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弁護士ドットコムが提供するWeb完結型クラウド電子契約サービス『クラウドサイン』は2015年の提供開始以来、企業や自治体などで幅広く導入されている、電子契約市場No.1 ※のサービスです。現在、急激なサービスの拡大・浸透に伴い、クラウドサイン事業本部にはたくさんのメンバーが入社しています。
今回は、2021年4月からクラウドサイン事業本部のインサイドセールス部長を務める小林 毅さんと、2019年5月からクラウドサインのインサイドセールスに従事し、現在はマネージャーを務める金岡 帆万里さんに、インサイドセールスの仕事内容やチームビルディングに関する取り組み、また今後のビジョンについて語ってもらいました。
※株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場2021年版」(電子契約ツール2020年度実績)市場占有率
【Profile】
クラウドサイン事業本部 インサイドセールス部 部長
小林 毅(Kobayashi Takeshi)
2004年株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)に入社。求人広告を中心に法人営業に従事。その後マネージャー、支社立ち上げを経験。
2016年7月弁護士ドットコムに入社。入社後は法律相談ポータルサイト『弁護士ドットコム』の営業に従事、大阪支社長、営業部長も経験。その後、税務相談ポータルサイト『税理士ドットコム』の営業組織立ち上げに参画。2020年5月よりクラウドサイン事業本部に異動し、現在はインサイドセールス部長に従事。
休日は近所の海で子どもと遊ぶ一児のパパ。
クラウドサイン事業本部 インサイドセールス部 チームマネージャー
金岡 帆万里(Kaneoka Homari)
大学では音楽学科で演奏を専攻。フルート・ピアノ奏者として、音楽漬けの日々を送る。大学卒業後、製菓会社で店舗運営、新規ブランド企画を担当。その後、freee株式会社で中堅・中小企業向けの法人営業として、インサイドセールス・フィールドセールスを経験。
2019年5月クラウドサインのインサイドセールスとして弁護士ドットコムに入社。2021年7月インサイドセールスチームのマネージャーに就任。現在は、メンバーの育成、新入社員のオンボーディング、オペレーションの整理に取り組みつつ、インサイドセールスの業務にも従事。
飲茶と紹興酒が大好き。
インタビュー・ライティング:Yoko Fujie(弁護士ドットコムの元社員)
インサイドセールスはマーケティングとセールスの橋渡し
ーー まずは、お二人の経歴を教えてください。
金岡:
私は2019年5月に、クラウドサインのインサイドセールスとして入社しました。今はマネージャーですが当時はエキスパート志向で、「メンバーとしてプロフェッショナルになりたい」という気持ちが大きかったです。
考え方が少し変わったきっかけは、インサイドセールスの担当範囲や評価項目が不明確だなと感じ始めたことです。マーケティングやセールスの橋渡しをする業務であるからこそ、当時は住み分けが明確になっていなかったんですよね。インサイドセールスのメンバーが生き生きと活躍できるような体制をちゃんと整えたいと思うようになり、気づいたらマネージャーを務めていました。
小林:
私は2016年7月に入社したあと、弁護士ドットコム、税理士ドットコムで営業責任者としての経験を重ね、2020年5月からクラウドサインのインサイドセールスを担当しています。新型コロナウイルスの感染拡大によって、電子契約サービスが注目されるようになり急激にクラウドサインの需要が増したため、税理士ドットコムから異動した時は本当に“急遽”という形でした。インサイドセールスとして組織化できたのは2020年10月からで、それからはインサイドセールス全体をとりまとめる立場を務めています。
ーー 今(2021年9月時点)はどのような業務を担当していますか?
金岡:
インサイドセールス部には二つチームがあるので、そのうち一つのチームのマネージャーを務めています。インサイドセールスの仕事を端的にまとめると、顧客と関係性を構築し、商談機会を創出することです。マーケティング担当が獲得した見込み顧客に対して適切なアプローチを行い、クロージングを行うセールス担当に顧客情報を共有します。
そのため、チームや部署の垣根を越えてコミュニケーションを取ることが多いです。例えば、マーケティング担当に対しては、マーケティング担当よりも顧客と関わる時間が長いメリットを活かして「こういうリードを取るのはどうか」「こういうセグメントを狙うのはどうか」といった提案を行います。提案をもとに、マーケティング担当がコンテンツ化してくれるというイメージです。セールス担当に対しては顧客の引き継ぎを行いますので、役割としてはマーケティングとセールスの橋渡しを行うイメージが近いです。
今は新型コロナウイルスの影響で多くの社員が在宅勤務をしている状況なので、文字でのコミュニケーションには特に気を配りますね。定例ミーティングを活用しつつ、個別のDMやミーティングなども行い、話しやすく風通しの良い環境づくりを大切にしています。リモート環境だと「ちょっといいですか?」と声をかけにくいところがありますので、「いつでも連絡ください」という声かけは意識して行っていますね。
小林:
私は部全体のマネジメントを行っています。電子契約市場は“これから”ですので、どうリーチしていくかがとても重要です。できることが無数にあるからこそ、優先順位の付け方や具体的な進め方に知恵を絞りますね。弁護士ドットコムや税理士ドットコムとはまた異なる頭の使い方が必要です。
急拡大する事業部で、新たな部署として独立
ーー 金岡さんが入社した2019年当時から振り返ってみてどうでしょうか?
金岡:
コロナ禍の状況になる前から、電子契約に対する認知は広がり始めていました。ただ、その時は「あったら便利」という認識が強く、また「電子契約って本当に大丈夫?」と不安感を持っている方も多い印象でした。
そのような状況の中、新型コロナウイルスの流行以降、2020年4月に初めての緊急事態宣言で政府から出勤者を7割削減するよう要請が出ます。そこで電子契約を考えていた方もそうでなかった方も、急に電子化をしなければならない理由ができたんです。その後、電子契約に対する法的な解釈が整理されたこともあって、10月頃から本腰を入れて検討する顧客が増えたと思います。
小林:
事業部としてはその頃から組織づくりに力を入れています。インサイドセールスという仕事自体は労働集約的な面があるので、まず最初に力を入れたのが人材投資やツールの導入でした。例えば情報共有がしやすくなる形にシステム改修を行い、ナレッジ共有ができる電話システムを導入することで、生産性の向上を図りました。事業部の中でもインサイドセールスは重要度が高いと認識されていたからこそ、優先順位を上げて着手してもらえたんだと思います。組織化していく上で、本当にありがたかったです。
ーー 目まぐるしく状況が変わる中で、インサイドセールスはどのような進化を遂げたのでしょうか?
金岡:
2019年入社当初は市場も組織もそれほど大きくなかったので、マーケティングやセールスとの距離感が近く、気軽にコミュニケーションを取りながら進めていける状況でした。裏を返せば、しっかり分業できていない面があり、特定の人に業務が偏ってしまうことがあったんです。
組織が大きくなるにつれ、2020年10月頃から「インサイドセールスの役割って何だろう」と考えるようになりました。セールスと会話をしながら「こういう商談がしたい」を体系化して、インサイドセールスが顧客と接した段階で判断できるようにする必要があると考えていたんです。
小林:
昔と比べて、セールスが初めて顧客に接触する前段階で、ある程度サービス選定を済ませている顧客が多くなりました。つまり、セールスが商談する手前のフェーズにおける対応の重要性が増してきているということです。セールスが商談する前段階でいかにして顧客に適切な情報を届けられるか、マーケティングとインサイドセールスがそれぞれ専任部隊としての役割を担い、顧客のサポーターとして寄り添うことが求められていると感じています。
インサイドセールスという仕事は、ともすると「与えられたリストに沿ってアポイントを取るだけ」の仕事と言われることもあります。しかし私たちが目指すインサイドセールスはそうではありません。私たちの役割は、顧客への適切な情報提供と商談機会の提供であり、当初からは担当範囲がだいぶ変わったと思います。
金岡:
結果として適切に分業が進み、業務が明確になったことはとても良かったです。
ーー 「インサイドセールス部」は一つの部署として独立していますが、珍しいのではないでしょうか?
小林:
一般的にインサイドセールスはセールス部門やマーケティング部門の一部であることが多いので、他社と比べると珍しい体制かもしれません。事業部として、会社として、一段階上のインサイドセールスを期待されているからこそ独立できたんだと思います。受動的ではなく、インサイドセールス自体が主体的に動き、組織に還元するような働きができると期待されていますし、私たち自身もできると信じています。
“チームの雰囲気”まで変えた、組織全体の業務改善
ーー インサイドセールスは他部署からも“雰囲気の良さ”に定評があります。この雰囲気はどのように生まれたのでしょうか?
金岡:
実は、最初から今の雰囲気だったわけではないんです。当初はメンバーそれぞれが良いナレッジやスキルを持っているのに共有やフィードバックをしにくい雰囲気があり、もったいない状況でした。風向きが変わったのは、一人ひとりの頑張りで乗り越えるには限界、という状況が訪れた時ですね。その時には、今まで個人が工夫して行っていたことを仕組み化をしないと、本来やるべきことができないという共通認識が生まれていたんです。
小林:
私が組織づくりのために行った最初の1on1でも、多くのメンバーが同じ認識を持っていることがわかりました。そこで、チーム単位で目標のすり合わせを行ったり、事業部の中でどういう存在であるべきかを話し合ったりする機会を作りました。他にも、商品知識の勉強会や他職種(マーケティングやセールス)のロールプレイングなどを通して発言の場を設けたり、全員が見られる資料にtipsを残してもらったりしました。その結果、徐々にメンバー同士で連携や共有が行われるようになりました。
金岡:
チームミーティングの時間をしっかり設けるようになってからは、必要なコミュニケーションや連携ができるようになって、雰囲気が良くなったように思います。「共有して良いんだ」と思えたので、伝えやすくなりました。
小林:
最終的には、アポイントを取るだけではなくナレッジを組織に還元することもインサイドセールスの役割だと捉え、あらためて認識を共有しました。
ーー 日常のコミュニケーションで工夫していることはありますか?
金岡:
コミュニケーションという観点では、今年からメンバー発案でインサイドセールス部全体での朝会を始めました。在宅勤務が主流となった今は毎朝15分程度の時間ではありますが、とても有効活用できていると感じます。TODOの報告、今抱えている困りごとの確認、部の進捗共有などを行っており、誰かが何かに悩んでいてもすぐにわかる状態で風通しが良いです。
もともと業務外でも交流が多いチームではあったので、コミュニケーションが活発になるとより雰囲気が良くなりました。目標についても、それまでは個人の商談数だけが目標でしたが、目指す方向性を話し合い明確にしたことによって、より組織らしくなりました。今では社内・社外を問わずホスピタリティある対応ができることがインサイドセールスの強みだと感じていますが、それはチームや部署の雰囲気の良さから生まれたものだと思っています。
ーー 強い組織を目指す上で、どのような業務改善に取り組みましたか?
小林:
私がクラウドサインのインサイドセールスとして異動してまず最初に取り組んだことが、全ての作業にかかる工数の可視化でした。何に時間がかかっているから忙しいのか、同じ架電前準備をしているはずのAさんとBさんに違いがあるならどこに差があるのかなど、数字でわかるようにしたんです。また、業務内容的に、マーケティングやセールスと被る範囲もあったので、個人の感覚でやるべき範囲が異なっていました。そこで、各部署との話し合いを通してインサイドセールスの担当範囲を明確にしたんです。そのように効率化を進めたことで、調べ物や入力作業など、削減したい作業時間のうちの3割を削減できました。
金岡:
やるべきこととやらなくて良いことが明確になり、メンバーとしてはすごく進めやすくなりました。また、業務工数が可視化されたことによって、他者と比較して自分が伸ばすべき部分はどこか、誰がどの領域ですごく伸びているのかもわかりやすくなったんです。個人別の推移が見やすくなったので、目標が立てやすくなりました。
小林:
その他にも、新たな日程調整ツールや電話システムの導入、顧客に送信するメールのテンプレート化、オンボーディング対応のマニュアル化を行いました。
金岡:
オンボーディングについては今は私が担当しています。当初はいつまでに何を教えるかといった目安も決まっておらず、どこまで教えるのかも不明瞭で、2〜3か月かけて業務を習得してもらう状況でした。また、様々なメンバーが担当していたことで、人によって業務理解のスピードに差が出ていたんです。それを、◯日目から電話をかけ、◯か月目までに何を理解してもらう、などと、ある程度プログラムを作ることでスムーズに進められるようになりました。今は一部動画を取り入れながら、より最適な方法を目指しています。
小林:
セールスと異なり、インサイドセールスはスーパープレイヤーが一人いるよりもチームとしてパフォーマンスを最大化することが重要です。なぜなら、一人でかけられる電話の数には限界があるからです。インサイドセールスとしてチームでの達成、組織全体でのパフォーマンス最大化が重要だからこそ、全体の業務改善に力を入れました。
価値観を共有することで、チームが一体化
ーー インサイドセールス部には、独自の「大切にしたいこと(価値観)」があります。それを決めた理由を教えてください。
小林:
クラウドサイン全体のMVV(Mission Vision Value)は存在したのですが、インサイドセールスとして同じ方向を向くためにはインサイドセールス向けに置き換えたメッセージも必要だろう、という考えで「大切にしたいこと」を決めました。もともと前職の時から、チームや部署単位での価値観共有は大切だと思っていて、いつも作っていたんです。一体感を持って優勝を目指す甲子園の高校球児のように、同じ目標や価値観をもって進む必要があると考えています。理想としては、各自が迷った時に判断軸になるようなものであって欲しいですね。
小林:
上記は2020年10月に第一弾を作成し、2021年7月にリニューアルしたものです。リニューアルの際は、前期を振り返りつつメンバーみんなで話し合いをして考えました。具体的には、組織から何を期待されているか?まわりの関連チームからは何を期待されているのか?今後インサイドセールス部をどうしていきたいか?の3点をみんなで持ち寄って言語化したんです。
金岡:
価値観を共有できたことは大きかったですね。インサイドセールスは顧客から直接「ありがとう」の言葉をいただく機会が少ないので、正直なところ、この業務は何のためにやっているのか、とやりがいが見えなくなる瞬間もあるんです。そこに共通の指標があると、自分たちの存在価値はもちろん、やるべき理由がハッキリします。インサイドセールスがなんのために存在しているのか明確になったことで、同時に組織としてもまとまりが出たと思います。
小林:
指標となるものが生まれたことによって、目標に対する行動改善について、建設的な話ができるようになりました。1on1などで行うフィードバックについても、共通の価値観をもって話し合いができるので、ある意味では“心理的安全性が高いチーム”になれたのかなと思います。業務工数を可視化しているので、目標自体が明確になっていることも大きいですね。
いずれにせよ、価値観は浸透させなければ意味がありません。繰り返し伝えていかないと覚えられないものなので、朝会や月に1回全員参加のインサイドセールス部会で掲げたりと、発信を続けています。
ーー まとまりのあるチームを目指す上で、その他に行っていることはありますか?
小林:
業務外では、達成会を兼ねたオンライン飲み会を毎月行っています。他部署からも「仲が良いチームだね」と言われることが多いのですが、私から見てもメンバー同士仲が良いと感じています。みんな飲み会に前向きなので、毎回盛り上がっていますね(笑)。オンライン飲み会は、毎月会社から出る補助を活用しています。
他にも、2021年9月からは価値観に沿った行動をしたメンバーに対して部内表彰としてMVPの選出も始めました。価値観を共有できているからこそ、表彰についても全員が納得しやすい基準に則って行えます。メンバーのモチベーションアップはもちろん、お互いの良いところを褒め合い高め合える環境を作ることで、よりまとまりのあるチームになれたらと思っています。
常に進化を続けて、より強い組織へ
ーー 最後に、今後の展望を教えてください。
金岡:
チームとしては、ずっと変化し続けたいと思います。今が100%正解だと言い切らず、常に市場や組織の変化についていける、何ならその変化を楽しめるチームでありたいです。個人としては、市場の変化を先に察知して動けるようになりたいです。インサイドセールスはセールスよりも先に顧客と接触する分、市場の変化をキャッチアップしやすい性質があります。分析などの技術と掛け合わせれば、より早く動向を掴めると思うんです。個人としてもチームとしても、先を見据えた仕事ができればと思います。
小林:
インサイドセールス部としては、やっと組織として形になってきて、スタート地点に立てたかなと言う段階です。これからは、セールスに求められる要望に対してより質を上げていくことや、マーケティング部との連携もさらに深めていくことはもちろん、市場の期待や組織の戦略に合わせて、常に柔軟に対応できる“強くてしなやかな組織”を作っていきたいと思っています。個人としては、そんな変化の激しい環境の中でも、一人ひとりのメンバーがやりがいと充実感を持って働ける環境作りを目指していきたいです。