こんにちは!KURO HOLDINGSの採用担当です。
今回は、月に一度の「全社勉強会」でどんなことをやっているのかをご紹介します!
テーマはその時々で変わりますが、直近は「DSO(ディーエスオー)」という思考法を数ヶ月かけて学んでいます。
……「DSO」って聞いたことないぞ?と思っている方も大丈夫です。本当に色々なビジネスシーンで使える考え方なので、ゆっくり説明していきますね。
ご縁があって入社していただいた方は漏れなく叩き込まれますので、ぜひ今のうちに予習しておいてください!笑
「DSO」とは
KURO HOLDINGS独自のフレームワーク
「Design/設計・Strategy/戦略・Operation/運用」の頭文字を取った、弊社オリジナルのフレームワークです(聞き馴染みがなくて当たり前ですね)。
「DSO」という言葉自体は弊社独自のものですが、考え方自体は戦略思考やロジカルシンキングと似ており、さらにシンプル・課題解決に特化させたものというイメージです。
どういう考え方?
課題を整理する時に、「設計→戦略→運用」の順に、上位概念からまとめていく考え方です。
■設計:プロジェクトや事業における<意義・成果>
■戦略:設計を効率的に実現するための<基軸となる方針>
■運用:戦略を達成するための<具体的な業務>
DSOを使うと行動の質が上がる
「DSO」を使うメリットは、物事がロジカルに整理されるため本質的な課題解決に近づけること。
例えば、A社から「販売している化粧品の売り上げが伸び悩んでいる」という相談があったとします。あなたならこの課題を解決するために何を考えますか?
「販売店を増やす」「WEB広告を出す」「キャンペーンを行って集客する」「インフルエンサーに宣伝を依頼する」など、具体的にどんなことをするかがパッと思い浮かんだ方が多いのではないかと思います。
弊社の考え方からすると、それは「設計→戦略→運用」の最後である「運用」の部分。まずは設計・戦略を先に考えなければいけません。
仮に、近年主流である「インフルエンサーに宣伝を依頼する」という手段を取ったとして、確かに売上は一時的に上がるかもしれません。しかしそれが本当にA社にとってベストな方法なのでしょうか?
A社の化粧品について多角的に分析した結果、10〜20代がメインターゲットなのに、パッケージのデザインが古く見えて新規のお客様に手に取ってもらえていないという本当の課題が見えたとしたら?
「売り上げを上げる」ための戦略は「ターゲットに合わせたリブランディング」で、本当に実施するべきなのは、インフルエンサー施策ではなく「パッケージのリニューアル」です。
必ず設計・戦略を整理してから運用方法を選択することで、本当に選ぶべき手段が見えてくるのです。
この考え方を社内ではどうやって学んでいるのか、勉強会の内容も公開します!
とある日の全社勉強会
やることはとてもシンプルですが、自分で考えてみると意外と難しいので、お時間がある方はぜひご自身でも想像しながら読んでみてください💭
お題は、クライアントとの商談を想定した会話例です。
日付:2024年1月30日
社名:浅草食品株式会社
業種:食品メーカー
種類:駄菓子
設立:1970年
組織:80名(内アルバイト30名)
本社:東京都台東区
工場:埼玉県上尾市1拠点
担当:高橋さん(営業部長)
高橋「2020年からInstagram投稿を始めたんですけど、今フォロワーが3,000人なんですよね。社長がフォロワーを伸ばせって言ってるんですよ」
私「なるほど。具体的に目標は何人ですか?」
高橋「決算が2024年3月末でして、そこまでに1万人はいかないとダメなんですよ。今はSNSマーケティングが重要だって言われていますから、僕も勉強中です」
高橋「何社かSNSマーケティングの会社に相談はしましたが、いまいちフォロワー達成ができるイメージがないんですよね・・・」
私「それは気になりますね!何がいまいちイメージできなかったんですか?」
高橋「ん〜なんか広告まわすとか、コンテンツを増やすとか、それはネットに掲載されている情報なので、私でもわかるじゃないですか。」
高橋「弊社の場合は月4本程度コンテンツを投稿してるんですけど、投稿数に問題があるって言われてしまって。投稿数だけじゃない方法もありますよね?」
私「もちろん、投稿数以外にも考え方はあります!ところで、そもそも社長はなぜ1万人のフォロワーを目標にしているんですか?」
高橋「まずはお客様に見てもらう数が増えないと、売上も上がらないと思うんですよね。なので、お客様に私たちの商品の魅力を伝えたいなと思っています。」
高橋「あとはXやyoutubeなども使った方がいいんですかね?とにかく今はSNSマーケティングを活用して売上を上げたいんです。」
私「なるほど、御社の中ではSNSマーケティングの意味合いや位置付けはなんですか?」
高橋「まずはフォロワーを増やす、つまり興味を持ってくださる顧客を増やすということですかね。あとは、弊社の商品ごとの魅力を知ってもらって、実際に買ってもらいたいですね」
この会話例からクライアントの意図を分析し、次の形にまとめるというワークです。
【回答1】は、「設計/戦略/運用」と少し言葉は違いますが、①目的・目標の整理(設計) ②戦略の策定 ③それにもとづいた戦術(運用)をまとめる。
【回答2】は、回答の形にとらわれず、「Design/設計・Strategy/戦略・Operation/運用」の観点から自由にアウトプットするというものです。
全員でアウトプット/フィードバックをする
シンキングタイムは約10分。全員の回答が出揃ったところで、指名された2〜3名が自分のまとめた内容を発表し、発表に対して数人がフィードバックをしていきます。
この日は複数のお題が出されましたので、ほぼ全員、一度は発表orフィードバックで発言する機会がありました。役職も社歴も関係なく当てられるので、平等に参加できるのもKURO HOLDINGSらしい雰囲気です。
自分でやってみるだけではなく、他の人の答えを見てさらに学び、フィードバックを送ることで自分自身の理解度も増す。毎回とても良い時間です。
発表・フィードバックの例
私は次のようにまとめました。
回答1を整理するのがやっとで、回答2まで辿り着けませんでした……。でもこれが今の実力なので、この形で提出。
今回は発表側に指名されなかったため、後日社長から直接フィードバックをいただきました。(この日参加した12名分、それぞれに合ったフィードバックを個々に送ってくれました。本当にありがたい)
【良い点】
・前後の整合性が取れている(目的目標戦略など)
・戦略や戦術が複雑ではなく、問題に対して自然
【もっと良くなる点】
・戦略を「ターゲティングしたコンテンツ投稿」など、一段上位概念にしても良い。でもしなくても問題ではない。
【フィードバック】
総じて理解が深く、それぞれの意味合いや関係性をわかっているので、あとは知識量で精度が高まると思います。あなたのDSOはセンターピン、つまり軸がブレないことがとても良い特徴なので、例えば、目的目標戦略と書いた後に、センターピンとか、方針とかを加筆してみてもいいかもね。
おおよそ良い方向のフィードバックがいただけました!私の場合、基礎的な考え方は理解できているようなので、さらに伝えやすくするための案を教えていただきました。
「知識量で精度が高まる」はその通りで、2ヶ月で7,000人のフォロワー獲得という目標がどのくらいの難易度なのか分からず、定量的な部分には触れずに回答。
普段からInstagram運用に携わっているマーケター達は、この目標達成がかなり難しいという前提で、すぐ実践できそうなくらい現実的な戦略を考えていました。なるほど……。
今回はクライアントとの商談を想定した内容でしたが、自分が今やっている仕事に対してのDSOや、職種ごとに与えられたお題に対してのDSOなど、いろいろな角度からこの考え方を学んでいます。
月に1度、成長が実感できる時間
全社勉強会は、社長がワークの内容を考えています。みんなの理解度をふまえた上で次月の内容を決めてくれるので、毎月少しずつでも理解が増していくように感じられます。
個人的には、講義形式の勉強会よりも手を動かしてアウトプットすることで、何倍も吸収速度が速くなる気がします。
DSOが普段の業務にも応用できるようになった時は、ちゃんと学びが身になっているんだと実感できて嬉しい瞬間でもありました。これからもどんな学びが得られるのか、勉強会の時間がとても楽しみです。
以上、社内勉強会<DSO編>でした!他にも部署ごとに「UX勉強会」や「スキル開発会」など、いろいろな勉強会も行われていますので、業務に取り組みながらも積極的に学びを広げたい方にはとても良い環境があると思います。
ここまで読んでいただきKURO HOLDINGSのことが少しでも気になった方、ぜひ一度お話ししましょう!ご連絡をお待ちしています!