はじめまして。2021年4月にコロプラにサウンドクリエイターで入社いたしましたSです。
5歳からピアノを習い始め、音楽大学付属の高校のピアノ科、音楽大学のピアノ科に進学しました。高校3年生の時に独学で作曲を始め、大学時代はインディーズレーベルの楽曲制作に携わりました。
現在はサウンドクリエイターとして運用タイトルのBGMやSE、ジングル制作などのサウンド全般や新規タイトルのSEを担当しております。
この記事ではサウンド職を対象に行った職種別研修について、リポートしていきたいと思います。
サウンド職種別研修の内容は以下の通りで、座学と制作で大きく二つに分けられます。また、他職種のオンライン研修と違い、サウンドの研修は全編にわたってオフラインで実施されました。
【座学研修】
● サウンド心得
● サウンド法知識
● サウンドディレクション
【制作研修】
● BGM制作
● SEリスト作成
● SE制作
● ループ設定、ノイズ編集
● ジングル制作
全体の流れとしては、初めに「サウンド心得」でサウンドクリエイターに求められるスキルやマインドについて学びました。その後は制作研修に取り組みながら、「サウンドディレクション」の概要と遵守すべき法律やルールを事例を交えて学ぶ「サウンド法知識」の2つの座学を並行して学びました。
この記事ではその中でも特に印象深かったSE制作、ジングル制作の2つをメインにお話しします!
◯ 制作研修(SE・ジングル)の振り返り
SE制作とジングル制作は、DAWなどのツールを用いて音を制作する研修です。
課題内容は、実際にコロプラでリリースされている運用タイトルのプレイ映像に合わせて適切なSEやジングルを制作するものでした。これらの課題を決められた時間内に制作し、1日の終わりに成果物を発表しフィードバックをいただきます。
学生の頃はBGM制作しかしたことがなく、SEとジングルの制作をここまでしっかり学んだのはこの研修が初めてだったのですが、中でも印象に残っているのは、自分が制作したSEとジングルに初めてフィードバックをいただいた時のことです。
SE制作では『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ(以下、黒ウィズ)』のSEを制作したのですが、「SEとしては機能しているが『黒ウィズ』の音の世界観とは少しずれているのではないか」とフィードバックいただいたきました。コロプラのゲームには『白猫プロジェクト』や『黒ウィズ』をはじめとした様々なゲームジャンル、世界観、絵柄、コンセプトのゲームがありますが、ゲームのSEはゲームを構成する全てを読み取ってそれぞれの世界観や絵柄によって使う素材や音源を変えて制作するということを学びました。
また、ジングル制作では「音が鳴る瞬間、ゲームはユーザーさまに何を伝えたいか考えることが大事」「目に見える映像の色味やフォントをさらに輝かせることができるように心がけて制作してみて」とアドバイスいただきました。SEやジングルは一瞬で鳴り終わってしまうため、BGMに比べて難易度はそこまで高くないだろうと思っていたのですが、短いからこそ、相手に伝えたい意図を音が鳴る一瞬に込めて表現するべきだということを学び、BGM制作にはない難しさに気付きました。
発表の場にはコロプラで働くサウンドクリエイターの先輩方が多数参加し、全員から自分の制作物に対してフィードバックをいただくため、様々な角度から自分の音を見つめ直すことができ、とても勉強になりました。私は今まで音楽制作を誰にも教わったことがなかったため、制作のプロ視点のフィードバックはとても新鮮で自分の成長に繋がりました。
◯ メンター制度
こちらの記事でもある通り、コロプラには「メンター制度」という制度があります。
私のメンターはサウンド室マネージャーのMさんでした。マネージャーにメンターをしていただくということで、はじめはとても驚きましたが、毎日の夕会で1日の振り返りとしてその日受けた研修内容などを報告し、悩んでいることや配属後の仕事について組織理解の深い役職者の方に相談に乗っていただけることはとても心強かったです。
今年はサウンド職が私1人ということもあり、職種別研修の間は1人で黙々と作業をすることが多かったため、毎日1対1で向き合ってくれるメンター夕会の時間はとても貴重なものでした。
また、夕会の最後にはMさんが毎日数名ずつサウンドクリエイターの先輩をローテーションで連れてきてくださり、今まで制作してきた音楽のジャンルについてや働いてきた会社について、これまでの大変だった経験ややりがいなど、真面目なお話から好きな音楽・ゲームについてなど幅広くお話を伺いました。
サウンドクリエイターの先輩の中には在宅勤務をしている方もいたので、研修期間中に直接会うことができない先輩ともコミュニケーションをとることができ、これから共に働く先輩を知るきっかけになったと同時に、自分が行う仕事内容についてのアドバイスを聞くことで、配属後の業務への不安を解消する機会にもなりました。
◯ 研修を終えて
配属された今、SEとジングルのリテイクを増やさないために心がけていることがあります。
それは、様々なゲームを分け隔てなくプレイすることと、映画やアニメ、アーティストの楽曲などにたくさんアンテナを張り、音をインプットすることです。この2つはサウンドクリエイターの先輩から伺った「制作をしていく上で大事なこと」の1つなのですが、これらを意識することによりアウトプットする音のボキャブラリーが増えたと実感しました。
加えて、サウンド職は1ヶ月間の研修後すぐに現場に出て実際の業務を経験できたため、研修での学びをすぐに実践ベースで活かすことができました。
◯ 配属後の気づき
他社では作曲を行うコンポーザー、SE制作やサウンドデータの実装を行うサウンドデザイナー、音楽制作のディレクションおよび監修業務をするサウンドディレクターなど、同じサウンド職でも細かく役割が分かれていることがありますが、コロプラのサウンド職はサウンドに関わる業務全てに携わります。
実際、私も、現在運用タイトルのBGM制作やそれに関わる仕様書の作成、新規タイトルのSE制作やMAなど様々なことに挑戦させていただいています。
このように、BGM・SE・ジングル制作、その他制作以外のディレクション業務や制作した音の実装などサウンドに関わる幅広い業務を経験できるのはコロプラのサウンド職の強みだと思います。
また、コロプラのサウンドチームは、制作物をチーム内でブラッシュアップしていく際に、ベテランのサウンドクリエイターから年次の若い社員まで積極的にフィードバックを求めます。このように、チーム全員が音楽に対する真摯な姿勢を持っていることも、コロプラのサウンドチームの良いところだと感じました。
この記事を通してコロプラやコロプラのサウンド職について興味を持っていただけたら嬉しいです! 研修で学んだ制作やコロプラのゲームサウンドを現場で生かせるように頑張っていきます!