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2023/11 CTOオープン社内報vol.4 『フルリモート組織を支える仕組み』

皆さんこんにちは!スマートラウンド CTO の小山( @doyaaaaaken )です。

このオープン社内報は、CTOである自身が普段「なにを感じて、どんなことを考えているか」について、月に一回、社内へ共有する試みです。

“オープン社内報” という名称のとおり、この文章の内容は一部編集した上で会社ブログに公開します。

今回のテーマ

今回のテーマは『フルリモート組織を支える仕組み』です。

スマートラウンドでは現在固定オフィスは持たず、かれこれ4年間近くフルリモート組織として運営してきました。

そのために様々な工夫が行われており、この記事ではそれらの一部について紹介します。

「フルリモート組織」というお題で生成AIに作ってもらった良い感じの絵 🙌

沿革:スマートラウンドがフルリモート組織になるまで

スマートラウンドは2018/5創業ですが創業初期は創業期スタートアップが複数入るようなシェアオフィスの一角を借り、そこで勤務していました(オフィスは八重洲にありました)。

その当時はリモートワークとほぼ縁がなく、「集中して作業がしたい時、ごくたまにリモート勤務することがある」ぐらいでした(週1回無いぐらいの頻度)。

当時の写真。普通にオフィスで働いていた時代がありました。

シェアオフィスなので後ろの席には他のスタートアップの方々がいました

その後2019年末頃に渋谷にオフィス移転したのですが、ちょうどその頃コロナが爆発的に流行り始め、スマートラウンドでも極力在宅勤務をする方針に切り替わりました。

皆、新しく借りたばかりの渋谷のオフィスに行くことがほぼなくなり、かつコロナ禍の収束も見えない状況だったため、2020/4に一旦オフィスを解約し一時的にオフィスなし(つまりフルリモート)とする方針になりました。

オフィス解約についてのサニーさん(編注:代表取締役の砂川)の当時の投稿。移転直後のタイミングということもあり、難しい判断だったと思います。


その後、私達が(とおそらく世間の皆さんも)思った以上にコロナ禍は長引きました。

そのため一時的のつもりだったフルリモート勤務期間が思いの外長引いたのですが、意外と問題なく業務が回ることがわかりました。

またその期間の中で「従業員の通勤時間削減」「会社のオフィス費用削減」「採用候補者の増加(遠隔地の方や家庭の都合がある方でも働けること)」などのフルリモート勤務のメリットも感じたことから、むしろフルリモート組織として洗練させていく方針になり現在の形へと進化してきました。

現在では社員の数も順調に増え30名を超えましたが、その中には関西などの遠隔地から働く方もそこそこおり、また育児など自身のライフスタイルと両立しやすいという理由でフルリモート勤務を希望し入社していただいた方もいます。

世間の出社回帰の流れ

一方で世間的には出社回帰する企業も数として増えているようです。

オンラインビデオツールを提供するZoomが「オフィス周辺に住む従業員に週2回の出社を義務付けた」のは、一時期ニュースになりました。(参考:日経新聞の該当記事

出社回帰する企業は、生産性や文化醸成などの理由で行うことが多いようです。
自身としてもその考えには一理あると思っており、オフィスには「同僚に話しかけやすいため仕事が進めやすい」「雑談が生まれやすく、良い関係を築きやすい」などのメリットがあると考えています。

一方で自身がこれまで働く中や様々な社内メンバーから話を聞いてきた中で、フルリモート起因での生産性や文化醸成に関する課題意識を感じることはあまりありませんでした。


それはスマートラウンドがフルリモート組織運営をする上で様々な工夫をしているからだと思っており、「フルリモートで働きつつも、上に書いたような出社のメリットも得られる組織」になっているためだと考えています。


例えばどのような工夫が行われているのかについて紹介します。

フルリモート組織における工夫

色々ありますが、大きなものをピックアップして紹介します。

工夫1. バーチャルオフィスツールの活用

バーチャルオフィスツールのGatherを活用しており、簡単に会話したり他の人の状況がわかるようになっています。
職種により必要性や好みは異なるので「利用しているか否か」や「利用方法」は異なりますが、エンジニア職に関して言うと以下の使い方をしています。

  • 皆マイク・カメラを基本は常時OFF
  • 誰かに話しかけたければ、好きなタイミングで話しかけてOK
  • 話しかけられた側は反応できたら反応する。休憩・MTG等で反応できなくても全く問題なし。その場合は話しかけた側が別途Slackでやりとりしたり、MTGを別時間に入れたりする。

これにより、オフィス出社同様「同僚に話しかけやすく仕事が進めやすい」状態が実現されています。

とある日のGatherオフィスの1区画を切り取った光景

工夫2. 希望者へのWeWorkのオールアクセスライセンス配布

WeWorkのオールアクセスライセンスは、WeWorkの拠点であれば全国場所を問わずに共用部を利用できるライセンスです。
在宅勤務より外で仕事をするほうが好きな方が利用する他、出社して同僚と机を並べて密に仕事をしたい際に利用しています。

これによりオフィス出社同様、組織全体としてはフルリモートでありつつも、例えば「XXチームは◯曜日は丸の内にオフィス出社」といったフレキシブルな設計が可能になっています(実際そういった動きもよく行われています)。

工夫3. 月次や不定期でリアルの場で集まる機会を設ける

スマートラウンドでは月に1回『全員出社日』と呼ばれるイベントを行ったり、また不定期で合宿を行うなど、リアルの場で集まる機会も大事にしています

特に全員出社日は毎月行われることもあり文化醸成の場として重要視しており、今後も改善を重ねたいと考えています。
全員出社日は『コミュニケーションのための施策を通常業務より優先して行う』方針で運営されています。

新しく入った方・社外の方向けに共有すると、全員出社日では例えば以下のようなコンテンツが1日のうちに数多く行われます。

  • 午前中
    • 小グループに分かれワークショップ(例:「UX体験会」、「サービスペルソナを考える会、ChatGPTアイデアソン」…etc)
    • メンバーが話したいテーマを全社発表(例:「スタートアップのバックオフィスの実務紹介」「入社4ヶ月でCSに入って何をやってきたか」「シリーズAファイナンスの裏側」…etc)
    • 四半期ごとに各チームが成果報告
  • お昼
    • 他チームのメンバーとランチ(費用は一定額まで会社負担)
  • 午後
    • 代表サニーさんから重要トピックについて全社に解説
    • 経営メンバーとの1on1
    • ユーザインタビュー動画を皆で視聴し議論する会
    • ボードゲームで交流

普段チームを跨いだ交流や雑談などの機会が少なくなってしまう分、このように力を入れて設計されています。

ちなみに「月に1回」と聞くと交流が少なく感じるかもしれませんが、「他チームの人との交流」という点では普通に毎日オフィス出社するよりもずっと濃い交流ができているのではないかと考えています。

「月に1回」は、計算すると全業務時間の約5%です(1ヶ月20営業日換算)。
5%というと仮に1日あたりに換算すると30分弱であり、これだけの時間をチームを跨いだコミュニケーションの機会に割いている会社は多くないでしょう。
そのためスマートラウンドでは実は業務時間のうち結構な割合を会社全体を跨いだコミュニケーションのために割いているとも言えます。

よく言われるように、スタートアップは文化が命です。
実現困難なチャレンジを成功させるためには、全員が共通の価値観を持った上で同じ方向を向いて走り、皆一丸で協力する必要があります。

そういった背景もあり、スマートラウンドではフルリモート組織でありながらもリアルの場で会う機会も大事にしています

おわりに

社内の皆さんにとっては普段働いている環境についての話だったので、自明の内容も多かったかもしれません。

ただ世間的にはなかなか見ないユニークなスタイルで運営していることもあり、改めて「スマートラウンドのフルリモート体制はどんなもので、その設計にはどういう意図があるのか」を振り返ってみました。

『特異をコラボする』という行動規範が社内にあるように、スマートラウンドでは様々なバックグラウンドの方が様々な働き方をしています。
遠隔地勤務だけでなくパラレルワーク・時短勤務・社会人学生など様々な働き方をしている人がおり、今回取り上げた「フルリモート勤務」以外の点でも様々な方の「特異」を活かせるような組織にしていきたいと考えています。

今後固定のオフィスを設けることになる可能性ももちろんありますが、これまでに行ってきたのと同様、遠隔地の方やご家庭の都合がある方でもフルリモートでも快適に働けるような工夫は必ず続けていく予定です。

以上です。
この記事を通じて、弊社の組織について理解が深まれば幸いです!
ご不明点や質問があれば遠慮なくください! 👍

ここまでご覧になってスマートラウンドに興味を持っていただいた方や、もっと話を聞いてみたい!と思われた方は、ぜひWantedlyからご連絡ください。


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