神経芽腫の研究に参画神経芽腫(小児がんの一種)に関わる千葉県がんセンターを中心とした共同研究に、情報科学の専門家として参画しました。神経芽腫は、当時の各種有力マーカーに基づく診断において予後の良いタイプ(手術は不要であり自然寛解することも多い)、予後の悪いタイプ(手術が必要)のほかに、中間型タイプがあるとされていました。中間型はおそらく予後良・予後悪の混合からなりますが、予後良タイプに対して手術を行うのは患者の身体的負担が大きく、予後悪を放置すれば患者のリスクとなります。われわれはマイクロアレイ技術による5000遺伝子の発現量解析を適用することによって、中間型タイプの予後の良し悪しを高精度で分類できることを示しました。
これを示した論文は Cancer Cell 誌(当時インパクトファクター 20)[1] に掲載され、大きな反響をいただきました。またこの後、搭載遺伝子数を絞ることで診断コストを下げた小型マイクロアレイを実用化しました[2]。
Ohira, M.*, Oba, S*., Nakamura, Y., Isogai, E., Kaneko, S., Hirata, T., Kubo, H., Goto, T., Yamada, S., Yoshida, Y., Ishii, S.,and Nakagawara, A. (2005)
Expression profiling using a tumor-specific cDNA microarray predicts the prognosis of intermediate-risk neuroblastomas.
Cancer Cell, 7(4), pp.337-350.
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