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「もっと製造業は面白くなる。」元経営コンサルが巨大マーケットの真ん中でグローバルトップを目指す

シンガポール国立大学(National University of Singapore)で開発経済を専攻中、東南アジアの途上国を周り急速な経済成長を肌で感じたことで日本の停滞感に危機感を覚える。広く産業の課題に触れるため、新卒で経営コンサルティングファームである株式会社 経営共創基盤(IGPI)に入社。兆円企業の戦略立案やM&A案件、ベンチャーへの出向、組織再編などに携わる。その後幅広い産業の中でも部品製造業に関心を寄せ、起業を考える。そこでキャディの存在を知り、構想していた事業内容とキャディの事業が完全に合致。キャディへのジョインを決意。

2019年7月に入社し半年経過した高橋宗徳氏にインタビューしました!

ーー今日はよろしくお願いします!まず最初に、ファーストキャリアとしてコンサルティングファームを選ばれた理由をお伺いできればと思います。

もともと途上国支援に関心が強く、学生時代には開発経済を専攻しつつ、東南アジアの途上国にはほぼ全てバックパックしながら周ったりしてました。途上国の所得水準は低いものの、右肩上がりの経済成長環境を肌で感じるうちに、日本の停滞感に危機感を覚えるようになったんです。日本発でニッチな領域でもグローバルでトップになれる企業に勤めたいと思っていましたが、当時なかなか心からコミットしたいと思えるプロダクトやサービスが見当たらなかったので、広く産業の課題に触れることができるアドバイザリーを志向するようになり経営コンサルティングファームであるIGPIに入社しました。

IGPIでは、「売上を立ててこい」と投資先である社員3人のベンチャー企業に送り込まれたり、兆円企業の複数事業部署で戦略立案を支援したり、M&A案を顧客の反対を押し切って停止させ候補を一から探し直してディール後のPMIまで併走したり、顧客企業の役員にも当初内密に進められたヒリヒリする組織再編を支援したりと、いま振り返っても得難い経営の修羅場を沢山経験させてもらいましたね。その中で「ミラクルな解は存在せず、どれだけ現実解をやり切るか」が重要だと学びました。

ーーさらっとまとめてますが、その修羅場の話だけで余裕で記事3本くらい書けそうですね…。キャディ入社までの経緯は?

経営の意思決定に併走した濃い経験を積み重ねてきて、今度は自分で事業をやってみたくなったんです。最初は自分で起業しようと思ってました。社会的意義があって、関わるステークホルダーへのインパクトが大きく、マーケットに新たなアプローチをしているビジネスモデルの構築に関心がありました。いろんな業界を横断で見ていって、その中で部品製造業が一番面白そうだと思いました。マーケットサイズが桁違いに大きいのに、まだ業界を横断する強い会社がない。無数にある中小零細企業の最適なマッチングができたら、と思っていたんです。

それでこの業界にどんなプレイヤーがいるのかをリサーチしていた時に、キャディの事を知りました。自分が考えていた部品仕様細部の情報伝達や品質の担保などの事業的な課題や難しさを高次元でクリアしている会社だったので、興奮を抑えられず問い合わせフォームに連絡を入れてすぐに会いに行きました。代表の加藤さんとの面接がやはり印象的で、事業が今後直面するであろう課題に関しての問いをいくつかぶつけてみたんですが、それに対する解が全てあって、さらにそれらは自分の仮説を上回っていたうえに2歩、3歩進んだ内容でした。熱いビジョンと冷静な分析がいいバランスで両立している加藤さんとともにCADDi事業を通じて製造業に変革をもたらしたいと思い、入社を決意しました。

ーー出会うべくして出会った感じですね。入社後はどんな領域を担当していますか?

キャディに入社して最初の3ヶ月は、マーケティング部門の立ち上げを行いました。それまでCADDiはローンチから特にマーケティング活動を行っていませんでしたが、センセーショナルかつ実利益を生み出すプロダクト力の高さで、すでに当時3,000社のカスタマーにご利用いただいており、顧客基盤ができている状態でした。しかしその中でもどんな業界、製品だとCADDiのバリューが出やすいのかが徐々にわかってきたタイミングで、ターゲットを設定しそこに向けたマーケティングとインサイドセールスの機能を設置することに。ターゲットリストの精査から始まり、コンタクトのタッチポイント設計、その後リード化するための施策実行などをするチームをみています。

チームのミッションとしては究極、狙うべきマーケット全てを顧客化すること。少ないリソースでいかに成果を最大化するかを考えなければなりません。そのためには、トライアンドエラーのトライの質をいかにあげられるかが重要だと思っています。その至高の一手を愚直に回し続け効果検証できるか。ムーンショットな高い目標ではありますが、実現のためにみんながひたむきに頑張るという空気がチーム・全社に浸透しているのが強いと思っています。

ーー並行して社長室も兼務していますよね?

はい、そちらでは主にCADDiのプラットフォームとして発展していく次なるステップに向けたサービスの基盤づくりを行っています。我々が目指すサービスを満点とすると、現状はまだまだ及第点にも及びません。短期目線では、パートナー工場さんが毎月どんどん増える中、取扱製品領域の拡充とそれに伴うプライシングロジックの適正化、有難いことに爆増し続ける取引の清流化など、部署間連携をしつつ、顧客・パートナー双方へCADDiを利用頂くメリットを提供し続ける機能を担っています。

日々膨大に蓄積されていく取引データを活用して、周辺領域に展開していくことも中長期の目線で準備をしています。業界の発注量動向を検知して町工場さんの稼働を先んじて予測立てることができれば、景気の波を業界横断でならしていくことも可能だと思っています。また、材料を購入してからお金が入るまで4〜6ヶ月ほどかかるキャッシュフローの悪さが町工場の経営を苦しめていますが、キャディは今までの取引実績や受注計画から発注時に入金することも可能になると思いますし、銀行からの借り入れの与信担保もできると考えています。

調達担当者の負を解消している現在のCADDiの事業から、より製造業そのもののポテンシャルの解放へと向かっていく予定なので、本当に面白いのはここからですね。

ーー受発注だけにはとどまらない、プラットフォームとしての発展性にワクワクしますね。とはいえ今は足固めをしなければいけないフェーズでカオスの中で型を作っていかなければならない場面も多いと思いますが、前職からの経験が活きてるなと感じることはありますか?

キャディのビジネスは膨大な数の要素が複雑に絡みあって、また取りうる選択肢もたくさんある中で優先順づけをし課題を解いていかなければなりません。コンサルティングファームでは解かなければいけない課題が抽象的なところから始まることも多かったので、どこからブレイクダウンしていくかの勘所が鍛えられた気がします。

また、CADDiの今のフェーズではリソースの制約があるなか解くべき問いを絞り込み、そこを一点突破することが特に重要ですが、その際に顧客の生の声・現場の感覚は大事にしつつも、定量的に俯瞰して大局を確認することと、大胆な施策をするときほど地道で愚直な作業を厭わずにやり切ることの重要性を学べたことは、前職での経験が大きいと感じますね。

ーーさいごに、どんな方にジョインしてほしいですか?

CADDiにはみんながムーンショットなミッション実現に向けてひたむきに努力する空気があります。前職の社長が、「雑念を振り払って目の前のコトに集中しているときが、自身の自覚がなくてもパフォーマンスの最高点に達しているときだ」と言っていましたが、まさしくCADDiメンバーにも当てはまり、振り返ると結果が付いてきている、という状態です。優秀なメンバーが多いのは勿論ですが、普通では実現できない非連続な目標達成を続けているので、刺激と活気にあふれていて非常にエキサイティングな環境です。この熱量をともに楽しめ、自分が会社の成長を牽引するんだというパッションにあふれた方と、製造業をより面白くしていきたいと思っています。

ーーありがとうございました!

photo by Yu Ueki

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