(ww)が、当社の過去・現在・未来を共有した上で、ビジョンやミッションも見直しという形ではなく、新たなパーパスを策定するというプロジェクトのゴールが設定されていきました。パーパス経営が唱えられる時代に、経営側が押し付けるのではなく、次世代を担うメンバーから、パーパスの策定という方向性が示された時、嬉しかったことは言うまでもありません。そして、最終段階に入り、執行役員陣も加わって、当社のパーパスが『ウェルネス・データで、未来をつくる。』というものに決まり、同時に『企業と人を元気にする。』というコーポレートビジョンは不変の理念として掲げ続けるという、整理がなされました。
健康管理クラウド『HSS』の未来についての議論、そして、当社社員や組織にとってのパーパスの策定、それらが並行して行われたことにはとても重要な意味合いがあると思います。当社は、企業経営にとって大切な資産である従業員のウェルネスデータを集め・利活用できるデータとする『ネットワーク健診』、データを可視化させる『HSS』を提供してきました。そして、今後は、データに基づいて最適な打ち手に繋ぐプラットフォームへと『iWellness』や『HSS』を発展させ、ユーザー企業を成長(Grow)させる基盤(Base)へと進化させていく!という想いから、パーパスが策定され、同時に、『HSS』のブランド名称を『Growbase』へと変更しました。そして、議論の中にもあった、規模やステージに捉われることなく、中堅・中小企業向けにも、基盤を提供したいという考えから、新たなプロダクトとして、『Growbaseネクスト』という新UIをシリーズに追加ラインナップしています。
プロダクト名称の変更・新パーパスの策定に続き、コーポーレートロゴも新たに、これからも「企業と人を元気にする。」を実践していきたいと思います。