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生徒が後悔ない人生を送るための「美術を通して豊かな心を育むプログラム」とは?

こんにちは!井之頭学園の採用担当です。

本日は、美術教員の吉田さんに「美術を通して豊かな心を育むプログラム」についてインタビューをしてまいりました。

・プロジェクトが立ち上がった背景
・美術教育にこだわる理由
・どのような方に参画していただきたいか

についてお話しして参りますので、「新たな教育の形を築いていきたい方」や「美術教育を通じて生徒の成長を促進させたい方」はぜひ最後までご覧ください。


ープロジェクトが立ち上がった背景を教えてください。

私は30年間、井之頭学園で勤め、今年3月に一度定年を迎えました。参画した当時は、校長だった現校長のお父様から「自由にやってください。」と言われ、若さゆえ「東京藝術大学に合格者を出します。」と宣言していましたね。やる気があって真剣に取り組んでくれる生徒が多く、美術部の活動も盛んで、美大を目指す生徒も多くいました。

しかし、30年の月日が流れる中で、美術部の雰囲気が少しずつ変わってきて。美術部は、“居心地のよい場所”になり、一人ひとりの生徒が想いは持っているものの、美大を志望する生徒も減少してきてしまったんです。私自身も他の業務との両立の中で、美術の指導が手薄になってしまったと反省しています。

そんな中、​​​​本校の学校改革において「英語」、「デジタル教育」とともに「アート」という柱が立ち上がりました。「豊かに生き抜く力を育む」というコンセプトの中に「創造力」が大切だという学校方針です。、これを機に私自身も初心に立ち返り、『東京藝術大学に合格者を出す』という目標に挑戦しようと決め、美術教育に改めて臨もうとこのプロジェクトを立ち上げたというのが現在までの流れです。プロジェクトには、演劇や音楽など様々なバックグラウンドを持つ10名の先生方に参加いただいています。


ー美術教育にこだわる理由を教えてください。

「私自身が東京藝術大学に入学した経験」が背景にあります。高校時代、美大に進学することを決めて、新宿美術学院という予備校に通い始めたのですが、そこで出会う講師の先生方や美大への進学を目指す他の学生たち(ライバル)が本当に個性豊かで魅力的だったんです。

受験を通して様々なアートに触れることで「美術は人の心を豊かにする」と感じたことが大きなきっかけになっていると思います。


ーご自身の東京藝大での経験は、どのように今に生きていると思いますか?

正直、こだわりが強すぎるとか、執着しすぎじゃないかと言われたこともあります。受験期から在学中を通して確かに、いろいろな失敗も経験しましたが「やりきる」経験ができ、後悔は全くありません。全て自分の糧となっています。


ープログラムを通じて生徒にどのような影響を与えたいですか?

私の想いとしては、やるからには東京藝大を目指して欲しいですが、「幸せ」の定義は人それぞれ違うものだと考えています。お金がなくても好きなことをやって、それが幸せだと感じる人もいれば、お金を手にして自分のやりたいことを実現することが幸せや成功だと考える人もいるでしょう。

生徒には、プログラムを通じて「自分にとっての幸せや後悔のない人生が何なのか」を、しっかり考えて欲しいですね。そのためには、さまざまなことに真剣に取り組み、経験を積んでいくことがとても大切です。達成感や高揚感をいっぱい感じて欲しいです。「失敗しても大丈夫。とにかくやってみようよ」という姿勢で挑戦できる環境を提供したいです。


ー具体的にどのようなことに取り組んでいますか?

これまでの通常の美術授業だけでは不十分だと感じており、授業にグラフィックレコーディング(グラレコ)を取り入れたり、美大への進学を目指すためにカリキュラムなど大きく見直す必要があると考えています。

また、そのためには基礎力が重要です。美術が好きな生徒は多いですが、美大受験を考える生徒はまだ少ない状況です。好きだけれど一歩踏み出せない生徒たちの意識をほぐし、受験を考えるきっかけを作るためにも情報を伝え、受験を目指す生徒を増やしていきたいと考えています。


ープロジェクトに参加している10名の先生方はどのような方々ですか?

教科は本当にさまざまで、国語の先生や情報の先生、英語の先生もいます。美術には数学の図形など他の教科と関連する部分が多く、いろいろな教科の先生に参加してもらいながら教科横断型の授業をしたいと思っていたんです。

また、集まっていただいた先生方の中には、例えば音楽フェスに毎年必ず行くほど音楽が好きな先生や、以前は海外で様々な仕事に携わり、文化交流や地域の知識が豊富な先生もいます。そういった芸術や文化に関心を持つ先生方が集まっていただいています。


ー今回募集するポジションに期待する役割を教えてください!

私は、デザイン科でもコンピュータグラフィックを扱う人はまだ少ないアナログ時代に学んできました。なので、私が持つアナログの技術や、受け継いできたものを大切にしながらも、現代の技術を取り入れた柔軟な対応ができる方に来てもらいたいと願っています。

五感をフルに使い、手作業を重視することも大切ですが、現在はテクノロジーが身近になり、世界とつながることが当たり前の時代です。そうした環境で育ち、自然に新しい技術を取り入れていける世代が教員になっている今、私とは感覚が異なることを実感します。

「こうすればもっと可能性や表現方法は広がる」と柔軟に教えられる方に参画していただけたら嬉しいですね。


ー吉田さん、ありがとうございました!


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