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ADDress 佐別当隆志 氏 インタビュー| 学びのモビリティと地域の可能性!

多拠点生活プラットフォーム”ADDress”代表の佐別当さんに、旅をしながら暮らす中での学びの可能性ついてインタビューを行いました。

2021年5月からADDress五城目をドチャベンジャーズで運営をはじめ、たくさんの方々が滞在しにきています。ADDressで各地を巡りながら学びを続けるこどもたちの話もでてきます。移動と学びの関係とは?ぜひご覧ください!

【こんなお話】
・学ぶ内容が、時代の変化によって大きく変化
・地域での出会い、多様性溢れる交流の中にある学び
・五城目小学校新校舎の魅力や、教育留学の醍醐味
・ADDressによって、学びってどう変わる?
・20歳前後がいるまち
・地域の外と中。互いの良さを引き出し合う関係性

【対談全文】
●(佐)
ADDressは月額4万4000円で全国170ヶ所以上、どこでも住み放題のサービスです。海、山、歴史も都会も……日本を楽しみながら暮らすライフスタイル。家具・家電・光熱費・光回線など全部セットになっているので荷物も少なく、リビング・キッチン共有で、会員同士の出会い、一緒にご飯を食べたり出かけたりという交流の価値もあります。食器類も揃っているので各地域で食材を仕入れて料理をすることも可能で、観光・旅行とはちょっと違った多拠点生活ができます。
「家守」と呼ばれる地域在住の物件管理者がハブのような存在となり、いろんな人を紹介してくれたり、時にはおすすめスポットに連れて行ってくれたりもします!


●(龍)
そんなADDressがいよいよ五城目町でも始まり、同じ拠点にはオンラインで学士がとれる”さとのば大学”の学生もやってくる、コーディネーターとして”教育フリースタイル協力隊”の受け入れも始まる。そんな今のタイミングで
「ADDressによって、学びってどう変わる?」
をお聞きしたいです。


●(佐)
学ぶ内容が、時代の変化によって大きく変わってきているんじゃないかなと思っていて。
学校=生きる知識や経験を学ぶ場所だったけれど、
時代の変化に伴って、地域での人との出会い、多様性のあるいろんな価値観を持っている人たちとの交流の中にある学びの重要性が増したり。

生きていく、という意味だと、僕は山登りにハマっていて。自然の力を借りて生きていくみたいなところって、今本当に求められてるんだろうなと。料理する、とかもそうなんですけど。
普通に働いて、長く働けば給料が上がり、会社も成長していくみたいな時代じゃなくなって、これから本当に何が正しいかわからない、へたしたら自然環境とかも含めて、もうどんどん予期せぬ出来事が起こる。
そういうときに試される力って、昔からの知恵とか、自然と調整してきたような人たちから学ぶことが大きいと思う。
一方、専門性のある教育機関で学ばないとつかない専門的知識なども当然あるので、その組み合わせが求められていくんじゃないかな。
ちなみに周囲でも、山登り、釣りなどアウトドア系にどっぷり浸かっている方がどんどん増えている印象が強いです。


●(龍)
新設されたばかりの五城目小学校新校舎も、学校のすぐ横に川が流れ、裏には山を抱えている。田舎ならではの、自然からの学びに溢れている環境です。
さらに町は、転校しなくても他の学校に一ヶ月以上通える「教育留学」も後押ししていて。なぜかというと、よそから来てくれる子供達がいることは、町の子供達にとっても最高の学びになるから、と。町の子が外の地域に行く機会はそんなに多くなくても、逆に遠くから来てくれる子達がいると、他の地域のことを知る機会になる。町がそういうスタンスでいることはすごく嬉しいな、と思っています。ADDress会員さんでも、ご家族で各地を回っていらっしゃる方などもいらっしゃるんですよね。そういう地域を越えている子達の面白さなども感じられますか?


●(佐)
我が家もホームスクーリングを取り入れていますが、家の中に別の大人がいるとか、家族だけじゃない人と子供が出会うとか。子供の価値観に、親と先生以外の大人からの学びや影響もあることは重要だなと思っています。
ADDressを利用し各地で生活されているお子さんもいらっしゃるけれど、そういう子達は半端じゃないコミュニケーション力が備わっていますね。その子がいるだけで場が明るくなり、みんなを元気にしてくれるような。


●(龍)
大学に入ると、それまで出会ったことがなかったようないろんな人に出会うじゃないですか。
小学生で起業したとか、中学生で世界子供サミットに出た、高校生でシルクロード踏破、とか本当に多様な人がいるんだなと大学で受けた衝撃が、多分これからはもっと普通になっていくんだろうなという感覚がすごくあります。


●(佐)
さらに若い頃からそういう刺激的な出会いなどを経験していると、その子の中で本当にいろんな可能性、選択肢を持つことができるようになるんじゃないかと思います。


●(龍)
ADDressが始まって、都会の大学の学生さんが五城目にも来てくれましたが、僕はこれがすごく大きいことだと思っていて。
コロナ禍でのオンライン授業という状況はあるけれど、大学の授業がどこでも受けられるようになったから、と
今まで五城目にいなかった層である18〜22歳くらいの子達が町を歩いている。
地域が変わっていくきっかけになるんじゃないかなって思っているんですよね。


●(佐)
大学のある町と無い町で、確かに雰囲気は全然違いますよね。大学生と地域の人がすごく交流して、まちを元気にしてくれる話をよく聞きます。


●(龍)
各世代が揃うことで、今までの経験が次の世代に引き継がれ、それをしっかり受け止めた上で、次を描く若い世代が地域で育っていく。
学びの自給自足、と僕らも言うのですが、
これからの地域を担う人材を地域から輩出することは大事なキーワードだろうなって。
都会に若者がでていくのも貴重な経験で、でも、それと同じくらい
各地の地域だから育まれる学び。
決して偏差値やアカデミアの専門過程だけではない軸をたくさんもつ。
そういうことを立ち上げていきたいな、って思います。


●(佐)
外からくる人も、地域の人も
多分お互いに役割があるというか、お互いに良いところを持ち寄れるって、すごく幸福度を高めるというか自己肯定が上がると思うんですよね。
地域の人からすれば、普通の当たり前の生活かもしれないけれど、
そこに行く人からすれば、それがすごい体験になるし。
逆に
都会や他の地域からやってくる人たちの日常の知識やスキルが、
地域に必要なことだったりすることもある。
ADDressで起きてるいろんな出来事って、そういう組み合わせがすごく多いんですよね。


●(龍)
ADDressの「家守」は、大きなキーワードだなと思っていて。僕らが家守として、ハブになる必要があるんだろうなという認識もあるし。
新しく着任してくれる
“教育フリースタイル協力隊”に、学びの家守のような役割を期待しながら、
人々が交流し、その人たちが互いの良さを引き出しあっていくようなことを共に描いていきたいなって思っています。

ADDress五城目拠点の近隣にお住まいの方が、
軒先でたむろっているADDress会員さんに
「おしゃべりしても良いの?」
と日々話しかけてくださっているそうで。
地域の方は「ちょっとミズ(山菜)を炒めただけなのよ」と日常の暮らしの中にある技のようなものを出してくださって、
他の地域からきた方は楽しいお話を届けてくれて。
当たり前だと思っていることを互いに見せ合って笑っていけたらいいな、ってすごく思うんですよね。

3月に国際基督教大学の学生さんがフィールドワークにいらした時も、朝市で仲良くなった方々に孫娘と呼ばれて食材をいただいたりしていて。
そんな穏やかな田舎が五城目にも残っているし、各地でそういう素敵な風景をなんとなく守っていけたら良いですよね。


●(佐)
ADDressの場合、リピーターさんも出てくるので、はじめましてではなく「おかえり」「ただいま」の関係性にどんどんなっていきますよ。


●(龍)
秋田県五城目町では
世界一こどもが育つまちで活躍する
“教育フリースタイル協力隊” を現在1名募集中です。
[参考] https://www.dochavengers.or.jp/kyoryokutai_2021/

町の業務として
魅力ある移住促進情報の発信、地域おこしの支援、空き家利活用の推進などがベースとしてあるのですが、
「面白い田舎には、面白い教育がある。」
いや、あえて強めに
「生き残る田舎は、教育こそが生命線だ。」
と言い切ってみたい、として
教育留学、大学フィールドワークのコーディネートや小学校新校舎、廃校シェアオフィスなどと連携した
学びを軸にしたまちづくり活動に
僕たちドチャベンジャーズと一緒に取り組む、という業務内容になっております!

こんな人がきたら素敵だね、ということを
独断と偏見でアイディアをいただけたら嬉しいです!


●(佐)
島根県の津和野高校では、高校魅力化プロジェクトを立ち上げた方々が大活躍して実際に高校が大人気になり、その方がADDressの家守のような役割もしてくださっているのですが。

この人がきたからこの町が変わった!くらいの気概でチャレンジする人、
俺が、私が、
これを五城目でやるぞ!という方が来ると面白いんじゃないかなと思います。

五城目には既にいろんなプレイヤーがいるけれど
その協力隊がやってくることでさらにすごいことになる、みたいなことが生まれるといいなと思っています。


●(龍)
“教育フリースタイル協力隊” としていらしてくださった方には、ここで主人公になっていただきたい!というのが僕らの一番の願いでもあります。
今日は、ありがとうございました!

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