大原由香梨
大学卒業後、公務員として17年間勤務。窓口の業務改善チームとして、待ち時間の短縮と申請者満足度の向上に取り組む。2024年に退職し、コミュニティリンクに参画。現在は、プロジェクトマネージャーとして、自治体とスタートアップ企業との橋渡し役になるべく奮闘中。
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転職を考え始めたきっかけ・経緯を教えてください。
前職は公務員で、新卒から17年間勤務しました。転職を決めることになったきかっけは、いくつかの理由から働き方への限界を感じたことです。
理由の1つは、なかなか進まないDXの推進です。業務改善チームという有志のワーキンググループがあって、そこで幹事をやっていました。DX推進の担当者としてやりがいも感じていました。ただ、一緒に働いている職員のデジタルに関する知識不足だったり、意思決定の複雑さという、DX推進に対する組織全体の問題があったんですね。そのため、大きなプロジェクトをやり切った後に「別の取り組みをしましょう!」「もっと改善しよう!」と声をあげても聞いてもらえないし、なかなか実現しない。思うように進められない状況が続きました。
二つ目は、キャリアの限界が見えてしまったことです。前職時代に産休・育休を取得したのち、復帰してから7年間、ずっと窓口を担当していました。そこは残業がなく、次の日に業務を持ち込むことがないので、急な休みでも代わりの人がいるから大丈夫、という部署。配慮のうえだとは思いますが、いわゆる「マミートラック」だったんです。
公務員のキャリアってスゴロクみたいなもので、10年働くと大体のこの先が見えてしまう。その時に、7年間窓口にいた自分は、行ける場所が限られているな、と気づきました。でも、「マミートラック」に入ったのはただの家庭の事情であって、キャリアの選択として積極的に選んだわけではないのに、それが理由でこれからの選択肢が狭まっていくことに対してつまらなさを感じました。
さらに、子どもが小学校に上がると、学校の行事や習い事で、平日にもっと柔軟に働けたら、と思うようになったことです。前職では、決まった時間に決まった場所に出社するという働き方なので、自分の働き方が、子どもの選択肢を狭めているように感じていました。これからも持続的に、やりがいもありながら、子どもとの時間を確保しながら働ける選択肢を探すために、Wantedlyに登録しました。
※マミートラックとは:女性が産休・育休によってキャリアのコースから外れてしまう状態のこと。マラソンのように目的地に向かって走る(=キャリアの展開として仕事を進める)のではなく、ずっと同じトラックの中を走り続けること(=キャリアの展開が見えない仕事をし続ける)を例えた表現
コミュニティリンクへ転職するに至った経緯や決め手はありますか?
家庭のこともあるので、フルフレックスやリモートという条件を最優先事項で求人を探していました。Wantedly経由で何社か面談を受けましたが、この条件だと若い方が中心の組織が多い印象でした。そこに子育て世代の自分が入ると、カルチャーの違いが壁になるかもしれないな、と思っていたときに、コミュニティリンクのスタッフのインタビュー記事を読みました。
高山さんや小野さんなど、色んなバックグラウンドのある、色んな年代の人たちが働いている様子が伺えて、興味を惹きました。また、前職でのDX推進に関する歯痒い経験もあり、実証実験を進めながら最適な方法を見つけていくという業務内容を見たときに、純粋に面白そう、やってみたい!と思いました。
※該当の記事はこちら
○ 多様な選択肢が認められる社会に【社員インタビュー vol.2】
○ ひとつのキャリアで完結するのではなく、自分のやりたい事に挑戦し続ける【社員インタビューvol.5】
実際に働いてみて、Wantedly上でのイメージとのギャップはありましたか?
あまりないですね。本当に書いてある通りです。なんなら、書いてある通りなことが意外でした(笑)実際にもリモートOK、フルフレックス。働き方に関する自由度が高くて、すごくありがたいです。ただ、その分、最初は自分でコントロールすることに苦労しました。前職では出社=仕事開始、という感じだったので、フルフレックスでリモートだと、自分である程度コントロールする必要がありますよね。そうすると仕事とプライベートの境目が曖昧になってくる。オンオフの切り替えが難しかったです。
入社から少し経った今では、あえて切り離さなくても、すべてごちゃまぜでも良いかな、と考えるようになりました。仕事とか子育てとか、一見関係のないことでも、どこかで繋がっていると思うんですよね。仕事の中で新しい教育関係のビジネスに触れる機会があると、それが自分の子育てに活かせたり、これからのキャリアや生活をよりよくしていくために、相乗効果がどんどんできる。だから、このままでいいかな、と。もちろん、家でダラダラしてしまうこともありますし、逆にエンジンがかかって夜に仕事をすることもあります(笑)この辺りは、自分の調子や子どもの予定に合わせて、勤務時間をコントロールできるようになりました。
コミュニティリンクのメンバーやカルチャーを教えてください!
なんでも気軽に聞きやすいですね。分からないことや気になることを放置することはあんまり良くないというカルチャーがあると思います。
私はビジネス用語やIT用語に今まで馴染みがなかったので、知らないことは今でも多いです。オンラインのミーティングをしながら、聞こえてきた「え、なんて?」って単語をこっそり検索していることも多々あります。自分でも調べますが、メンバーに聞いてみると、こういう場合はこういうものを使うとか、具体的なことまで教えてくれるんです。「分からないことがあったら早い段階で聞いたらいいよ」と言ってくれるところは特徴的なんじゃないかな。そういう、面倒見の良さはあると思います。
ただ、みんな忙しいですし、リモートで働いているメンバーも多いので、受け身でいたら何も始まらないかなと。自分から情報取りに行ったり、こういう風にしたいです、と自分からドンドン言っていくことが大事だなと実感してます。
あ、入社して意外だったことは、「思っていたより忙しくて一日があっという間!」ということかもしれません!
これからのキャリアパスや目標をお聞かせください
まずはPM(プロジェクトマネージャー)として一人前になることです。色んな人たちの力を総動員して、みんなが団結してゴールに向かうという取り組みがすごくおもしろいと思っています。。そのためのコミュニケーション能力やファシリテーション能力、提案力や情報発信力など、色んなスキルを身につけていきたいなと思ってます。
あと、コミュニティリンクに入ってからより具体的になったことは「情報の拠点」づくりです。自分の子育てや前職での窓口での経験から、知らないと損をするというか、知っているか知らないかで結果が変わることが、結構あるなと感じていました。下手したら人生が大きく変わることも。そういう大事なことが集まっている、ここに行けば必要な情報がわかる場所みたいなものを作りたいと思ってます。ただ、入社前は、セカンドキャリアとしてできれば、と考えてたんです。その考えが、コミュニティリンクに入って少しずつ変わってきました。
コミュニティリンクのメンバーって、地元で地域活動をしている人や、ジェンダーの課題に取り組む人など、会社の枠に囚われずに自分のしたいことをしている人が多いんですよ。そういう話を聞いてると活動のイメージがつくし、気になったら自分から足を運んだらいいんだ、という意識も生まれました。
何より、自分を「お母さん」の枠に押し込めていることに気づいたことが大きいです。これも、ジェンダーに関心のあるメンバーと話したり、分からないなりに関連の本を読んでみての気づきです。「お母さんの役割にいる人は、したいことが後回しになる」と思い込んでたんですね。
自分で、自分が思い描く働きやすい職場を選んで飛び込んだことで、自分の自信にもなってきました。今は、「私、結構やるやん」という感じです。これからも、仕事は実直にやりながら、そこから生まれる相乗効果を楽しみに働きたいです。