”つなぐ技術” で社会に貢献する、アステリア株式会社(東証一部上場)の社員インタビューです。今回は、研究開発本部で本部長を務める田村さんに、アステリアの開発体制やチームの強み、エンタープライズ向け製品の開発に携わる醍醐味についてお話を伺いました。
ー 田村さんのこれまでの経歴を教えてください
前職は日本電気株式会社(NEC)で、グループウェアやワークフローシステム、統計解析システムなどの開発に携わっていました。2年半ほど、ボストンにて米国企業とのジョイントベンチャーにも携わっています。
ー アステリアに入社以降は、どんなプロジェクトに携わってきましたか?
2000年に入社してからは、主力製品である企業向けのデータ連携ミドルウェア『Asteria』(現在のASTERIA Warp)の初期バージョンから開発に携わってきました。他にも、マスターデータ管理製品である『ASTERIA MDM One』や、オンラインスプレッドシートの『OnSheet』などの立ち上げも行ってきました。
ASTERIA Warp(ASTERIA第4世代)のリリースくらいから、今のミドルウェアチームをリードしていて、現在は、アステリアの新製品である AI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio」を中心に開発しています。
ー アステリアの現在の開発体制と、チームの魅力について教えてください
主力の4製品は、国内では東京、大阪(協力会社)、熊本、そして海外ではフリーランスも含めて、杭州、シンガポール、オーストリア、ウクライナなど、グローバルかつ複数拠点での分散開発をしています。メンバーも日本人、中国人、アメリカ人、フランス人、フィリピン人、オーストリア人、ウクライナ人など国際色豊かです。
現在は、ほぼ全員テレワークで開発しています。
ー 現在の開発言語と、その言語を選んだ理由について教えてください
開発言語はその時々で最適な言語を採用しています。古い話になりますが『ASTERIA Warp』は販売を開始した当初は C++で開発していましたが、マルチプラットフォームに効率的に対応するために、途中からJavaに変更しました。
クラウド上で運用されるWebサービスの『Handbook』や『Platio』は、PHPやnode.jsを採用してサービスを開発しています。また、実験的な製品ではHaskellなどを使ったものもあります。積極的に新しい技術を製品に取り入れていくようにしていますね。
ー 仕事において大事にしているポイントはなんですか?
個人的には、常に余裕を持つことです。時と場合にもよりますが、余裕のある状態の方が新しいことを思いつくことができる気がします。余裕のない状態が続くと目の前のことを作業としてこなすことしかできなくなり、周りが見えなくなってくるんですね。
あとは、一見、無駄に思えることも積極的にやってみることです。エンジニアって、結構いろんなことを無駄そうだから、意味がなさそうだからって敬遠しがちなんですけど、やってみると意外と面白い視点が見つかったりするんですね。そういう機会を逃すのはもったいないかなと。逆に、やってみてやっぱり無駄だったら、その無駄だってことが分かっただけでも価値ですしね。
ー アステリアでは、どういったエンジニアが活躍していますか?
積極的に新しいことに取り組むことができるエンジニアです。私たちは少数精鋭のチームでやってるので、設計から実装、設計、テストまで個々の責任範囲が非常に大きいです。これは逆に、最新技術を学んで取り込んだりする裁量範囲が大きいことでもあるんですね。なので、自分から進んで学んで新しいことに取り組み、それを製品に活かせるエンジニアが活躍しています。
もちろんうまくいかないことも多々ありますが、そこから学ぶことも多いですし、そういうチャレンジを良しとする会社の風土もありますので、安心して新しいことに挑戦してもらえたらと思っています。
ー アステリアの開発チームの強みについて教えてください
小さなチームですから、とにかくフットワークが軽いです。さらに外国籍のメンバーも多いので、色々なカルチャーを学ぶことができます。グローバルな製品を目指す上では、それぞれの文化にあった製品の作り方や売り方があると思いますが、それを理解する上でも、さまざまな国からのメンバーで構成されているのは大きいですね。
また、基本的には中途採用が多いので、さまざまなバックグラウンドを持っているメンバーが在籍しています。組織もフラットなので、上司とも気軽に会話ができますし、その気さえあれば、どんどんアイデアを活かせる土壌がありますね。
ー アステリアのエンジニアとして働く上で大事な能力はなんですか? 採用の際にチェックしているポイントがあれば教えてください
プログラミングやエンジニアリングの基礎的な能力に加えて大事だと思っているのは、自分で調べてきちんと作り上げることができる能力ですね。
プログラミング言語やフレームワークの経験も重要ですが、オブジェクト指向などの概念だとか、ネットワーク通信の基礎知識のような基本がしっかりしていないと他の言語やフレームワークに移行するときに対処できません。使用する言語やフレームワークが状況によって変わるので、基礎がしっかりしていないとついていけなくなるんですね。
ここをこうすれば速くなるというような手先のテクニックも大切なんですが、それ以上に、なぜそのテクニックをここに使うのか、使わなければならないのか? 他の手段はないのか、遅くてもいまのやり方の方がいい点は本当にないのか? など、様々な視点でひとつひとつの問題に取り組んでいくことが大切になります。そうすると、やはりしっかりした基礎と広い視野が自然と必要となってくるんですね。
ー エンタープライズ向け製品の開発に関わる醍醐味ってなんですか?
色々ありますが、個人的には、コンシューマー向けの製品にある魅力的な部分をエンタープライズ向けの製品に導入したときの「Wow!」と驚くような瞬間を作り出せることですね。
コンシューマー向けの製品の UI/UX って、当たり前ですが、万人に受ける魅力的なものが多いです。しかしエンタープライズ製品となると、どうしても ”業務向け” の位置づけが強く UI/UX などはないがしろにされがちです。
でも、実際に使う人間は同じですから、コンシューマー向けのサービスにある魅力的な部分は、エンタープライズ製品にもどんどん取り入れてもいい。特にデザイン面なんかはそうですね。以前、ASTERIA Warpのお客様のコメントで「アイコンがカワイイ」とあったときはニヤリとしました(笑)。
製品のファンを増やすって、そういうところも重要だと思ってます。
ー アステリアで働く、未来の開発メンバーに一言お願いします!
アステリアは日本発のソフトウェアを世界に提供していくことを目指しています。一緒にソフトウェアで世界の未来を切り開いていける仲間をお待ちしています!