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【社長インタビュー】業界を変えていく:岸社長の考える会社と業界の未来とは?

こんにちは!反響の大きかったストーリーをリニューアルしました!

代表の岸さんに入社前のお話、社長就任後の苦労や今の想いについてお話ししていただきました!

ぜひ最後までお読みください!

目次

1 会社と共に育った18年間

2 安定だと思われていた会社、建て直しを決める。

3 会社は次のステップへ

4 岸保産業ではこんな人を待っています


岸剛史

1977年、愛知県生まれ。銀行勤務で社会人生活をスタートし、監査法人で法定監査、IPO支援などに従事したのち、海外で1年間の充電期間を経て、2008年より家業である岸保産業で勤務。2010年より代表。「仕事も遊びと同じように楽しむ!」がモットー。ビジョナリー・カンパニーにあるフレーズで「時を告げるのではなく、時計を作る」というものがありますが、そんな風に自分がいなくなった後も成長し、永続していく会社にしていくことを目指しています。


①会社と共に育った18年間

岸保産業はどんな会社ですか?

岸保産業は1945年、終戦直後に鋳物問屋として祖父が創業しました。

家庭用金物と呼ばれるストーブや風呂釜を製造元から販売店に卸すといったことをメイン事業としていました。その後、家庭用金物の事業鋳物事業は撤退して、調理機械の卸業を始め、かき氷機の売り上げを伸ばしたことで会社が大きくなっていきました!余談ですが、近年流行っているふわふわのかき氷は実は昔からあったのですよ(笑)ふわふわのかき氷機を日本で一番台数を売り上げたのが弊社なのです!その後、ホテルやレストランといった飲食店に調理機械を卸すようになり現在は調理器具の卸業がメイン事業です。

時代に合わせて扱う商品を変化させてきたのですね!岸さんにとって岸保産業は幼い頃から身近な存在だったのでしょうか?

そうですね!幼い頃からずっと”岸保産業”がそばにありました。幼少期は愛知県名古屋市の中区に会社があり、その4階が自宅でした。私が小学校1年生の頃にオフィスが移転したのですが、移転した際も変わらず4階に自宅があり、大学進学で上京した18歳まで住んでいました。

会社とともに育った岸さんですが、大学卒業後すぐに岸保産業に入られたのでしょうか?

いえ、大学卒業後すぐに岸保産業に入社せずに他の企業に就職して将来会社を継ぐための勉強をしていました!はじめは家業が中小企業であったため、お金に関する知識を学びたかったことから、銀行に絞って就職活動をしていました。私は大学を2000年に卒業したのですが、90年代後半からの金融危機の影響で不況だったため、大手銀行が数十名しか新卒社員を取らないような状況でした。そのようななかでも、なんとか大手の銀行に就職することが出来ました!

しかし、専門性を高め、実力をつけたいと入社した信託銀行でしたが、支店という現場はそれが身につく環境とは感じなかったため、また、入社後に自分よりも金融の知識のない上司が多いことや会社の経営方針に違和感を覚え、約1年間で退職することにしました。

そうだったのですね!その後はどんな企業に就職したのですか?

銀行をやめてから会計士の資格取得のために予備校に入学して勉強を始め、翌年の夏に行われた試験に合格した後は、通っていた予備校で講師として1年間働いていました。そこで、人前で話すことにはとても慣れました。また、上手く話すことは才能ではなく準備することだという学びも得ました!

2003年からは監査法人に入社し、さまざまな会社の株式公開支援やM&Aの支援などの会計サービスを行っていました。そこで、中小企業が急成長する様子などを近くで見て、やりがいを感じたと同時に非常に刺激を受けました。

②安定していると思われていた会社、建て直しを決める。

大学卒業後、複数の企業で働いていた岸さんですが、岸保産業に入社するきっかけは何だったのでしょうか?

26歳の頃、実家に帰省した際に会社の決算書を見たことがきっかけです。決算書を見ると、ピークだった頃から売り上げが半分近くになっていたことに驚きました。売り上げが以前の半分になっていても、従業員を減らしたり、事業を縮小したりすることで黒字は維持できます。しかし、それでは人手不足から業務が円滑に進まず、管理能力が低下し、信用を失って会社が突然死する日がくると感じました。

一方で、刻一刻と会社の終わりが近づいているにも関わらず、役員である親族全員が”うちは儲かっている”と思っていたのです。私はオフィスの上に自宅があったこと、会社があったおかげで何不自由なく生活できたことから、岸保産業に育ててもらったという意識が強くありました。"育ててもらった会社で働く従業員を守るために、会社は永続させなくてはいけない。このまま親族が経営していては会社は潰れてしまう”と思い、岸保産業を立て直すことを決意しました。

その際に父とは2年で社長を交代する約束をしてもらい、2008年に常務取締役として入社、2010年には代表取締役社長に就任しました。入社した2008年から2018年まで、ずっと増収させ、ピークから半分落ちていた売り上げを10年でピーク時とほぼ同じ額に戻すことができました。

それはすごいですね!どのような取り組みをしたのでしょうか?

在庫の適切な管理体制の構築に取り組みました。今の時代、インターネットで注文したものが、注文した通りに手元に届くのは当たり前ですよね?しかし、入社当時の岸保産業ではそれが当たり前ではなく、注文とは違うものをお客さんに届けていることがありました。

また、在庫数を正確に管理していなかったため、お客さんに問合せを受けるとその度に倉庫へ走り、在庫数を確認しに行っていました。このような状況でも、”アイテム数が多いから在庫管理がままならないことは仕方がない”という意識が会社全体にあり、在庫システムが機能していないことに誰も疑問を持っていませんでした。

これではお客さんの信用も下がりますし、作業効率が上がらないと感じたため、早急に改善を始めました。在庫管理の体制を2年ほどで確立し、”注文したものが注文した通りに届く当たり前”を作ることが出来ました。その結果、お客さんからの信頼も戻り、売り上げ増加に繋がりました!

注文したものが届くことは当たり前だと思われがちですが、そこには多くの努力が必要なんですね。売り上げが増加してから社内の雰囲気は変わりましたか?

社長就任のタイミングで幹部を私と同世代のメンバーに交代したため、当時30代前半のメンバーが中心となって会社を動かしていました。まだ若いということもあってみんな売り上げが上がると天狗になっていき、やりたい放題やる者も出てきたため会社が暴走気味になったのです。幹部のそれぞれが意思疎通なく、勝手な動きをするようになり、会社の成長が止まったため、5年ほどかけ教育体制や組織風土の見直しなど一から組織を作り直しました。


③会社は次のステップへ

岸保産業の社長になってからこれまで様々な苦労があったことが分かりました。そんな、岸さんが目指す岸保産業の姿を教えてください!

業界改革の中心になっていきたいです。この約10年間で会社の改善を行ってきましたが、今度は調理器具業界を変える段階だと思っています。

業界全体でデジタル化が進んでおらず、今でも多くの販売店やホテルやレストランが紙媒体の調理器具のカタログを見て、手書きの見積書や発注書でやりとりをしています。また、注文はファックスや電話で行っています。これでは、無駄な確認作業も多く効率も上がりませんし、どうしても発注ミスが出てきてしまいます。お客さんと製造者の真ん中に立つ岸保産業がいち早くIT化に取り組み、業界を根本から変えていきたいと思っています。

また、海外にも市場を広げて行きたいと思っています。日本では今、人口減少が大きな問題になっています。その影響は調理器具業界にも出ており、ユーザーが減ることでの業界の縮小は免れず、業界全体の売り上げの成長は見込めなくなっています。売り上げは下がるばかりです。日本と類似するコメ食文化があり、人口も増加傾向にあるアジアを中心とした ユーザーのより多い海外市場に進出し、収益をあげることが業界を維持するために欠かせないと考えています。そのために、海外に向けた発信にも力を入れたいと思っているため、SNSが得意な学生さんや発信することに興味がある学生さんを待っています!

歴史ある会社であってもどんどん新しいものを取り入れていく姿が素敵だと思います!

④岸保産業ではこんな人を待っています

岸保産業で働く魅力はどんなところでしょうか?

経営陣と距離感が近く、会社の向かう方向が見えることだと思います。メンバーが50人弱のため、必ず毎日みんなとすれ違いますし、自然とコミュニケーションも取ります。また、平均年齢が30代でベンチャー企業と同じくらい平均年齢が低いのですが、経営基盤や仕組み化がしっかりと出来ているため、ベンチャー企業と大企業のいいとこ取りが出来ています。そのため、経営を学びたい方にはぴったりな環境だと思います!

創業75年以上の歴史ある企業の経営を近くで勉強できることは貴重な経験だと思います!本日はありがとうございました!

ありがとうございました。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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