KAKUTAテックフォージング株式会社 / 美里工場工場長
各種改善、新工場立ち上げ
・2006年1月に品質管理課、主査として入社。最終検査工程と抜き取り検査工程の工程管理、及び、クレーム、変更管理等の顧客窓口業務に従事。 ・2007年5月に品質管理課の課長へ昇格。30名のマネジメントに従事。最終検査工程と抜き取り検査工程の工程管理、及び、クレーム対応、新異種立ち上げ、工程変更等の顧客窓口業務に従事。品質理課長の6年間で顧客への流出不具合が23件あり。全件の是正処置と顧客への是正報告を実施。全て顧客から納得をいただき完了した。その中でも、市場クレームがあり、顧客から、いろいろな疑いをかけられたが、再現テストや分析により、市場クレームの原因が自社でないことを実証した。 ・2013年10月に新工場を建築することとなり、新工場準備室の組織が新たに設定され室長に就任。新工場建設進捗管理、及び、新工場立上げ、量産移行業務に従事。 ・2014年10月に竣工。100mの全自動ラインで半年間のトライと量産移管業務を行い、2015年3月より量産開始。 ・量産開始まで、顧客要求事項を含むトライを何度も実施し、品質データ、及び、検証データをまとめ顧客へ報告するも、冷却方法がこれまでとは全く違う為、追加検証項目を何度も要求された。しかし、持ち前の粘り強さであきらめず顧客要求の検証を全て実施し、厳しい監査も乗り越え、時間はかかったが量産化することができた。この時の経験が、自分の能力を大幅に向上させたと感じている。 ・新工場に設置する、一部の設備をチェコより購入したが、完成検査としてチェコに出向き、トライを行 い、最終的に受入承認とし、輸入受入した経験もあり。 ・2015年5月に工場長へ昇格。30名のマネジメントに従事。工場長の5年間で1機種新規立上げ、4機種を旧工場から移管量産した。顧客より新規立上承認、及び、移管承認をいただき、新工場で量産化を図ることができた。 ・以下は、主な改善事例。 1.検査防錆工程の改善 検査後に製品が入ったパレットを大きな防錆槽にクレーンでドブ浸け後、出荷日まで保管としていた。防錆後、保管場所まで運搬時、パレットから防錆液が、通路に垂れ、通路のべたつきで安全上リスクがあった。更に「雨水構から外部へ漏洩する可能性があった。防錆処理を防錆槽から、検査ラインへシャワー式防錆装置新規製作して繋げ、更に防錆後の製品(15㎏/個)を作業者によりパレットへ収納していた工程を。ロボットを導入し、検査済み 製品をパレットへ自動でパレタイズするようにしたことにより、「フォークリフト走行の50%削減」 「1名/直×2直の2名の省人化」 「防錆液消耗量20%削減」とした。更に、通路のべたつき、及び防錆液の漏洩のリスクもなくなり、作業者の腰痛対策にもなり、安全、及び、環境リスクを大幅に低減した 2.生産計画手法の改善 生産計画は、月の総受注数を稼働日数で割って日当りの生産計画としていた。これを金型の寿命を基にした生産計画に変更。今日は、1時間の残業をすれば金型寿命で金型交換となる場合、残業して金型寿命まで生産し、終業時の掃除や点検、金型メンテ等の非稼働時間内で型 交換ができる為、定時間内での金型交換時間の非稼働時間を減らすことができ、稼働率向上に繋げた。2017-2018年度の稼働率 42.5%を2019年8月に、58%まで向上でき、向上率136.5%とした。 3.ISO内部監査日程の短縮改善 ISOで、内部監査を1年間で品質が8日間、環境で8日間の合計16日間を費やし ていた。品質と環境を統合して同時に行うことにより12日間/年になり、効率化が図れ、4日間の短縮とした。延べ工数 4人/日×6.5時間/日×4日/年=104時間/年 の削減を図った。 4.熱処理協力会社のSCM管理に関わる、不良削減改善 製品の30%を協力会社に熱処理を依頼していた。その協力会社に対し、供給者監査を1回 /年 行っていたが、その監査の中で、熱処理冷却油槽への落下時に発生する打痕不良発生が大きな課題となっていた。支援として不良削減活動で、1-2回/月熱処理協力会社へ出向き、現状調査と不良削減活動を行った。熱処理炉に入る製品の並べ方の工夫と油層へ落下時の衝撃を吸収する仕組み設置により不良削減を図った。3,000個/月 処理し、10%の不良率により40万円/月 の損失であったが、不良率3%とし、▼70%、 ▼12万円/月に削減。480万円/年→144万円/年、▼336 万円/年を削減した。 ・2019年12月に自己都合により退職。