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こんにちは、RevComm(レブコム)広報担当です。今回は、音声領域のリサーチエンジニアとして活躍する加藤のインタビューをお届けします。
加藤は中学時代に方言に関心を持ったことを機に、東京大学・大学院時代から音声に関する研究に従事。その後、音声合成製品を開発販売しているHOYAサービス株式会社に入社し、約4年間勤務。現在も注目を集める人型ロボット『ERICA(エリカ)』に音声合成システムを提供しました。
その後、大学院の博士課程に入学。研究室にて落語音声合成についてその分野の草分けとして研究を進めています。
並行してRevCommには業務委託として2019年11月に参画。研究と両立しながら、2020年3月からは社員として勤務しています。
そんな経験を持つ加藤に、なぜRevCommにジョインしたのか、現在取り組んでいることはなにか、どのようなところが魅力的かなどを中心に、話を聞きました。
■方言に対する興味から、音声情報処理の道を進むことに
――幼少期はどのように過ごしていましたか?
幼少期から常識にとらわれず、自分の信じたことを行動に移す子どもでした。例えば、子どもが絵を描くとき、太陽を描くように言われたら、ほとんどの子どもは赤色を使って描くと思います。でも私の目には、太陽は白っぽく映っていて、あえて色を付けるなら黄色だと感じたので、薄い黄色で描いていました。他にも、小学校の歴史の授業で弥生時代について習ったとき、磨製石器の存在を知りました。一般的にはその情報を知って終わりだと思いますが、私は磨製石器を自分で作ろうと思ったんです。校庭に落ちていた薄い石を拾ってきて、毎朝コンクリートで削り、水に流して、また削り…といった作業を繰り返し、最後にやすりで磨き、ある程度切れ味がある磨製石器を完成させることができました。このように、自分が興味を抱いたことは、周囲の目を気にせずに、すぐに行動に移していました。
――中学や高校、大学時代の印象的なエピソードを教えてください
私は中学1年生まで愛媛県松山市に住んでいて、中学2年生になるタイミングで香川県高松市に引っ越しました。それに伴い、周りの人たちが話す方言が変わったんです。具体的には、単語のアクセントが共通語に近いものから、関西方言に近いものになりました。ちょっとした変化ではありましたが、自分と友人との方言の違いが気になり、少しでも友人と仲良くなりたくて、高松の方言を練習したんです。友人との会話を通して習得しようと試みましたが、何年経っても友人と同じレベルに到達することはありませんでした。大学時代は横浜に住んでいましたが、そこでも共通語を身に付けようと練習を重ねました。それもやはり難しく、音声について深い興味を抱くようになりました。そういった経緯もあり、大学の研究室配属では音声情報処理を扱う研究室に入り、学部4年生から修士課程修了までの3年間にわたって研究を行いました。
世間から注目を集める人型ロボットに提供された音声合成システムを製作
――HOYAサービス株式会社(現:HOYA株式会社)に入社した理由は何ですか?
修士課程修了後は、そのまま博士課程に進むのではなく、民間企業に勤めることにしました。それは、どうしても商売をやりたかったからです。私は、世の中に経済的豊かさをもたらしてきたという意味で、資本主義を素晴らしいものだと考えています。一方で、結果がお金ではっきり評価されるシビアな世界でもあります。私はかねがね、一度はそのような世界に身を置きたいと思っていました。そんな中で、HOYAサービスから研究室に声がかかり、縁あって2013年4月に入社しました。同社は2004年から、音声合成(入力されたテキストを音声に変換するソフトウェア)の製品を開発販売しており、私はその研究開発を担当することになりました。
――HOYAサービスで心に残っているプロジェクトを教えてください
大阪大学の石黒浩(いしぐろ ひろし)教授らの研究プロジェクトで開発された人型ロボット『ERICA(エリカ)』に、音声合成システムを提供したことです。私はその音声合成システムの製作作業について指揮を執りました。石黒先生のロボットは裏で人がしゃべっているものが多かったのですが、ERICAは音声合成・音声認識・自然言語処理などの技術を駆使して、全自動で人間と対話を行うことができます。ERICAは学術的にも高い評価を得ているほか、大手テレビ局のAIアナウンサーとして活躍したり、ハリウッドのSF長編映画の主役に抜擢されたりと、現在も世の中に大きな影響を与えています。
RevCommなら、音声への情熱を存分に発揮できる
――RevCommに転職を決めた理由は何ですか?
HOYAサービスは残念ながら体調不良のため休職することになり、そのまま2017年に退職しました。しかし音声に対する情熱は薄れることなく、体調の回復に努める傍ら、退職の前年に入学していた総合研究大学院大学の博士課程で、自ら提案した落語音声合成の研究をしていました。
転職活動は、研究の成果がある程度出てきて体調も回復してきた2019年の秋に開始しました。転職活動では音声合成の研究開発ができる仕事を探していて、そこでRevCommの求人を見つけたんです。面接ではCTOの平村と話したのですが、RevCommの「コミュニケーションを再発明する」というミッションに強く共感しました。また、フルリモート・フルフレックスで働けることも魅力に感じ、2019年11月に、まずは業務委託としてジョインすることにしました。3か月後に正社員登用の話をいただきましたが、私の体調を考慮して週4日の勤務から始めることに。そうして2か月間体を慣らした後に、フルタイムでの勤務を開始しました。RevCommの柔軟な勤務体系のおかげで再びフルタイムで働けるようになったことは、とても感謝しています。
現在は来年初めの博士号取得を目指して博士論文を執筆している真っ最中で、仕事との両立がすごく大変なのですが、ここでも柔軟な勤務体系に助けられているところです。フルリモート・フルフレックスは高度な自主性が要求されますが、それがクリアできる人にとっては、腰を据えて仕事に打ち込むのに適した環境だと思っています。
――現在の仕事内容を教えてください
リサーチエンジニアとして、音声合成システムを中心に音声領域の研究開発を担当しています。音声合成システムは自社で開発しており、現在は内部でプロトタイプの検証を行っているところです。近い将来、弊社の主力製品である『MiiTel(ミーテル)』に組み込む計画で作業を進めています。現在のMiiTelは電話応対の内容を録音・分析するものですが、それに自動応答システムを導入し、電話の取り次ぎなどの労力がかかるプロセスを自動化できるようにする予定です。
――RevCommの魅力と課題は何ですか?
私が感じているRevCommの魅力は、大きな裁量をもって働けること、カルチャーを非常に大切にしていること、そして「コミュニケーションを再発明する」というビジョンを実現するために、着実に前進していることです。
また、代表の會田は、いつも「時価総額1兆円規模の会社にする」と公言しています。実際に、私たちはその目標に向かって一歩ずつ前に進んでいます。一方で、組織が急拡大する中で、組織の基盤が未熟だったり、カルチャーがまだまだ成熟・浸透しきっていなかったりと課題も多く抱えていますが、チーム一丸となり解決に向けて努力しています。
――最後に、候補者の方へメッセージをお願いします
知識やスキルに優れた方だけでなく、RevCommのミッションやカルチャーに共感してくれる方を求めています。組織を健全に成長させるには、メンバーが力を合わせることが欠かせません。事業やサービスの拡大だけでなく、組織作りやカルチャーの成熟・浸透にも積極的に取り組んでくれる方にご入社いただけると嬉しいです。ぜひ一緒にRevCommを成長させていきましょう!