わたしたちの中の「ちょっとしたことを、ちゃんとやる」をご紹介します。
今回は、錢屋カフヱーバーテンダー 宮原 健太です。
善意
学生のころに出会ったある言葉、『善意は善行を保証しない』という文言が今もずっと心に残っています。これは、途上国のためにと経済先進諸国が行った多くの開発援助が、逆に経済発展を阻害し貧困の連鎖を生み出す要因となり、豊かな社会を作るわけではなかったことから、開発経済学の中でよく出てくるようになったものです。
日常の生活の中でも、良かれと思ってしたことが違う立場の人にとっては迷惑に感じられたり、思いとは裏腹に助けではなく邪魔になったりすることがあります。誰かのためにという気持ちから始めた行動が果たしてその人にとって本当に喜ばしいことなのか。善意だからと無自覚に振る舞ってしまっていないか。
この言葉は私自身の戒めになっています。思い出しては反省するを繰り返した先には、『ちゃんとする』にたどり着けるのかな、と思っています。