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「コンサルタント」とはクライアントの困りごとを一緒に解決する仕事

「コンサルタント」と聞いてどのような仕事をイメージしますか?

友人からは「なんだか難しそう~」「頭を使いそう…」「デスクワークが多そう!」と言われます。

私もArinosに入社する前は「業務改善をする仕事?」「PCたくさん使いそう…」という、ふわっとしたイメージしかありませんでした。実際入社してみると、複雑化した状況に頭を悩ますこともあれば、PCとひたすらにらめっこすることもあり、時にはPCから離れてクラアントの現場の方と一緒になって現場で働くこともあります。

今回は私コンサルティング事業部の榎本が担当しているプロジェクトから「コンサルタントの仕事」についてご紹介します。この記事を通じて、少しでもコンサルタントの仕事のイメージが湧きますと幸いです。

■プロジェクト概要

現在私は某メーカーのSCM領域業務改善プロジェクトに携わっています(SCMとは、製品の調達ルートから最終消費者にお届けするまでの流れを総合的に見て、プロセス全体の効率化・最適化を目指した手法です)。私はその中でも、製品の発注計画、発注、納品、在庫管理の業務改善を行っています。

プロジェクト参画当初はプロジェクト内に小さな課題がたくさんありました。
例えば、余剰発注が多かったため、製品の保管倉庫に在庫が溜まってしまい、在庫保管費用がかかってしまっていたり。
サプライヤの誤納品が多く、発注したものと違うものが届いていたり。
倉庫にある実際の製品数とシステム上の在庫数に差異が発生してしまっていたり。

コンサルタントはこのような課題を解決するために、現状を整理、分析し、問題点を洗い出し、改善案を提案し、クライアントと一緒に改善案を実行していきます。

■業務改善方法

では具体的にどのような方法で業務を改善していくのでしょうか。
参画プロジェクトでは次の3Stepで業務改善を進めていきました。


Step1 現状業務の把握

まず現状業務の流れを把握するために、業務の流れを図式化します。
参画プロジェクトで言うと、大まかな流れは「発注計画→発注→納品→支払い」になります。
全体のおおまかな流れが把握できたら、次にそれぞれの業務の詳細を整理します。そのために業務関係者からヒアリングを行い、業務の内容や流れを可視化できるような「業務フロー」と呼ばれる図を作成します。参画プロジェクトで言うと、例えば納品時は「Aさんがサプライヤに納期を聞く→サプライヤがAさんに納期回答を行う→Aさんが納期をもとに配送業者を手配する…」といった流れです。
業務は担当者がそれぞれの判断で動いていることも多いため、業務を可視化し、第3者が分析することで、当事者では気が付かなかったような動きが見えてきます。

Step2 課題の分析、改善案の提案

Step1をもとに、現状業務の問題点を洗い出し、改善案を作成していきます。そのためには現場の方からヒアリングを行い、肌感で感じている課題や、Step1の図で可視化された効率の良くない動きなどを集め、分析していきます。
参画プロジェクトでは、現状課題を分析すると大きな1つの問題が浮き彫りになりました。それは「担当者の業務量が当初の想定より増えており、業務に人的ミスが発生している」ということです。この課題が様々な場面で影響し、小さな課題が各所に現れていました。この課題を解決するために「担当者の業務量を削減する」という内容の改善案を提案しました。

Step3 改善案の実行

最後にStep2の改善案を実行していきます。参画プロジェクトでは業務の簡素化、手作業業務のシステム化を行いました。例えば承認時の承認者を減らし、承認プロセスにかける時間を減らしたり、納品時のメールでのコミュニケーションの一部にシステムを取り入れて自動で業務がまわるようにしたり、複数ある管理シートを統合し、管理シートにかける時間を削減したり。結果として担当者の業務量が削減され、細かな問題も解決していきました。

■プロジェクトを通して学んだこと

「コンサルタント」関連の本を読むと、「ロジック」や「フレームワーク」など様々な課題解決手法がでてきます。もちろんこれらの手法もプロジェクトを進めるうえではとても大切です。しかしコンサルタントとしてプロジェクトに関わるときは「相手を理解し、寄り添うこと」もとても重要になってくると感じています。例えば現場のデータを集めるには、クライアントの気持ちや状況を考慮したうえでのコミュニケーションが必要になります。また改善案を提案するときは、ただ効率性をアピールのではなく、クライアントにとっての仕事のやりがいを見つけ、そのやりがいを守ることも必要です。コンサルタントとしてプロジェクトに関わるときは、一般的な「ロジック」や「フレームワーク」に加え、「相手を理解し、寄り添うこと」も大切になります。

Arinosのコンサルタントは、業務改善のような戦略提案から実行までを一貫して行います。なので戦略提案のための「ロジック」や「フレームワーク」はもちろん、業務の実行に必要な実践力も身に着けることができます。大変なこともありますが、とてもやりがいのある仕事です。

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