NTT研究所、Plan・Do・See、LINEを経て、SANUのデジタルを一手に担うまで。 | Team
自然豊かな田舎で、パソコンに熱中した学生時代私は日本で最も人口が少ない地方の出身です。なんの変哲もない田舎で、なんの変哲もない幸せな共働き家庭に育ちました。普通と違う点といえば、実家が神社の家系...
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SANUのデジタルプロダクトの責任者をやっています、石川貴彦です。Hikoさんと呼ばれています。過去、次のような記事を書いてきました。今回は、SANUにおけるデジタルプロダクト開発・ソフトウェア開発についての考え方についてです。
石川貴彦
プロダクトマネージャー / デジタルプロダクト部シニアマネージャー
NTT研究所、Plan・Do・See、LINEにて、研究開発やプロダクトマネジメントに従事。2020年からSANUに参画し、Webアプリ開発を中心としたIT関連全般に携わる。3児の父。
私が所属するデジタルプロダクトチームでは、SANU 2nd Homeの会員(メンバー)をはじめとして、パートナー企業やSANU社員が利用する、Webアプリを作っています。SANUの拠点は基本的に常駐スタッフのいない、無人運営に近い形態をとっています。そのため、Webアプリで予約からチェックイン・チェックアウトまで、オンラインで完結できるようにしています。また、スタッフが行う予約管理・備品の管理・清掃・マーケティング活動といった各種の業務をサポートするソフトウェアがあり、業務効率を高めています。
というわけで、様々な面で、SANUにとってWebアプリ等のソフトウェアのテクノロジーは、非常に重要な要素になっています。
私がSANUに加入して3年が過ぎ、チームにも直近で優秀なPMやエンジニアが加入し、デジタルプロダクトチームに求められる役割も拡大してきています。また、SANU 2nd Homeのサービス開始から今月11日で2年が経ち、コロナ禍も収束したりと開発当初から著しく状況が変化してきています。
そこで、デジタル開発のギアを1段・いや2〜3段上げて、ガンガン良いプロダクトを作っていくために、このタイミングで、デジタル/ソフトウェアテクノロジーに関する基本方針を策定しました。(「テクノロジー」と一口にいうと、建築技術などのハードウェアのものづくりも含まれますが、この方針はデジタル技術・ソフトウェアテクノロジーに関するものです。)
SANUは、Live with Nature. というブランドコンセプトを掲げています。このコンセプトに対して我々デジタル技術ができることは、究極的には自然へのアクセスを実現することだと捉えています。
物理的なアクセスはもちろんですが、実は自然に行くまでの心理的なハードルが障壁になっていることが多いと考えています。日本は大変自然が豊かなので、自然に行こうと思えば行けるんですよね。物理的な障壁はじつはあまりないのではないか。それよりも、どこに行けばよいかわからないという知識不足や、行ったことのないところへ行く不安、旅のための様々な予約が面倒、などの物理面以外の障壁が依然としてある。我々は、そういった状況を革新的なサービスやテクノロジーで解決したいと考えています。
SANUのプロダクトマネージャーHideさんの下記の記事を読むと、より具体的にこのVisionをイメージしてもらえるかもしれません。
ここからは、テクノロジーとのお付き合いの仕方というか、大事にしたいことを5つ掲げています。テクノロジー業界の方にとっては当たり前のこともありますが、SANUにとっては、改めてここを重視するんだよ、という姿勢を示すことに意味があると思っています。
テクノロジーを活用して、期待を超えるソリューションはもちろん、だれもが想像もしないようなイノベーティブな価値を提供する。
イノベーションを起こすことは、テクノロジーの一端に関わる者としてのデジタルプロダクトチームのプライドでもあり、SANU自体の存在意義でもあるとおもっています。
いままでできなかったことをできるようにしたい。
誰も考えなかったことを実現したい。
そんなことできるんだ!というワクワクを創り出そう。
そういう思いをこの一文に込めています。
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データを活用しつつ、一人ひとりのユーザーとその体験に真摯に向き合う。ユーザーと長期的な関係を構築し、対話し、共に答えを導き出す。
我々のビジネスは、サブスクリプションサービスという性質上、ユーザーとの長期的な関係を構築する必要があります。また、比較的高額かつ少ユーザー数、という特徴があります。少額・多ユーザー数である多くのサブスクリプションサービスとは真逆で、我々スタッフからするとユーザーの顔が見えるビジネスをしていると考えています。
こうした特徴から、データだけを見ていては見逃すものが多いと考えています。そのため、ユーザーの声に耳を傾け、ともにサービスをよくしていこう、という共創の考え方でサービスづくりをしています。もちろんどんなサービスにも必要なことだと思うのですが、他のサービスと比較してN=1の価値が圧倒的に高いのがSANUの特性です。
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UX、業務フロー、システム構造において、ただ機能的であるだけではなく、美学に基づいたシンプルさを追求する。デザインと本質的な価値を研ぎ澄ませる。
SANUは、ものづくりの会社でもあるといえます。SANU CABINや、最近リリースされたSANU APARTMENTをはじめとして、非常にこだわりのある建築プロダクトを作っています。
そのものづくりのプライドはデジタル領域にももちろんあり、その指針となるのがシンプルさ・Simplicityです。デジタル開発には色々な考え方がありますが、シンプルさの美学を大事にしています。
不要なものを削ぎ落とす。
見た目だけではなく、中身も美しくする。
そんなこだわりをもった、ものづくりをしていきたいと考えています。
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リードタイムを短く保ち、イテレーション回数を増やすことで、アイデアを迅速に反映する。
改善に時間がかかる建築を、デジタル領域でサポートし、サービス全体をすばやく改善し続ける。
ソフトウェアを中心とした組織の特徴として、スピードの速い企業は品質が高く、スピードの遅い企業は品質が低いという事実をもとにした指針です。
SANUには、建築をプロダクトとして捉え、徐々に改善をしていくという考え方があります。例えば最初のプロダクトであるSANU CABINは、白樺湖と八ヶ岳の拠点に最初に実装されました。そこからアップデートを重ね、最新の那須の拠点では見た目はほぼ同じながらも、快適性や保守性など様々な面で大きく進化しています。
ソフトウェア(デジタルプロダクト)とハードウェア(建築プロダクト)は、SANUのサービスを形作る両輪です。 ハードウェアの進化・改善のスピードはそこまで速くはないため、ユーザーのニーズに合わせきれない場合があります。そこで、ソフトウェアを迅速に改善し、サービス全体としてユーザを満足させられるようにしたいと考えています。
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ソフトウェアを活用して、効率的・高速にサービスをスケールさせる。
より多くのユーザーに自然へのアクセスを提供する。
SANUはここまで、順調にサービスを提供してこれました。今後も、拠点を増やし、ビジネスとして拡大していく計画があります。普通にこれをやろうとすると、チームの人数も相応に増やしていくことになるのですが、それを単純にやることは望みません。
効率的に、かつ素早くサービスを拡大させたい。そこにソフトウェアの力を大いに活用します。最近チームに加入してくれたSohさんの言葉を借りると、ソフトウェアによるレバレッジ(てこの原理)によって、小さい力で大きな成果を出そう、ということです。
その対象は、オペレーションの簡略化や自動化、AIの活用、デジタルマーケティング。あるいは建築のプロセスにも。
ソフトウェアをフル活用して、効率化を推し進めます。
このVision & Philosophyを策定する過程では、PMやエンジニアで議論し、互いを理解し合うプロセスがありました。また、会社としてどうあるべきか?という点から経営陣とも議論し、SANUはテックカンパニーである、というメッセージを受け取っています。 結果として我々が何者か、何を大事にするのか、という点をうまく言語化できたと思っています。
SANUのアプリ開発開始からは3年が経ちますが、2024年は心機一転、新たな出発点となるとおもっています。
実は現在、ノーコードツールで3年間開発してきたソフトウェア全体を刷新するというプロジェクトを計画しています。9月に入社したSANU1人目のソフトウェアエンジニアがこのプロジェクトをリードしてくれていて、今後別の記事で詳しく内容をご紹介しようと思います。
ソフトウェア刷新に伴って、エンジニア採用や組織体制の再構築も実施しているため、まさしく2回めの立ち上げ、という雰囲気で、熱意あるエンジニアを絶賛募集中です。
というわけで、SANUに興味があるエンジニアのみなさん、お気軽にお声がけください!
SANU 2nd Homeのサービスにもご興味いただけた方は、是非 ↓ のブランドサイトもご覧ください!!