私たちSQUIZは、EDやAGA診療、ピル処方などのオンライン診療サービス「Oops(ウープス)」を通して、”体の悩みを相談しやすい場所”と”医療(医薬品)による適切なサポート”を提供するスタートアップです。
多くの方が抱える悩みであっても、医療や医薬品に頼ることにハードルを感じている方も少なくありません。私たちは医療をより身近な存在に感じてもらい、悩みとポジティブに付き合えるようなブランドづくりにこだわってきました。
先日、”子宮まわり”の悩みに寄り添うブランド「Oops WOMB」が世界最大のデザイン賞「iF DESIGIN AWARD 2024」にてゴールドを受賞。授賞式に参加したブランドマネージャー小川が、今回の受賞や授賞式への参加を通して感じたことをレポートします。
ーわずか0.7%!世界最大デザイン賞「iF DESIGIN AWARD 2024」で金賞を受賞。
初めに、今回Oops WOMBが受賞したアワードについて、少しご紹介します。
iF DESIGIN AWARDは、1954年にドイツを拠点に始まり、今なお続く国際的に権威のあるデザインアワードのひとつとして知られています。
今年は、世界中から11,000件を超える応募が寄せられ、プロダクト・パッケージ・コミュニケーション・UI・UXなど、9つのカテゴリで計77点が最高賞のゴールドに輝きました。Oops WOMBは「パッケージ」のカテゴリで受賞。ゴールドは全体の0.7%と、例年にも類を見ないほど、貴重な受賞となったそうです。
ドイツ・ベルリンの授賞式会場は、中も外も、様々なフォトスポットが用意されていて、訪れた受賞者とメディア関係者で、終始ごった返し。
(我々もたくさん写真を撮って楽しみました!)
ー驚き、感動、喜び、感謝。入社1年足らずで、こんな体験ができるなんて。
ゴールド受賞作品の中には、iPhoneやGalaxy、SONYのスピーカー、JALのミュージアム、TOYOTAの最新フォークリフトなどなど、誰もが知っている世界的企業・ブランドの新しいプロダクトや取り組みの他、精度の高い森林管理により炭素トラッキングを可能にするデバイスや、農家が温室効果ガスの削減プロジェクトに積極的に参加できるようなデジタルプラットフォームなど、昨今の気候変動や環境課題に着目したアイディアもたくさんありました。
そんな世界中の素晴らしいクリエイティブと肩を並べて、自分たちがつくったブランドが受賞・・・。とても光栄で、すごく不思議な気持ちでした。
そして同時に、同じくらい熱量を込めて一緒にブランドをつくってきたみんなのことも評価してもらえたように感じ、嬉しいような、少しホッとするような気持ちにもなりました。
Oops WOMBが呼ばれ、私たちがステージへ向かうとき、会場全体が、指笛と大歓声と、大きな拍手で包まれていました。
「私たちのブランドは、こんなにも、”世界”から受け入れられている・・・!」
現地で受けた、生の人たちの、生の歓声は、ものすごく勇気が湧いてくるものでした。
入社1年足らずで、こんな体験ができるなんて、思ってもいませんでした。
ーデザインの力ってすごい。Oopsだからこそ、できることがある。
今回、いただいた受賞の講評に、こんなコメントがありました。
『遊び心のあるイラストが描かれたパッケージが、ピルに対する従来の心理的なハードルを軽減し、”ライフスタイルプロダクト”としてのピルの提案につながっている。ポジティブな社会変化を促進するデザインの力、その素晴らしい例だ。』(一部抜粋・意訳)
ブランドを立ち上げる前、メンバーで集まって、いま、世の中ではピルがどんな風に語られているのか、それぞれの人生でピルはどんな風に登場し、どんな存在だったか、自分たちや身の回りの人たちの気持ちをたくさん深ぼって議論しました。
そこから、「Oops WOMB」の持つ世界観やメッセージはうまれています。
今回、まさに、こう伝わるといいな、と願うかたちで背景や意図が伝わり受賞につながったことは、受賞自体の喜び以上に、デザインの力で、Oopsというブランドを通して変えられるもの、その”可能性”への確信を得られるものになりました。
授賞式というリアルの場では、言語や社会的背景が全然違うはずの他の受賞者たちが、私たちのプロダクトへたくさんの「いいね!」を送ってくれました。
当たり前なのかもしれませんが、”変える力”をもつデザインは、言葉でいろいろ説明しなくても”勝手に伝わる力”すら持っているのだ、というのも実感しました。
ー日本にもこの空気感をつくりたい!Oops WOMBが生まれた意味を再確認。
授賞式後には、すれ違いざまに、「あなたたちのプロダクト、好きよ!」と声をかけてくれる人もたくさんいました。あえて言うと、男女問わず、です。
ステージで受け取った歓声もですが、私たちが現地で受け取ったOops WOMBへのリアクションは、どれも、とても”カラッ”としていました。
こんなにフラットに、ポジティブな反応をもらえるんだ、と嬉しくなったのと同時に、ああ、日本では、きっとまだこうはいかないな、と思ったのを鮮明に覚えています。
もちろん日本でも、ピルの普及率は少しずつ伸びていますし、婦人科領域の健康課題に対する認知・理解も広がりつつあります。
それでもまだ、ピルや子宮まわりの話を取り巻く空気感は、よく言えば”しっとり”、悪く言えば少し”ジメッ”としていて、だからこそ、誰にも相談できず一人で悩んでしまう人がたくさんいるのだと感じています。
”太陽のしたで、あっけらかんと、子宮の話を”
授賞式の雰囲気の中でふと思い出したのは、ブランド立ち上げ前、Oops WOMBの目指す世界観を説明するためにアートディレクターが使っていた、こんなフレーズでした。
Oops WOMBを通して、ピルや子宮をとりまく話が、お日様のしたで”カラッ”とできるような空気をつくりたい。
一番最初に私たちを突き動かしていた気持ちを、もう一度、より鮮明に、思い出すことができた日でもありました。
ーブランドを持つことは、もう一つの人生を生きるようで、 それが、重くて、楽しい!
私はSQUIZに入社してもうすぐ1年、ブランドマネージャーとしてOops WOMBを立ち上げてからは、まだ10ヶ月です。
たったそれだけとは思えないほど、立ち上げた当初と比べて、届けたい人も、寄り添いたい悩みも、解決したい社会の課題も、より広く、深く、鮮明になったように感じます。
また、もともと苦手分野ですが、ブランドをしっかりビジネスとして成立・成長させていくという視点や意識も、立ち上げ当初と比べると、少しずつ育ってきたかなと思います。
ブランドが生まれてからは、ずっと、自分がブランドを引っ張っているというより、ブランドに引っ張ってもらっているような感覚です。
でもそれを通して、自分が見たり気付けたりする範囲が広がり、それが今度はブランドを通して、ユーザーさんに、つまり社会に届いていく。
”ブランドを育てる”というのは、自分より影響力のある”人”の人格や人生を大切につくり、その影響力を使って社会をポジティブな方向へ進めることなんじゃないかと思っています。
別の人生を生きるような、不思議な感覚です。
それは、重くて、苦しくて、楽しいです!!!(笑)
同じような想いや熱量を持って、私たちと一緒にブランドをつくり、育てていける仲間が、どんどん増えていくのを、これからとても楽しみにしています。