主体が自分である
あれは小学生の頃だっただろうか。
否定的な言葉を多用する人に挑戦的で創造的な人は少ない、一方、ポジティブな言葉を多用する人には、行動的で創造的で光り輝いているように眩しく見える人が多い、と思ったことがあった。
今振り返ると、この言葉の裏側に隠れている本質が、その人の一挙一動をつかさどっているからではないかと思えてくる。
否定的な言葉を多用する人は、いつでも主体が『他人』だ。
主語こそ『自分』であっても、その実態は、他人の責任と考えていたり、世の中の責任と考えている傾向が強い。
また、他人を強く否定する人も同じだ。『自分』の頭と心が『自分』でいっぱいになってしまっていて、他人の考えを受け入れる、もしくは、吟味するほどのスペースが圧倒的に少ない。
結果、『他人』に変わることを強要してしまう。他人を強く否定してしまう由来ではないかと思う。
一方、ポジティブな言葉を多用する人、夢を語る人、彼らは、いつでも主体が自分だ。
彼らは、常に、自分が理想とする環境を創る努力を怠らない。そして、その努力をしている自覚すらないケースが多い。彼らは、会社員の中にも、起業家の中にも存在する。
彼らは、常に人を喜ばせようとし、常に自分も他人も幸せであろうとし、そして、課題があれば、そこに真正面から解決する方法を講じ始める。
私が小さい頃、大好きなミニカーを積み上げる遊びをし始めたことを覚えている。
そのミニカーを2台、3台と縦に重ねると、5台位迄積み重ねたところで、ガラガラと自分の成果をあざ笑うように、ミニカーの積み木が崩れてしまう。今考えれば、ミニカーは積み木ではないので崩れて当たり前だ。ところが、それに対して、事件が起きた。その遊びに飽きた私に対して、母親がいちゃもんをつけてきたのだ。
母:「何でそれやめるのよ?」
私:「出来ないんだもん」
母:「何が出来ないよ!あんたがやりきらないだけじゃない!出来ないんじゃなくてやってないだけでしょ!そんな子はうちには要りません!」(半ばヒステリー)
私:「(驚)(大泣)」
怒鳴られ方が半端じゃなく、驚きすぎて泣きながら、50個近くあるミニカーをまたひとつずつ積み上げ始める。
私:「出来ない!(大泣き)」
母:「出来ないなら家から出て行きなさい!そんな子いらない!」
私:「(大泣き)」
結局、50個をつみきれたのか?
つみきれたわけないですよね。結局どうやってその場を凌げたのか、昔過ぎて覚えてない。
ただ、そんな似たような事件が我が家では頻発していたのは確かだ。
とにかくやりきる。それが出来るか出来ないかじゃない、一度決心して始めたら決心した度合いに応じた結果を残せ。それまでは寝言言ってるんじゃないよ。
それが、母のメッセージだった。今振り返っても、もはやクレイジーである。
ところで、私は、強く他人や世の中を否定する人とはなるべく関わりを持たないように時間を設計している。それは、言葉が発するパワーが、自分の価値観を知らず知らずのうちに侵食するほどのパワーだとからだ。
人間は弱い生き物だと言う人がいるが、少なくとも私は彼の言う弱い生き物に該当する。
広き門があれば、即刻飛び込みたくなる。狭き門は、誰かのためでなければ通ろうとしない。自分のためだけであれば、広き門に飛び込むのが当たり前だ。そのくらい、私は弱い生き物に該当する。
だから、自分の人生をポジティブに、自分ごととして、人生を耕していくために、ネガティブパワーを生きる力にしている人とは極力距離を置き、自分がネガティブな発想に知らずに引き込まれてしまう事態を意識的に回避している。
私たちの会社、ボーンレックスでは、『無理』は禁句だ。
無理という言葉は、字の通り、理(ことわり)の無いと書く。そもそも、ありえないということだ。
ビルの屋上から飛んだら飛べるか?それは、さすがに今の私には『無理』だろう。
しかし、「今の資金力では○○○は無理」、や、「今の技術力では○○○は無理」、また、「今のメンバーでは○○○は無理」、という類の発言は、それが無理であることを一切の隙なく検証を仕切っていない限り認めない。
その言葉を万一使ってしまうと、その言葉を使っただけの確証を私からとことん追及される憂き目にあう。そのくらい、言葉には意識的に、使う種類に気をつけているわけなのです。
皆さんも、是非、今の人生をさらに改善出来るものだとお考えであれば、まず、全ての発言を肯定的に、建設的に、そして、ネガティブな発言をする人から距離を置いて、ご自身をポジティブな環境においてみてください。
きっと、その先の人生が変わりますよ。
そうそう、起業家は、特にポジティブに、今出来ることを考えるのではなく、今ワクワクさせる世界を創るために必要なことを考えるようにしてくださいね。
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