新規事業「LOYCUS」ってなに?グループ代表嶽本が、熱く語る新サービスの今と未来。 | 株式会社シー・コネクト
LOYCUSは改めてどんなサービスになりますか?LOYCUS(ロイカス)はLINE公式アカウントの運用を「自動化」、「可視化」するマーケティング・オートメーション(MA)ツールです。LOYCUS...
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こんにちは!株式会社シー・コネクト採用担当の雫石です。
今回は、以前公開したストーリーでもお話している、弊社主力事業のひとつ『LOYCUS』について、前回追いきれなかった部分を更に深掘りしてインタビューしてきました!
※前回のストーリーは以下からご覧いただけます!
(雫石)以前、LOYCUSについてお伺いしましたが、実はそのLOYCUSの立ち上げに繋がる別事業があったという噂を聞いています!一体どんな事業なんでしょうか?
そうですね。立ち上げの経緯が完全につながっているわけではないですが、LOYCUSができる前は、“Ama-mail”というSaaSサービスを展開している時期がありました。
「Amazon店舗」に限定したサービスで、購入客に向けメールのステップ配信ができるツールでした。
Amazonでは「商品が無事に届いているか?」「不具合は無かったか?」など、お客様と直接コミュニケーションを取るには、一人ひとりと個別にやり取りするしか方法は無く、対応工数の観点からは現実的ではありません。
また、すでに日本の3大ECプラットフォームの1つであるAmazonでの売り上げはEC事業を展開している企業にとっては極めて重要で、顧客との適切なコミュニケーションは満足度やリピート率の向上に欠かせません。
にも関わらず、CRM施策は殆ど実施できず、Amazonでの”出品”は自動販売機になっている会社が大半でした。
※Amazonでの販売は楽天等のモールと異なり「出店」ではなく「出品」です。
お店や企業としての露出は薄く、商品のみを並べているイメージなのがAmazonモールの特徴です。
状況を逆手にとり、あえてAmazon顧客とのリレーションシップを戦略的に取ることが、競合他社との大きな差別化になると考えました。
そこで、Amazon APIを利用し、例えば注文日から逆算して、シナリオメールを自動配信するツールを作成しました。
このツールこそが冒頭で話した”Ama-mail”です。
例えば「配送・到着確認メール」を注文の3日後、「不具合確認等のサポートメール」を30日後に送るなど、1度設定を行えばすべて自動でステップ配信されるシンプルなツールです。
お知らせ等を一括配信できる機能などもありましたね。
実際に自社のEC事業でも運用していましたが、トラブル回避やリピート率向上など、ツールとしての出来も良く、事業成果に繋がっていました。
自社のAmazon事業でも成果に繋げていましたが、外部に公開する事を前提に開発し、SaaSサービスとして提供していたツールとなります。
そして、利用企業さまからもおかげ様で好評なサービスでした。
(雫石)私もよくAmazonを利用しますが、不具合等があった際の連絡は出店者ではなく、Amazon側とのやり取りのイメージです。Ama-mailのようなサービスがあるなら、利用者側としてもかなり魅力的です!
そうなんです。 実際、配送トラブル・商品の不具合など何かあった際にも迅速に対応できることもあり、利用者の視点からも良いサービスだったのですが。。
このような理由もあり、事業の採算性・スケーラビリティの点からは正直厳しい状態でした。
ただ、それだけならサービス内容や提供価格をアジャストをしていく事で改善していけます。
最終的に撤退の決め手となったのは、Amazonの規約が変わり、プロモーション要素をメール内に含める事が規約違反となったことです。
Amazonのポリシーからすると不自然ではない規約変更にはなりますが、当時は青天の霹靂でした。
そしてその瞬間、Ama-mail事業の撤退が決まりました(泣)
※規約の変更など、仕方ない面もあるとは言え、撤退にあたりご迷惑をおかけしてしまった当時のクライアントの皆様、その節は大変申し訳ございませんでした。この場を借りてお詫び申し上げます。
(雫石)撤退までそんな経緯があったのですね。さらっと仰っていましたがせっかく生んだ事業を潰してしまうのは大きな決断だったかと思います。
そうですね。事業撤退は何度経験しても心苦しく、ツライ思い出です。
ただ事業の失敗が完全に無駄になったかと言うとそうでもありません。
既存事業へ活かせる面もありますが、私の経験上新規事業をスタートする際、その時の経験値は大きな財産として活かせます。
実際、Ama-mailでの経験が、LOYCUS事業をスタートするにあたって大きなアドバンテージとなりました。
(雫石)どのような経緯でLOYCUSに繋がるのですか?
当社の元々の主力事業は「インク革命.com」などのEC事業です。
独自ドメイン(自社EC)がメイン事業で、CRMはお客様とのエンゲージメントを高めるためも欠かせない施策です。
中でも「LINE」を活用したCRM施策は事業を伸ばす上で不可欠でした。
LINEでのCRMを開始した当時は他社のLINE公式拡張ツールを導入しておりました。
ただ、EC事業の根幹になる顧客データを活用した配信設定ができないなど、当時利用してたサービスではかゆい所に手が届かず中途半端な状態でした。
EC事業には本来多くのリッチな顧客データがあります。
など、ECサイトで保有するリッチな顧客情報とLINE配信を繋げられれば、
「適切なタイミング」で「適切なユーザ」に「適切な情報」のみを届けることができます。
データを連携する事で、施策の効果・顧客満足度も間違いなく向上するのに、他社ツールではそれが実現できず歯がゆい思いをしていました。
そして私の解決策の発想が
となりました笑
(雫石)確かに、日々たくさんのキャンペーンメールが届きますが、スルーしてしまうことがほとんどです。 だからこそ、私宛にドンピシャなものが届くと迷わず開いてしまいます。
そんな背景があるんですね。そして「無いならば作る」。発想が社長っぽいです。
はい、確かに発想は私っぽく、当社っぽいですね。
作ると決めたからには全力を注ぎ、めちゃくちゃ良いツールを開発しようと、エンジニアやプロダクトマネージャーなど社内から選りすぐりのメンバーを選抜しプロジェクトチームを結成しました。
PMは私自身です。
それから、外部の顧客データと連携し、適切なタイミングで適切なユーザに、適切な内容のみをLINEで配信ができる、LINE公式拡張ツール「LOYCUS」の開発を始めます。
BtoC企業に大きな価値を提供できるツールなので、最初からSaaS型サービスとして設計しました。
自社のみに最適化するのではなく社内のEC事業も、あくまでLOYCUSサービスにとっては1クライアントのスタンスです。
(雫石)LINEを活用した企業とユーザとのコミュニケーション、確かに今では当たり前のツールになっていますよね。
いよいよLOYCUSスタートの片鱗が見てきたような気がします。ちなみにどのような点でAma-mailでの経験が役立ったのですか?
まず、1つ目にLOYCUSも仕組の根幹の1つはステップ配信です。
注文完了や、友だち追加など「ユーザの特定の行動」をトリガーにして、シナリオ配信を開始する機能は特徴の1つとなりますが、この仕組はAma-mailと酷似しています。
開発にあたって仕様の検討、要件定義やUIの設計などでAma-mailの時の経験やリソースが大いに役立っています。
2つ目として、SaaS型サービスと言う点も同じです。
1社(自社)のみに最適化した開発ではなく、汎用的な機能設計、企業アカウントやユーザーアカウントの権限管理機能、売上や契約管理の機能。SaaSならではのセキュリティや脆弱性への対応etc...
不特定多数の企業が利用するSaaS型サービスに必要な機能、仕様設計にもAma-mailの時の経験は役立ちました。
3つ目に、Ama-mailの時のポジションニングとプライシングの失敗経験は、LOYCUSでのポジション戦略、プライシング戦略の策定にも大きな影響を及ぼしています。
というような感じで、撤退してしまったAma-mail事業は、その後LOYCUSの事業推進に繋がっています。
ピボットと呼ぶには市場・ツール機能が大きく異なるので、あくまで「事業撤退」と、別事業の「創出」ではありますが。
ただ、私の中では「フェニックス(不死鳥)」のように生まれ変わったようなイメージを持っています。
大げさかもしれませんが(笑)
「失敗や損失もそのままにはならず、その後の糧となった」と言うことは間違いないですね。
(雫石)なるほど!Ama-mailの撤退と、LOYCUS事業は、そんな風に繋がっていたのですね。
以前当社のコアバリューの1つ「Challenge」には ”失敗を恐れず挑戦する”。
そんな意味が込められているとお聞きしましたが、失敗してもそれを糧として成長する。そんな意味も含まれているのかと感じました。
そうですね。間違いないです。
私は本気の挑戦なくして成長はないと思っています。
本気で取り組んだ上での失敗は必ず成長に繋がるし、繋げるのがプロフェッショナルだと思っています。
Ama-mailの失敗と、その後のLOYCUS事業の創出はそんな当社の文化を表す良い事例の1つかなと思っています。
(雫石)挑戦を続ける社内文化にはそんなストーリーもあるんですね!
今後LOYCUSの更なる成長も楽しみです! 最後に今後LOYCUSはどうなっていく予定ですか?
LOYCUSは急成長フェーズに入ってきていますが、それでもまだこれからの事業です。
先行投資が大きいのがSaaS型事業の特徴ですし、その上でやっと単月での黒字が見えてきた位の段階です。
ただ、機能開発を含めた投資を緩めるつもりはなく、24年度は前年度対比で3~4倍となる計画を描く予定で、無理に黒字化を急ぐつもりはありません。
いずれにせよ、当社らしく私らしくこれからもチャレンジを続け、LOYCUSを更に飛躍させ、より多くの企業さまへ価値を届けていきたいと思っています。
(雫石)貴重なお話、ありがとうございました!
前回のインタビューで伺っていた、国内のMAツール、CRMツールで必ず名が上がる様なサービス、そしてグローバルなカンパニーになるという未来図を楽しみに、今後の発展に期待しています!