バックキャスティング思考でお客さまの施策を導き、実行時には社内メンバーへの配慮を欠かせない。デジタルシフト社の2022年度下期 MVP受賞者となった、CX共創本部 CXコンサルティング部 畠腹莉佳(2019年新卒)は、社内外問わず、周囲を熱狂的なファンに変えながら、着実に成長のステップを踏んできました。上司から、「常に前を向き、ぶち当たる壁を乗り越え、その高さごとの成長を見せる」「自らを変革し、周囲にプラスの影響を与える」と評されるまでに至った進化の軌跡をたどります。
ーーー 畠腹 莉佳(はたふく りか)ーーー
株式会社デジタルシフト CX共創本部 CXコンサルティング部
2019年株式会社オプトに新卒入社。ブランドメディアプランニング部に配属後、トレーディングディレクションの部署に異動。エンタメ業界の広告運用、入稿ディレクションを経て2021年よりLINE戦略部に異動。ラグジュアリーやエンタメ業界のLINE公式アカウントの支援に従事。2022年度下期に社内MVPを受賞。
お客さまの立場で未来を語る。お客さまの立場で真摯に向き合う。
異動により、オプト社からデジタルシフト社へ。LINE戦略部のメンバー(受賞当時)として『顧客ファースト』の姿勢を忘れずお客さまとの対話を重ね、LINEサービス関連のお取引を順調に拡大。個人の粗利予算達成率は120%を実現し、大きな成果を残した畠腹。「いま、何ができるのか」以上に、「今後、何をしていくべきか」を大切にした提案がお客さまの視野を広げる一助となり、未来のための一手ともなるアクションにつなげていきました。
畠腹は言います。「お客さまの目指す未来が、デジタルシフト社やデジタルホールディングスグループが支援できるサービス範囲を超えて、さらに追加の施策を行った方がいい場合、それが最善なら追加で提案し、実行できる企業様の紹介も行ってきました。常に、お客さまにとってのメリットを最優先に考えています」と。
こうした真摯な姿勢を貫くにあたり、ときにお客さまにとっては耳が痛くなるような提案もあったのかもしれません。しかし、MVP受賞にあたりお客さまからいただいたメッセージには、「誤りを正してくれる」「伝えにくいことも、きちんと話してくれる」というコメントも。ここから、お客さまと畠腹との間に、「信頼」で結ばれたゆるぎない関係ができていることがうかがえます。
畠腹「今回、『自分自身に期待を持てるほどになるまで頑張ること』を目標にしてきました。施策が帰結するまでのプロセスは長く、このMVPはデジタルシフト社に異動して以来、積み上げてきた頑張りが形として表れたと受け止めています」
そう話す、畠腹の“頑張り”は、社内にも向けられていました。社員の目標達成意識を高めようと企図した畠腹は経営企画部門と連携し、生産管理基盤の整備に着手。ツールの導入から仕様の設計、周知活動までを一手に担い成果も上げます。全社に向けた価値貢献もまた、MVP受賞にふさわしい活躍として周囲に映ったのです。
社内外に向けたこれらの仕事ぶりがさらなる期待を生み、今年からユニットマネージャーとして組織のけん引役も任された畠腹。その成長を支えてきたのは、失敗から学び、経験から得られた気づきを次の仕事へと活かす、そのひたむきさでした。
挫折すら機会。自分への期待を捨てたら、成長スピードが増した
畠腹は、エンターテインメントに携われることを軸に就職活動をしていたと話します。
畠腹「エンタメには、人が生きるための糧となるような魅力とエネルギーがあります。いまの時代、仕事よりも生きがいに人生の時間を費やす人も多いのではないかと思っていて、であれば、自分の就く仕事も人の生きがいや幸せをつくれるものがいいと考えたのです」
これを最短で目指すのであればと焦点を絞ったのが、マーケティングと向き合う職業です。数ある企業のなかからオプトに決めた理由を「面接担当者の話に惹かれたから」と、畠腹は話します。
畠腹「その人が、『自分の最終目標は起業して、育った街を再生すること。そのためにオプトで何を目指していくべきなのか、社内の人にも相談している』と話すのを聞き、オプトなら自分のキャリアプランや人生設計を自由に考えられ、また周りの理解も得られる環境があると思えました」
そんな希望と期待を抱く畠腹の最初の配属先は、ブランド認知を目的に広告運用を行う部署。畠腹はアカウントプランナーとして、エンターテインメントのお客さま、消費材のお客さまを担当することになります。自分の関心に合った配置も意欲がさらに高まる後押しとなり、日ごとに考えや知識の広がりが感じられたと振り返る畠腹ですが、あらゆるメディアの知識が求められる仕事を前に、業務を整理しながら進めていくことの難しさを実感。思っていたよりも仕事ができない自分に気づかされます。
また、配属3か月後には受注後の入稿や運用を行うトレーディングディレクターとの兼務が決まり、輪をかけて大変な状態に。それから5か月が経ち、完全異動が決定した際には、これからは社内業務に集中し、まずはいまできることに取り組み、学んでいこうと気持ちを新たにします。しかし、入社2年目を前に、経緯報告書の提出を求められるようなミスを連発してしまいます。
畠腹「このときは自分への不信感でいっぱいになりました。これをきっかけに、自分に期待せずに仕事をしようと心に決めました。タスクの期限も『この日に終わらせる』ではなく、『この日の〇時までに終わらせる』のように細かく設定するようになりました」
いつかできるだろう。忘れることはないだろう。こうした慢心を捨て、きめ細かく仕事にあたる習慣を身に着けるきっかけになったこの出来事は、「しっかりつまずいておいてよかった。転機になりました」と、本人が口にするほどです。
なお、ほかのトレーディングディレクターは、このタスクマネジメントスキルに加え、それぞれが得意分野を持って活躍していたといい、刺激を受けた畠腹は、もう一つ力を付けようと、プロジェクトマネジメントスキルを磨きます。目標の明確化、それを達成するためのスケジュール立案、実行するために周囲にどう働きかけ、動いてもらうのか。チームの上司や先輩からもどん欲に学びながら実践を積み重ねた畠腹は、やがて仕事の型を習得。持ち前のコミュニケーション能力も発揮しながら周囲の信頼を集め、より多くの案件を手がけるまでに成長を遂げていきました。
顧客ファーストでありながら、いかに目的を達成するのか
そして2021年、自らの希望でLINE戦略部(デジタルシフト社)に異動。ここでも入社当時の思いをブラすことなく、エンターテインメント業界のお客さまの担当に自ら名乗りを上げ、積極的に取引の範囲を広げ、成果を出していきました。
その一つの結果として得られたMVPの称号を前に、畠腹は仕事の充実ぶりをこのように話します。
畠腹「デジタルホールディングスがビジョンとして掲げる『社会のデジタルシフトエンジンに!』のとおり、多くの企業のデジタルを通じた支援をして、パフォーマンスを上げ、より良い社会を築いていくことに、わたしも力を注いでいきたい。ですから、いまの仕事にやりがいを感じています」
そんな畠腹が仕事をするうえで大切にしていることは大きく二つあるといいます。
畠腹「一つは、社内外ともに『あなたが関わってよかった』と思ってもらえるようなパフォーマンスを出すことです。その声をいただけるよう1年目から意識してきました。
もう一つは、そのパフォーマンスを出すために1、2年目は時間と工数でカバーしてきましたが、このアプローチには限界があります。また、営業という立場から考えても、社内の人に『時間をかければできますから』という仕事をお願いすべきではないと思っているので、社内の動きを把握し、いかに工数をかけずに、目的を達成するのかを大切にしています。そのため、お客さまファーストを大前提としながらも、お客さまの理解を得て進めることを意識しています」
生活者にプラスの影響をもたらすマーケターをめざして
このようにして着実に力を付け、疾走してきた畠腹ですが、この先は自分の持つ熱量を周囲にも伝えていきたい、と意欲をのぞかせます。
畠腹「いまは自分の向かう未来を描いたり、周囲のモチベーションをつくったりすることに、苦手意識があります。その点、LINE戦略部にはこれを得意とする人が多く、自分も魅せられ、行動につながった部分が多々ありました。ユニットマネージャーになったのを機会に、自分もこうした能力を身に着け、周囲に良い影響を与えていきたいです」
そして、この先は何を目指し、どんな価値を発揮していくのか。自分の目標とともにその展望をこのように語ります。
畠腹「さまざまな業種のお客さまと接するなか感じていることは、デジタルで実現できることが増え続けているものの、それらをどのように活用していけばよいのかと悩まれるお客さまも増えていることです。一方、デジタルシフト社もいま、できることをどんどん広げていくフェーズにあります。ですので、お客さまの課題に当社がさらに寄り添っていくことで、より多くのお客さまの利益や成長につなげ、お客さまの安定した会社運営に寄与することを目指していきたいです。そして、これらはその先にいる生活者の方々にプラスの影響をもたらすこと――エンタメの分野であれば、人々の生きるための糧となるような楽しみを提供していくことへとつながります。わたしが向き合う仕事は、企業間取引の域を超えることはありませんが、その先にはカスタマーがいて、より良い社会を築くことにもつながっていることに思いを馳せながら、これからも励んでいきたいです。
そのうえで、わたし自身は、これまで培ってきた広告に関するあらゆる知識、LINEソリューションに関する知識に、CRMの観点からの分析スキルや、他のソーシャルメディアに関する知識をプラスして蓄えることで、ゆくゆくはメディアを横断したコンサルティングを提供できるようになりたい。そして、その先では、一マーケターとして自信を持って仕事ができる人、どんなフィールドでも活躍できる人になれるよう、さらなる成長を目指していきたいです」