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大手監査法人→ベンチャー企業に飛び込んだ理由。会計士がベンチャー支援を行うベンチャー企業、WARCで働くということ

今回はCo-WARC事業部長渡辺に、大手監査法人からWARCに入社した理由、会計士としてベンチャー企業で働く楽しさについて語っていただきました。

渡辺 慶樹(株式会社WARC Co-WARC事業部長)

2011年有限責任監査法人トーマツに新卒入社。金融部門において、国内大手金融機関の会計監査、内部統制監査に従事。その後、EYトランザクションアドバイザリーサービス株式会社、PwCアドバイザリー合同会社において、主に、財務デューデリジェンス、財務モデリング業務に従事。国内の事業承継案件から一部上場企業のカーブアウト案件まで多数の案件に関与。2019年に株式会社WARC入社、同年Co-WARC事業部部長に就任。

Co-WARC事業部について

主にベンチャー企業に対して、経営課題から財務機能、人事機能、その他コーポレート領域におけるコンサルティングサービスを提供。戦略策定に留まらず、実行の支援、更には、モニタリングの体制構築など成果の創出までサポート。

目次

  1. 会計士のキャリアを活かしつつベンチャーに転職
  2. 自分たちの会社を自分たちの手で作る楽しさ
  3. 気づけば「会社がもっと良くなるためにできること」を口にしていた

会計士のキャリアを活かしつつベンチャーに転職

ー WARCに転職する前の、直近のお仕事について教えてください。

PwCアドバイザリー合同会社のM&A Transacitonsという部署で、主にプライベートエクイティファンド向けに、財務デューデリジェンスや財務モデリングのサポートを行っていました。

前職時代に携わったM&Aは規模も大きく、クライアントやFAをはじめ、ビジネス、法務、財務、税務のアドバイザー等、様々な分野の専門家が集まり、プロセスを進めます。私は財務DDのアドバイザーとして関わっていました。M&Aのプロセスは長期に渡りますが、財務DDのアドバイザーとして関与する期間は、そのうちの約1カ月程度です。

もちろん、M&Aに財務DDのアドバイザーとして関わることで、クライアントが掲げるビジョンの実現に向けて役立つことはできます。また、キャリアの軸として、その道のプロフェッショナルを目指すという方向性もあります。

しかし、M&Aというのは、ビジネスの中での一つの選択肢であり、その中でもいちアドバイザーとしてしか関与できないという事に対して、なにかもどかしさを感じることもありました。関わるからには、もっとじっくりとビジネスに入り込み、フルコミットしたいという意識が強くなっていきました。

今後のキャリアをあらためて考え、もっと広いフィールドでビジネスに深く入り込んで仕事をしたいと思い、転職を選択しました。

ー なぜベンチャー業界を転職先に選んだのですか?

学生の頃からベンチャー企業に憧れをもっていました。新しいビジネスを開拓し、世の中にインパクトをあたえるのはベンチャー企業ですし、そのスピード感やダイナミズムに身を置いてみたいと思っていました。

転職の際に考えていたことは2つあり、正直どちらのキャリアを選択しようか悩んでいました。これまでのキャリアを活かすというのは前提にあり、そのうえで、
・ 事業の立ち上げを行うことができるベンチャー企業に参画したい
・ 多くのベンチャー企業の支援をしたい

という点です。ベンチャー支援を行うベンチャー企業である株式会社WARCなら、自分の希望を両方満たせると思い、WARCへのジョインを決めました。ここで迷う会計士はとても多いと思うので、ぜひ参考にしていただければと思います。

WARCを知ったのは、本当にちょっとしたつながりで(笑)。妻が、取締役で共同創業者の石倉と一緒に仕事をしたことがありまして、それがきっかけで会って話をすることになりました。

最初に石倉に会ったのは、WARCが本格始動を始めた2018年秋頃。仕事の話の流れで今後のキャリアのことが話題になり、気づけばキャリア相談をしていました。その会話の中で、石倉がWARCという会社をつくり、ベンチャー業界の支援を軸にしたビジネスを始めたことを知りました。

石倉とは計3回ほど会いました。話をするうちに「想いをカタチにできる世の中を創る」というビジョンに共感し「一緒にやらない?」という石倉からの誘いで、転職することを決めました。

ー 会計士が、監査法人やコンサルティングファームからベンチャーに飛び込むリスクをどう考えましたか?

気にされる方が多いと聞きますが、会計士のキャリアに関してはリスクと言う程のリスクではないのが実態だったりします。会計士は、ベンチャー業界であっても、ハードスキルという点でこれまでのキャリアを充分発揮することができるからです。会計監査、内部統制、財務DD、財務モデリング等、過去に培った全ての業務経験や知識は全てそのまま活用できると思います。

大企業からベンチャー業界に転職するケースはここ2、3年で増えています。私の周りにも同じようにベンチャーに転職して活躍している会計士の友人が何人もいます。

あえてリスクを考えるなら、ベンチャー業界のカルチャーにマッチせずに、うまく活躍の機会を活かせないというリスクでしょうか。

とはいえ、Big4と呼ばれる四大監査法人も出戻りの人に門戸を広げていますし、実際に知人が何人か戻ってその後も活躍していている様子を聞いたりします。また、フリーランスで活躍している会計士も多いです。WARCも業務委託で働いてくれる方を募集しています(笑)。

このように、会計士がベンチャーにチャレンジできる環境は比較的整っています。むしろ「挑戦したい!」と思った時に、転職の失敗を恐れて挑戦しないことのほうが、リスクだと個人的には思います。

ー WARCに転職してからはどんなお仕事をしているのですか?

WARCは「コンサルティング事業」「M&Aアドバイザリー事業」「タレントエージェンシー(管理系人材紹介)事業」と、事業の軸が3つあります。

その中で私は、過去に培った業務経験を活かしながら、コンサルティング事業に軸足をおきつつ、M&Aアドバイザリー事業も担当しています。

前職で培ったクライアントにコミットする姿勢や、プロジェクトを「やりきる」という経験は、ベンチャー支援を行っていく上でとても重要なことだと感じています。

どんな業界に身を置こうとも、自分事化して「当事者意識」をもって仕事をやり切れるかが大事だと実感します。

この姿勢は、WARCが今後成長していく上でも、メンバーひとりひとりが必ずもっているべき素養だと思っています。

自分たちの会社を自分たちの手で作る楽しさ

ー 転職したからこそ感じる、ベンチャーならではのおもしろいところはなんですか?

WARCがまさにそうで、環境が整っていないからこそのおもしろさがあります。

ベンチャー企業は、用意された環境より足りない環境のほうが多いです。制度や育成について、ないからと不満を言うのではなく、自分で提案して会社を変えていけるのがベンチャーの風土でもあります。

WARCの良いところは、事業も方向性もカルチャーも、みんなで考えて決めて、自分たちの手で作っていけるところです。

前述で「ベンチャーに転職する際に、カルチャーマッチしない可能性のリスク」について話しましたが、自分がマッチするか考える際は、この「ないことを楽しめるか」をポイントにすると良いかもしれません。

タレントエージェンシー事業部の加藤は「運動会の借り物競争のように、周りの人の力を借りながらゴールに向かって走っていく」と言っていますが、私もそうだと思います。

逆に、WARCに転職して刺激になったのは、各領域のプロフェッショナルが集まっていて、強力なチームをつくっていることです。また、これまで接する機会のなかったエンジニアやデザイナー、エージェントチームとの距離も近く、会社を良くするために毎日いろんな議論をしています。

この関係性は、これまでの監査法人では経験していなかったので、視野が広がりました。

ー 前職でもコンサル業務をされていましたが、WARCでコンサル業務をするおもしろさはなんですか?

WARCのコンサル事業は、主にベンチャー企業の事業によりそって、クライアントとともに、課題の定義からソリューションの実行まで深く入り込み、より広い視野でクライアントのビジネスに向きあっていくことを大事にしています。

WARCの強みとしては、クライアントのフェーズ・課題に応じて、採用・人事制度の設計やM&A等のアドバイザリーサービスもワンストップで提供できることです。経理支援で入り、人事面やM&Aのサポートをさせていただく事例も多々あります。逆もしかりです。

また、タレントエージェンシーのサービスも併せて提供することができるので、Co-WARCチームで不足している適切な人材要件を把握し、クライアントのステージに応じた「人」の支援をすることができます。

一般的なコンサルティング業務では、案件ベースの支援になってしまい自分の領域のみの支援にフォーカスしがちなのですが、WARCでは、スタートアップやベンチャーのために、本当に必要な支援を考えることのできるメンバーが揃っています。いわゆるコンサル業務を自分事化できるのがおもしろさだと思います。

気づけば「会社がもっと良くなるためにできること」を口にしていた

ー 2019年11月付で部長に昇進されました。今後どんなことにチャレンジしたいですか?

今回の昇格は、コンサル案件で大きな成果をあげてクライアントに感謝されたことが評価につながったと聞きました。入社してすぐに裁量権のある仕事を任され、成果を出すことでクライアントに貢献できたので達成感を感じることができました。その仕事を評価してもらえたのは嬉しかったです。

クライアントワーク以外のところでも、WARCを伸ばすために自ら貢献できるところが多いのがWARCの好きなところです。フラットかつ少数精鋭な組織なので、経営や組織の意思決定プロセスに関与することもできるからです。

自分の職務領域だけでなく、社員一人ひとりがWARCの拡大・組織づくりにコミットすることを大切にしている会社です。意思決定プロセスへの参加もでき、自分の意見を求められることも多いです。

経営陣の石倉、山本、倉田といった過去に会社組織を大きく伸ばしてきた経験者から学ぶことも多く、今後は仕事を通じて広がった視野や職域を、もっと成果が出せるチームや組織づくりに活かしたいと思っています。

ー 一緒に働くWARCのメンバーはどんな考えの人が多いですか?

WARCに在籍している会計士で言うと、事業会社で上場経験のある創業者をはじめ、投資銀行、商社、FAS、NPO、独立といった様々なバックグラウンドをもっています。また、監査法人出身者も、IPO部門出身のメンバーから金融部門出身まで、様々なキャリアを持つメンバーで構成されています。各メンバーのそれぞれの強みがあり、困ったことがあれば相談でき、会計士として成長するにも、とても良いメンバーに囲まれていると思います。

会計士の他にも様々な職種のプロフェッショナル人材が籍を置いています。WARCの軸となる3事業のメンバーは誰もが当事者意識が高く活気があって、見習うことが多いです。

Co-Work事業部の管轄役員である倉田や、タレントエージェンシー事業部の加藤たちと仕事をすることで「会社を良くするために、何をすればいいか」を考えるようになってきました。

クライアントワークだけでなく、自分のチームがもっと成果を出すために、どうしたらもっと良い採用になるかも考えるようになりました。それまでは「クライアント」や「自分のキャリア」だった視野が、WARCで働くことで視野が広くなり、多くのことを見渡せるようになった気がします。

「想いをカタチにできる世の中を創る」というミッション実現に向け、引き続き邁進していきます。

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