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【事例紹介⑤】丸紅様

「各営業組織の間で、管理手法や業務に使用するフォーマットが異なる、過去の実績や情報が本部内で蓄積されていない、ファイルやデータについて体系的な管理がなされていないことから、過去の情報の参照や資料の作成に時間を要する、等の課題が存在していました」丸紅のライフスタイル戦略企画室、企画・事業課の、松澤 大祐氏は、本部におけるビジネス課題について語ります。

今日、丸紅は Centric Product Lifecycle Management (Centric PLM) を導入し、外部のビジネスパートナー企業と連携しつつ、様々な部署のメンバーを横断した情報やワークフローの可視化、業務の効率化を進めています。

松澤氏は「Centric PLM 活用を開始した営業組織では、業務効率が改善されたという実感の声があがっています」と述べています。

課題と要件の把握

丸紅では、2021年2月に DX 戦略を推進していくことを公表し、ライフスタイル本部においてもタスクフォースを編成しました。取組み領域の 1 つとして当本部の中核ビジネスである OEM/ODM 事業の効率化が掲げられました。検討を重ねた結果、丸紅は PLM システムが OEM/ODM 事業における課題解決を図れるものと整理しました。

PLM システム検討の段階において、松澤氏は、営業組織の主要ユーザーと意思決定者からの同意を受けるには、先ずはソリューションへの理解を深めることが重要であると強調します。「当初はPLMシステム自体に馴染みがなかったことから、取り組みへの賛同と理解を得るためシステムの主要ユーザーである営業組織のメンバーを中心に、現状の課題やニーズについてヒアリングを実施、ワークショップを行いました」と松澤氏は説明します。

そして、PLM システムについての理解を深めるべく、OEM/ODM事業向け PLM システムのデモンストレーションをタスクフォースチームと Centric で一緒に作り上げ、ユーザーとなる営業組織向けにワークショップを実施しました。デモ後には参加者からのフィードバックを得てCentric と共有し、次回のデモへと反映するということを繰り返しました。

丸紅では、継続的な成長を支える柔軟な PLM システムを必要としていました。松澤氏は次のように語ります。「当社は、ユーザーが機能編集・追加できる領域が広く、他の業務システムとのシームレスな連携にも優れている点を評価しました。このような拡張性と設定のしやすさに加え、グローバルの拠点でも導入できるシステムであることも重要でした。」

複数回のワークショップを経て、丸紅は、Centric PLM であれば、商品企画から提案、生産管理、納品まで、製品ライフサイクル全体の情報を一元管理できると整理しました。丸紅は、Centric PLM の標準機能の多さと業界への知見の深さを評価しています。「多くの PLM システムを調査、比較しましたが、最終的に Centric に決めたのは、日々の商談を通じた Centric メンバーの的を得た対応力の高さです。このような長期にわたるプロジェクトでは、信頼関係が重要です。Centric の体制は当社からの信頼に足るものでした」と松澤氏は付け加えます。

導入時の労力と工夫

丸紅は、新システム導入に伴う潜在的な労力、特に大規模で複雑な組織内の関係者の賛同を得ることの難しさを理解しながらも、進め方の工夫を凝らしました。松澤氏は次のように語ります。「ハードルはあったかもしれませんが、Centric PLM を積極的に前向きに推進したいという部署から導入を開始し、彼らの協力が導入時の成功要因のひとつだったと考えています。」

社内の継続的なサポートと賛同について、松澤氏は次のように付け加えます。

”「新しいシステムの移行に時間がかかるのは避けられませんが、社内共有されたコミットメントとチームワークによって、Centric PLM から大きな費用対応効果を得られると期待しています。」”

今と昔

Centric PLM 導入の前は、十分な情報共有はなされていませんでした。松澤氏は「組織内で過去のデータが蓄積されていませんでした。情報が点在していると、組織や担当者が変わる際に業務引継ぎ等の負荷が発生します。さらに、もう1つわかったのは、パートナー企業でもそれぞれ独自のプロセスやデータ管理方法を持っており、業務プロセスが標準化されていない点があるということでした。」

今では、製品に関連するすべての情報が “単一の情報基盤 “に集約され、リアルタイムでデータにアクセスできるようになりました。現在、外部パートナー企業と積極的に連携し、Centric PLM に情報を集約しています。

「当社は、業務がどのように Centric PLM に落とし込まれ統合されるのかを、パートナー企業が理解しやすいように説明することを常に意識しています。ワークショップでは、パートナー企業に既存の業務の流れについてヒアリングし、現在の業務の流れと比較して Centric PLM を使った情報共有が、属人化を回避でき両者にとって大きなメリットがあると説明、納得してもらえました。」

早期に開始し、進化を続ける

丸紅は多岐にわたるビジネスネットワークを抱えており、将来連携するパートナー企業も拡大していくため、Centric PLM 導入のメリットは非常に大きいと想定しています。

松澤氏は次のように語ります。「最初からスムーズに浸透する業務システムはほとんどないでしょう。徐々に成果を挙げてユーザーを増やしていく必要があります。導入にかかる時間を考慮すると、早期の導入意思決定をしたことが功を奏しました。導入後には多くの取引において改善効果が出始めています。パートナー企業と即時に共通の更新・共有できる項目を整備できたので、高い導入効果を期待しています。Centric との継続的なパートナーシップを楽しみにしています。」

松澤氏は、Centric PLM がユーザー個人にどのような影響を与えているかを具体的にコメントしています。「先日、スプレッドシートから Centric PLM に業務を完全に移行した主要ユーザーと話をしました。今では、Centric PLM 無しではやっていけないと感じているようです。新しいユーザーがそこまで到達するには、時間をかけて少しずつ進めていく必要がありますが、早くから Centric PLM を使い始めることができてよかったです。」

※1 OEM:Original Equipment Manufacturerの略。発注元企業の名義やブランド名で販売される製品を生産すること。

※2 ODM:Original Design Manufacturerの略。発注元企業の名義やブランド名で販売される製品の開発・設計から生産までを一貫して受託すること。

丸紅について

丸紅及び連結子会社は、国内外のネットワークを通じて、ライフスタイル、情報ソリューション、食料、アグリ事業、フォレストプロダクツ、化学品、金属、エネルギー、電力、インフラプロジェクト、航空・船舶、金融・リース・不動産、建機・産機・モビリティ、次世代事業開発、次世代コーポレートディベロップメント、その他の広範な分野において、輸出入(外国間取引を含む)及び国内取引の他、各種サービス業務、内外事業投資や資源開発等の事業活動を多角的に展開しています。

▼関連リンク

https://www.centricsoftware.com/ja/success-stories/marubeni/

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