『IT業界で自分らしく、おもしろく働くヒントが詰まった2時間』をテーマに開催されたアステリア株式会社の新卒採用イベント。本記事では、第一部として行われた、研究開発本部と営業本部それぞれのトップによる対談から、自社で製ソフトウェアを開発する企業メーカーならではの魅力をお届けします。
<登壇出演者>
- 田村 健/研究開発本部 本部長
- 河上 敬/営業本部 本部長
- 内海 詩織/コーポレート本部 人事採用担当(司会)
<登壇者プロフィール>
田村 健/アステリア株式会社 研究開発本部 本部長
主力4製品の開発統括を担当。大学時代は情報工学科で自然言語処理を専攻。音楽好きが高じて、某音楽フェスには初回から皆勤賞。「無駄に見えるものの中にこそ面白いものがある」という考えを大切にしている開発のリーダー。
河上 敬/アステリア株式会社 営業本部 本部長
アパレル企業からアステリア社に転職し、ITの世界へ。趣味は家具・雑貨・アンティークショップ巡り。自宅のフルリノベーションが雑誌の表紙を飾るほどのこだわりよう。「ユーザーファースト」をモットーに、パートナービジネスの最前線で活躍中。
自由な発想と技術で切り拓く製品開発の最前線
ー アステリアの特徴について、それぞれの立場からお話を伺いたいと思います。まずは田村さん、アステリアの開発における特徴を教えてください。
田村:ソフトウェアの開発には大きく分けて2つのタイプがあります。SIerと呼ばれる企業が行う「受託開発」と、私たちのような「自社製品開発」です。受託開発は、お客様専用のシステムを作って納品する形で、基本的にはお客様の要望に従って開発を進めます。
一方、自社製品開発は、自分たちの技術とアイデアを活かして、独自の製品を世の中に展開していくスタイル。アステリアは受託開発ではなく、製品開発のみを行う会社です。
また、特徴的なのは、開発のアプローチです。アステリアは「プロダクトアウト」という考え方を重視しています。これは、市場調査から始める「マーケットイン」とは異なり、自分たちのアイデアや技術をもとに製品開発をスタートさせるということです。「こんな製品があったら世の中がもっと良くなるのではないか」という発想から、これまで様々な製品を開発し、リリースしてきました。
さらに市場戦略においても特徴があって、私たちは医療や建設など特定の業界に特化した「バーティカルマーケット」ではなく、業界を問わず広く使える「ホリゾンタルマーケット」を狙っています。Microsoft Officeのように、誰もが使えるソフトウェアを目指しているんです。
ー続いて河上さん、ビジネスの特徴という観点ではいかがでしょうか?
河上:アステリアのビジネスの特徴は「パートナービジネス」という形態ですね。自社製品を自分たちが直接お客様に販売するだけはなく、アステリア製品を販売してくださっている ”パートナー企業” に提案を行っています。
これはまさに"てこの原理"のようなイメージかなと。どういうことかと言うと、重いものを持ち上げるとき、直接持ち上げようとすると大変な力が必要です。でも棒を使って支点を置けば、小さな力で持ち上げることができますよね。
ビジネスでも同じ考え方で、私たちは自己資本(自社の営業リソース)を最小限に抑えながら、パートナー企業の販売力という大きな力を活用し、より大きな成果を上げることを目指しているんです。
具体的には4つのメリットがあります。まず「販売チャネルの拡大」。次に「内部コストの効率化」。大きな営業部隊を持たなくても、パートナー企業の販売力を活用できます。さらに「専門性の活用」。各パートナーが持つ強みを活かせます。そして「スピード感のある市場参入」が可能になります。
実際、主力製品のASTERIA Warpは、日本の大手システムインテグレーターの企業様とパートナー契約を結び、販売していただいています。その結果、導入企業数は現在10,000社を超えており、データ連携市場でデファクトスタンダード(業界標準)の地位を確立することができました。
社会インフラを支える誇りと
止まることのない技術革新に魅せられて
ー ありがとうございます。ここからは、お二人がなぜIT業界を選んだのか、お聞かせください。
河上:私はITがガス、水道、電気に次ぐ社会インフラだと考えたんです。企業の競争力の源になると。それに、業界全体の動きが早くて、ビジネスとして非常に面白そうだと感じました。
元々アパレル業界にいたのですが、2年ほど働いて物足りなさを感じていました。春夏秋冬のコレクションがあって、1年目は面白かったんですが、2年目になると1年目の繰り返しのような感じがして。「これって自分じゃなくてもいいかな」と思い始めたんです。
そんな時、当時盛り上がっていたインターネット業界に興味を持ち、企業向けのソフトウェアビジネスの存在を知りました。ビジネススピードが早く、自己成長できそうだと感じて、この世界に飛び込むことを決めました。
田村:私は情報工学部出身で、当時は自然言語処理、今でいう機械翻訳のような研究をしていました。当時、銀行など金融系のシステム部門に行く人も多かったのですが、自分はそうじゃないなと。やはりコンピュータそのものに関わる仕事がしたかったんです。
アイデアから製品化まで、想いをカタチに
開発と営業、二つの視点で語る仕事の面白さ
ー 実際に働いてみて、自社製品開発ならではの醍醐味を感じる瞬間、やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
田村:最大の魅力は、自分が考えたものをそのまま実現できることですね。大規模な開発部隊を持つ企業だと担当領域が限られてしまいますが、私たちは少数精鋭の組織なので、自分のアイデアを製品に反映しやすい環境があります。
冒頭の自己紹介にも関係するのですが、実は昔、趣味で音楽フェスのタイムテーブルを自動化するアプリを作っていたんです。HTMLのサイトから情報を抜き出して自分のアプリにデータを流す機能が欲しくて。その機能を製品にも実装したら、ユーザー会でお客様から「いいね」と言っていただけて。「実はこういうふうに作ったんです」って話ができたのは嬉しかったですね。
また、アステリアは外国人エンジニアも多いので、日本人が当たり前だと思っていることでも「なぜそうなの?」という新しい視点が入ってきます。そこからまた新しいアイデアが生まれたりするのも面白い点です。
河上:営業として嬉しいのは、お客様やパートナー企業からの声を開発チームに直接フィードバックできることですね。マーケットを一緒に築いていける点が大きな魅力です。単にソフトウェアを売るだけでなく、お客様の課題解決に向けて、パートナー企業と協力しながら価値を提供していく。その過程はとてもやりがいがあります。
私たちの開発はユーザーの声を非常に大切にするんです。さきほど田村さんが説明した通り、製品を生み出すときはプロダクトアウトの考え方ですが、いったん市場に出したあとは、しっかりとお客様の声を聞いて改善していきます。
製品のユーザー会など、直接お客様と話せる機会があるのですが、「こんな機能が欲しい」という要望を開発チームに共有して、それが新機能として実現される。その一連の流れに関われるのは、本当にやりがいのあることです。
自己実現と社会貢献の両立
プライベートも充実させる、理想の働き方
ー 最後に、お二人にとって「働く」とはどういう意味を持つのでしょうか?
河上:私にとって働くことは、自己実現や社会課題の解決のため。そして、充実したプライベートを過ごすためです。子供たちや家族と過ごす時間、例えば普通に公園で遊んだり、みんなでショッピングに行ったり。そんな日常の時間をとても大事にしています。
充実したプライベートを過ごそうと思えば、もちろん生活するためのお金も必要です。でも、単にお金をもらうためだけに働くのでは楽しくない。自分がやっていることが社会貢献につながって、なおかつ給料ももらえる。そういう働き方ができる環境がアステリアにはあります。
実は、入社当初は3年程度で転職するつもりだったんです(笑)。でも、会社のみんながソフトウェアで世の中を変えていくという強い想いを持っているのを感じて、「この会社で学ぶことがまだまだある」と感じ、今に至っています。
田村:私の場合、若い頃は大企業で働いており、あくまでお金を稼ぐための手段でした。でもアステリアに入ってからは「生活の一部」になりました。家族や趣味のためでもあり、自分の喜びのためでもある。
アステリアではコロナ禍より前からテレワークを導入していて、開発では裁量労働制を採用しています。極端な話、1日1時間だけ働くのでも良い。アウトプットが出せればOKという環境です。必要なPCは全部会社から支給されますし、自分が望めば海外カンファレンスに参加する機会もある。技術力を高めたい人にとって、すごく恵まれた環境だと思います。
好奇心と熱意が道を拓く!
次世代を担う若手へのメッセージ
ー たくさんのテーマについてお答えいただき、ありがとうございました!学生のみなさんからいくつか質問が来ているので、ぜひご回答をお願いします。
質問:活躍されている方に共通する特徴はありますか?
田村:何にでも興味を持って関わろうとする人は伸びていきますね。自分のことだけでなく、例えば隣で面白そうな話をしていたら入っていったり、イベントに参加してみたり。そういう好奇心旺盛な人たちは、必ず成長していきます。
河上:私の観点からは、熱意のある人が活躍していますね。単に「やれと言われたからやる」のではなく、自分から積極的に提案したり、新しいことに挑戦したりする人。そういう人にはパートナー企業からの信頼も厚くなります。
質問:若手の意見は取り入れてもらえる環境なのでしょうか?
田村:全然ありです!むしろ言ってほしい。僕らぐらいになってくると、昔の技術とか既成概念が固まってしまうところもあるので。実際に、若手の意見から生まれた機能もたくさんありますよ。
ー こちらで第一部は終了です。最後に、お二人から学生の皆さんへメッセージをお願いします!
河上:私は元々IT知識ゼロのところからこの業界に入っていますが、やる気があれば道は開けます。社内の先輩たちや、パートナー企業の皆様に教わりながら、実践を通してIT知識を身につけてきました。知識がなくて不安だという方も、気にしなくて大丈夫です。熱意があれば何とでもなります!
田村:今日ご参加の皆さんは、現在就職活動をされている方が多いと思うのですが、正直に言うと、大学時代に一生の仕事なんて多分わからないんです。僕も流れでこの業界に入って、たまたまずっといたというところがあって。
だから、いろんなところに顔を出していろんな情報をもらって、最終的に自分が興味があると思うところに入ってくれればいいなと思います。そしてそれがアステリアだったら、我々もハッピーですね。頑張ってください!
アステリアでは、今後も様々な採用イベントを実施していきます。当社に少しでもご興味をお持ちいただいた方は、ぜひエントリーください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!