1
/
5

anveil 創業から現在までの軌跡とその未来 代表 音田康一郎インタビュー

素材を生かしたデザイン性の高いSIGNプロダクトを手の届く値段で。
すべての人の新しい門出にそっと寄り添う洗練されたSIGNプロダクトで唯一無二の存在の PIECE OF SIGN。

漢方を現代的にリ・デザインし、せわしない日常を支える馴染みあるものに。気軽に1包から購入できる漢方薬店 - LAOSI。

一見わかりづらい隠されたサービスの価値に光を当て、万人にわかりやすく開かれたものにしていく。そんな人間本来的なサービスを様々なプロダクトを通して提供する anveil。

そんな anveil に隠されたベールを剥がすべく 今回の記事では、代表の音田康一郎の代表インタビューをお届けします。
サイズオーダーに特化した家具ブランド KANADEMONO 創業を経て、anveil を立ち上げた音田康一郎。anveil 立ち上げにまつわるストーリーとその軌跡、そして一歩先にある “集客にコミットする” PIECE OF SIGN" の未来の構想についてお話を伺いました。

本日はお時間いただきありがとうございます。
記念すべき第一回は、まず PIECE OF SIGN の立ち上げのストーリーを中心に伺っていきたいと思います。まずお聞きしたいのですが、KANADEMONO という組織がありながら、なぜ anveil を起こしたのですか?

ちょっとここはクリアにしておきたいんだけど、anveil を創業したいから KANADEMONO を売却したという順番ではないです。
KANADEMONO の売却が決まって、そこで1回僕の中で区切りがついて。
終わって次に何をしようかなって思ったときに、KANADEMONO でできなかったビジネスアイデアを anveil でやってみようといった感じです。

PIECE OF SIGN サービスの立ち上げのストーリーを今一度お聞きしたいです。

僕、会社を立ち上げるのが anveil で3社目なんですけど、銀行との取引の時にオフィスに表札がないと融資できないと言われたことが昔あって。
その時は楽天とかで3,000円とかで買えるプラスチックのダサい表札を設置してたんです。
でも3社目立ち上げときに、あれすごい嫌だな、無駄なもの買ってるみたいなみたいな感じをずっと持っていて。シンプルな話で自分が欲しかったから作ったんです。素材にちゃんとこだわれば綺麗なものがサクッとできるなと思って、PIECE OF SIGN っていうブランドとして作りました。

どうやって作ろうか調べる中で、金属をエッチングして凹ませたりとか職人にしかできない製造方法は高くなるので、フルカラーのUVプリントで細い文字とか印刷できたらいいかもしれないと。
それをDMM.makeAKIBAみたいなシェアしてもの作りできる場所で実際作ったらいい感じだったんで、表札事業として2ヶ月ぐらいで構想からローンチまで行きました。

すごいスピード感ですね。

1個その後に転機がありまして。
表札の売上が上がっていて、次に PIECE OF SIGN をどうやってもう一飛躍成長させるかっていう場面があったんです。

策としては2種類あったんです。
ひとつは、表札って家の屋外につけるからエクステリア系のブランドで宅配ボックスとか門柱みたいなプロダクトをやるのか。
もうひとつは、サロンの人とかが看板ぽい感じで表札を使ってるから、看板系にいくのか。この二つでかなり迷ったんですけど。

KANADEMONO 事業を踏まえて、やっぱりカスタマイズ商材であることが大きな敵と戦う上で結構大事だな、と。
エクステリア系だと大手が既にあるので、大量製造・輸送をしているところが一番安くなるのは当たり前で、そこと競ってもしょうがない。カスタマイズの製造オペレーションを構築するのは大手は全然やりたがらないので、そここそお客さんが喜んでくれるところだなと。
そういったプロダクトをコスパ良く作れるだろうというところで、表札からサインブランドになっている感じです。

やや前後しますが、KANADEMONO からの変遷をお聞きしてもいいですか?

KANADEMONO は、早稲田に事務所構えてDIYでテーブルを作っていました。
最初はテーブルなんて板と足だから、そこまでお金かけてまで買うものでもないからもっと安く作れるでしょ、みたいなところから始まって。
Amazonで売って、ユーザーからサイズオーダーの問い合わせが多くて、「なんか1個エッジのついた特徴欲しい」みたいになって。

サイズオーダーっていう要素は、その中で出たアイディアの一つだったんですね。

そう。だから、最初は KANADEMONO もサイズオーダーのテーブルとして始めてないんです。ニーズを聞いたらそうなっただけであって。テーブル天板と脚の組み合わせでかっこいいテーブルって安く作れるな、から始まっただけで。
ちょっとビジネスやって。そしたらサイズオーダーの要望が多くて、面倒だけどやるかと。でもそうしないとその大手の家具会社に勝てないっていう市場分析もあったんです。KANADEMONO は、そのままうまくいってサイズオーダーがメインの家具ブランドになりました。

だから“サービスって進化する”ということは結構みんなに伝えたいことです。1次元ずつ上がっていくんです。

まず表札だったのが、看板まで含めたサインブランドとなりました。
次に、看板・表札っていうプロダクトだったものが、デザイン性の高いプロダクトを提供するブランドではなくて“集客”に貢献するサインブランドになります。これでもう1枚、皮は剥けてるわけです。“集客に貢献する”という点において。どんどんサービスっていうものは、脱皮するわけです。
だからプロダクトはそのための手段でしかないです。集客に貢献できることなんだったら何でもやろうという。

なるほど。ここで anveil の社名の由来を今一度お伺いしたいです。

anveil の頭文字は本当はAはUなんですけど。英語の単語で言うとベールを取る(UNVEIL)って意味合いです。
やっぱり表札とか看板にしても、古い産業なんです。古くてわかりづらくてオーダーしづらい。漢方とかもトラディショナルな産業で、ちょっとオカルトチックなイメージもあって調べたとしても結構わかりづらいっていう。
でも実は蓋開いてみて理解すると、シンプルにできたりとか注文も簡単に出来る。
そういう隠されたサービスの価値をちゃんと理解して、それを万人に開かれたものにしていく。ベールをとってわかりやすく示していく会社にしたかったので、anveilという社名にしました。

改めて由来を聞くといい社名ですね。愛着が湧きます。
次に、今考えている PIECE OF SIGN の今後の構想をお聞きしたいです。

今一つちょっと考えてるのが、プロダクトを生産してお客さんに販売する以外でも、IT周りでオフラインの店舗の集客とかリピート化、CRMのところに貢献するサービスを今年ローンチしようと思っています。
※CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、「顧客関係管理」。顧客情報や行動履歴、顧客との関係性を管理し、顧客との良好な関係を構築・促進すること

リアル店舗のお客さんの困り事はもう一つなんです。集客とリピート。やっぱりそれなんです。

たまたまそれに貢献するから看板買ってもらってるだけなんで。プロダクト作って販売する“表札ブランド”だったのが、“総合サインブランド”になって、今度は“集客に貢献するっていうブランド”になって。
だからその先は、プロダクトだけではなく、そのテーマに沿うITサービスもやったらいいという流れです。

でも、僕はもう1次元進化すると思っていて。
集客に貢献するITサービスができたら、次に“人と人”、“人とお店”、“お店とお店”が繋がる仮想商店街みたいなものが作りたいです。

仮想商店街とは、具体的にどういったものですか?

例えば自分が代々木八幡でよく行ってるお店のリストを友達とSNSでシェアできたり、お店の情報を知って繋がっておきたい、ということが、同じアプリ内でできたり。そういう仮想商店街みたいなサービスがもう1次元上にできると思ってます。

僕の中で PIECE OF SIGN は表札ブランド・看板も含めたサインブランド。今度は集客に貢献するブランド。それを超えて、集客だけではなくて人と店舗・店と店の繋がりを有機的に作っていく仮想の街、商店街ができる。
ここまでいったら PIECE OF SIGN のブランドとしてゴールだと思っています。そのゴールを目指して今は進んでいます、という感じです。

すでにゴールが見えてるんですね。

でも一歩一歩ですよ。ひとジャンプしてみて、その都度そこから見えた景色からもうひとジャンプするって感じです。ゴールに行ったらまた違う景色かもしれないっていう。
その先は見えないんですよ。1個先しか見えない。仮想商店街まで行ったらきっと何かあるから、そのときにその先はやる。
でも今は設定したゴールに向かって進んでいく、という感じです。

かなり一歩先の PIECE OF SIGN のイメージがつきましたね。今後の成長はこのまま商品数が増えていく形の成長なのかな?という話もあり。更なるプロダクトの充実で成長していくのかな、という。

もちろんプロダクトをユーザーのニーズに応じて増やしていくのは当たり前ですが、物売りはやっぱり天井がくるんですよ。
その先は、PIECE OF SIGN ってブランド自体を牽引していくものとか、牽引の比率が変わっていくのは確実にあります。
プロダクトで稼いでたのが、集客に貢献するサービスやリピートで稼ぐ、とかどんどんITサービスになっていく。

実はそれがK ANADEMONO では実現できなかったことなんです。
家具ブランドではITサービスに繋がらなくて。本当にずっと考えてたんですけど、無理だったんです。やっぱり家具は、今回テーマにしているような“集客”っていうデジタルと親和性の高い貢献領域じゃなかったんです。

集客って結構Webと相性がいいので、看板の PIECE OF SIGN ではできるんですけど。KANADEMONO で物売りから脱出したいってずっと思っていたんですけど、KANADEMONO では出来なかったです。

物売りからの脱却‥。ここまでのゴールがイメージされている。これは多分皆さん知らない。笑

みんなにあやふやな状態で言えないので。でもそこを目指してますってことは言えるかな。どう目指すのかまだリサーチしたりしてますけど。

でもそのビジョンを知っているのと、ただ商品数が増えていくだけの物売りになるのかということでは、こちらも働く上で全然意識が変わります。具体的にどうやって実現していくんでしょうか?

QUICPayみたいなあるじゃないですか。あれと一緒で、ICチップにiPhoneをかざすとお店のWebとかSNSのリンク集が開いてクーポンやスタンプカードが取得できたりとか。
お店にとっての“バーチャルショップカード”みたいなものが看板に引っ付いてて、それにタッチしたらスマホからそれが見れるっていう、サービスなんですけど。ちょっとこれを見せつつ、(カードを取り出す)
このカードにかざすと、こんな感じでちっちゃいアプリみたいなのが出てくるんです。

それをタップすると、お店の既存のページのリンク集にアクセスできる。それがPIECE OF SIGNの看板にくっついてて、次時間あるときに行こうかな、というときにチラシを取るみたいな感覚でタップできる。タッチしたらその後リマインド通知がきて、お気に入りに入れられたり。

おー。すごい。

お店のことを知ってもらって1回購入した人にリピートしてもらう、そういうリアル店舗向けの集客のCRMのツールっていうのを提供しようかなと思ってます。
まずは、そのお店の情報が入った“バーチャルショップカード”を看板と一緒に同梱して送ってみようかと。笑

いいですね。とりあえず使ってみてくださいっていう。

お店のロゴをカードに印刷して、お店のSNSのリンク集や情報をこちらで入れてあげて、タッチしたらふわっと情報が出てくるみたいな感じです。
もうチラシとか取りたくないじゃないですか。あとは店内で使うとしたら、デジタルスタンプカードでタッチするだけでポイントがたまる仕様とかです。

すごいですね。そのカードを看板に付けてあげて集客を応援するってことですね。

結局、チラシを取るみたいなことをデジタル化していきたいです。集客だけじゃなくてCRMのリピート化のところにも貢献しますし。
あとは、アプリの中で サロンの方とかがデザインの知識なく自分のスマホだけでお店のHPのトップページを作れるようなサービスも提供したいと思っています。
サロンとかって、ホットペッパーのサイトしかなくて意外とホームページを持っていないんですよ。写真をはめて、ちょっとテキストを書けば簡単に綺麗なトップページが作れるような。

今はやっぱりインバウンドが来てるので、弊社で作ると多言語化や他通貨化が自動でできるようにもしたいです。それは今の翻訳サービスの技術とか使えばすぐできるんです。

そういった具体的なビジョンを聞くと、視界がクリアになりますね。それを知った上で働くのとではこちらとしても全然違います。

オフラインの集客の手段って本当にないんですよ。チラシ取ってもらうか、グーグルマップやSNS頑張るかしかなくて。オフライン系のCRMってちょっと見捨てられていて。

そこを拾ってあげれば、店舗のお客様がリピートするチャンスになりますものね。

小さなスモールビジネスに対して何かを送れるっていう、ベンチャーが今ないわけです。店舗をオープンしたばかりのお店に対して何か物を送れるっていうポジションは僕らしかいないから。
僕らはたまたま看板ビジネスを通してそういうタイミングの人にリーチできる存在なので、それができると思っています。

“スモールビジネスを応援していきたい”という音田さんのお気持ちはすごく感じています。小さな店舗に寄り添ったサービスを提供し、応援していく。音田さんの優しさだったり人間味が、そんな部分に出ている気がします。
音田さんの優しさやパーソナリティーの部分はまた別の機会で伺わせてください。本日はありがとうございました。



株式会社anveilからお誘い
この話題に共感したら、メンバーと話してみませんか?
株式会社anveilでは一緒に働く仲間を募集しています
2 いいね!
2 いいね!

同じタグの記事

今週のランキング

Koichiro Ondaさんにいいねを伝えよう
Koichiro Ondaさんや会社があなたに興味を持つかも