※この記事は2023年3月に公開した以下noteの引用です。
今回は僕たちがどういう人と働きたいと思っているかについて広くエンタメ業界に興味のある方に届くといいなと思っています。
また、未経験でプロデューサーなんてできるわけない!と思う方もいらっしゃると思います。
僕は未経験でも全然できるよ!という話をしたいわけではなく、こういう基礎スキル・スタンスがあれば未経験でもなれる可能性があるよ!ということを伝えたいと思っています。
はじめに
2021年秋にWEBTOON参入のPRを出したタイミングで色々な出版社や作家さんとお話しさせていただき、水面下で黙々と作っていたのですが、僕1人編集ではどう足掻いても限界があり、なんとか漫画やゲーム、アニメなどの業界経験者を採用しようとしていました。
今でこそ弊社も業界経験者や有名企業様とご一緒させていただいていますが、その当時は「WEBTOONってそもそも何?」「ゲーム作っていたいんだけど・・・」「副業だったら・・・?」「そもそもお前誰やねん」といった状態でした。
お金もない会社だったので、採用費をかけてエージェントを使うわけにもいかず、リファラルで色んな人と会いつつ、藁にもすがる思いで利用したのがYOUTRUSTでした。
※本当にYOUTRUSTのPR記事でもなんでもないですがお礼をこめて
元商社マンHとの出会い
2021年12月、YOUTRUSTでいい人見つかればいいな〜と思い、確か「好きな漫画の話しましょう!」みたいな投稿をしました。今思うと採用的観点では意味不明ですが。
そんなときに現れたのは、総合商社で元々働いていて、いくつかのベンチャーを経て、暇をしている男Hでした。彼はシンプルに友達がいなく誰かと話したくて、話を聞きにきてくれたらしいです。
面接で好きな漫画について盛り上がり、一緒に働いたら楽しそうやな、と思い採用しました。何ができるとかは全く考えなかったです。
彼は全くものつくりの経験がなかったですが、高速でキャッチアップを行い、みるみるうちに会社においてなくてはならない存在になっていきました。その中で最も大きい実績はPIXIVさんと協業させていただいた、
THE NEXT WEBTOON PJTです。
業界経験がなかった彼ですが、改めてなんで高いパフォーマンスを出せたんだろう?と思うと、
基礎的なビジネススキルが高く、愛嬌があって、やり切る力があり、クリエイターに尊敬の心を持っている人でした。
そして何より「自分自身を変える力」が高い人でした。自分のことをメタ認知し、何が足りていて、何が不足しているかを自分自身で学び、そして、変化できる人です。
彼が入ってきてくれたおかげで、フリーランスメンバーのマネジメントやインターンの採用などを進めることができましたし、何より「会社の文化醸成」に強く貢献してくれました。本当にありがとう。
そんな彼は、今は業務委託の編集者として残ってくれていて、弊社の作品をいくつか担当してもらっています。いつでも戻ってきて欲しいです。
元HR SaaSマーケターのついしゅ
2022年8月、もともと知っていた後輩のついしゅと飲むことになりました。彼女はHR SaaSの成長しているスタートアップでマーケをしていて、飲んでいる中で転職を考えていることと、「20代は死ぬほど働きたいんです!」とずっと言っていました。
ただHとは違い、彼女はWEBTOONはおろか漫画も読んだことない、と言っていて、流石にマッチするかわからんな〜と思いながらも、それ以上にめちゃくちゃ働きたいって言ってるからまあなんとかなるかと思い、採用しました。
詳しくはついしゅの記事をご覧いただければと思います。
彼女が入社を検討し、遊びにきたタイミングは確か弊社がLINEマンガで1位を取ることができた路上伝説のリリース前後くらいだったと記憶があります。
オフィス入ってきてすぐ僕は「マジでなんのことかわからんと思うけど、今から俺が直してって言ってるコマ全部メモってAD(アートディレクター)に依頼して」と言いました。
マジで何言ってるかわからんかったと思います。
ふたつ返事で「よくわかんないけど、とりあえずわかりました!」って言いながら、なんのオリエンもない中、資料作っていました。こいつすげーなと思いました。
その後入社を決めてくれて、クリスタってなんですか?みたいな何も知らないところから、最終的には簡単な着彩や写植を自分でやるようになっていました。
彼女は今弊社で一番WEBTOONに詳しいメンバーで誰よりも作品について分析して、今やついしゅなしでは会社が回らないくらい重要なメンバーです。
そんなある日、社内で合宿しているときにどんな作品を作りたいか、みんなと話していたところ、ついしゅは「BL作りたいんですよね〜」と言っていました。
僕は全くその感性がなかったので、どう言うマーケットがあって、どんな作品が売れてるのかとか、どう言う企画だったらやりたいかとかまとめてほしいという話をしたら、数日後に気合入った資料を渡されました。
まあここまで言うなら任せてみるか〜と思い、今彼女は二つの作品の責任者やってます。入って半年くらいです。マジすごい。
僕が勘違いしてたこと
今回紹介したメンバー以外にもたくさんいるのですが、業界未経験でもものつくりって出来るんだなと僕は思いました。
正直全員が全員うまく行っているわけではないです。
もちろん、採用させていただいてから、お互い話し合って退職する方もいらっしゃいました。
それでも業界未経験でもエンタメやものつくりが出来ること自体に僕はとても驚きました。
Minto中川さんの記事にもありますが、今思い返すと僕がモバイルゲーム業界に入った2014年前後は猛烈に人の採用を進め、業界未経験のビジネスパーソンを多数採用していた時代がありました。
どんな人だったらプロデューサーをやれるのか?
やはりエンタメビジネスは難しいです。
便利だから、とか、安いから、とかで選ばれるわけではないです。
それ以上に面白いかどうか(=人の感情を動かしたかどうか)が重要です。
加えて、僕達の会社は文化醸成にめちゃくちゃ時間使ったり、他の会社と比較しても特殊です。
※会社の価値観・文化などはまた改めてどこかで・・・
改めて何が未経験でプロデューサーをやれるのか?を考えると以下3つが重要だなと思いました。
(※もちろん編集者としての専門性も超重要です。専門性云々の前に以下の基礎スタンス・スキルが必要という話です)
1:過去の自分をアンインストールし、自己変容出来る人
2:精神的にタフで周りの人に気遣える優しい人
3:周りを頼ってどんな形でも成果を出そうとする人
過去の自分をアンインストールし、自己変容できる人
弊社に入社いただく方は基本的には中途採用の方がほとんどです。
その上で弊社は、目標に対して達成していないことや、期待している役割を満たせていない場合、「なぜそうなったのか」をフィードバックします。
これはその方の人格を否定しているのではなく、ただ役割や能力に対して期待をすり合わせるためです。むしろ弊社においてはフィードバックしない方が相手に対して失礼だと思っていますし、相手にも人生があると思うので、会社を離れる権利があるからです。
そのような様々なフィードバックをした上で、今までの自分の良きところを残しつつ、変化すべきところをアンインストールできるかが重要だと思っています。
精神的にタフで周りの人に気遣える優しい人
僕らは正直他の会社と比較して資金が潤沢なわけでもなければ、制度などが整っているわけではないです。
そんな中、大ヒットを作ろう!としているわけですから、当然一定の精神的なタフさは必要です。ユーザーの声はもちろん嬉しくも厳しい部分はありますし、入稿前は深夜まで時間がかかることもあります。
そしてそのようなタフさに加えて弊社のメンバーはほんっとーに優しくて良い奴が多いなって思います。
誰かが成果を出した時にそれを称えたり、自らの課題にぶつかっている時はランチに行って一緒に課題解決しようとする姿勢であったり。
そういったタフで優しい人が弊社でバリューを出せるのではないかと思っています。
周りを頼ってどんな形でも成果を出そうとする人
当たり前ではあるのですが、僕らのようなコンテンツを作っている会社で働くメンバーはヒットが出せたら成果になりますし、ヒットが出ないなら成果はゼロです。僕自身も僕の会社がヒット作品を生み出せないなら、僕にその才能はないので諦めた方が良いと思ってます。(厳しい話・・・)
もちろんヒット出すこと以外も成果はあります。
クリエイターの採用や面白い企画を出すこと、秀逸なマーケティングプランを考えること、言い出したらキリがないです。
ですが、根本的にはヒットを出さない限り究極的にはプロデューサーとしての成果はないと思っています。
上記のようなスキルセット・スタンスの人が弊社では活躍し、未経験でもプロデューサーになれるのではないかと考えております!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
興味がある方はぜひご連絡お待ちしております!
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