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【コンサル就活対策】拡大するコンサル業界の現状と今後について

こんにちは!インターン生の星野です。

例年、コンサルティング業界は多くの就活生から人気を集めており、その市場規模も年々拡大しています。
IT専門調査会社IDC Japan株式会社によると、国内ビジネスコンサルティング市場における今後の年平均成長率は7.8%であり、2025年には1兆2551億円の市場規模に拡大すると予測されています。
なぜ今拡大しているのか、業界の現状を整理すると共にディレクターを務める根岸さんにお話を伺いました!

就職活動を進めていく上で有益な情報が盛り沢山なので、是非最後までご覧ください!

目次
1. インタビュイー紹介
2. コンサルティング業界の現状
3. コンサルティング業界の今後
4. まとめ

1. インタビュイー紹介

根岸 剛之介(ねぎし たけのすけ)
早稲田大学政治経済学部卒業後、国内のSIer企業でSAP基幹システム導入PJを経験し、その後外資系コンサルティングファームを経てZEINに参画。
流通・小売業界を中心に、SCM・物流領域の業務コンサルティングやシステム導入プロジェクトを多数経験しており、近年は電子帳簿保存法の対応やDX推進を中心としたプロジェクトに従事。
バケーションを取ってビーチリゾートでのんびり過ごすことが楽しみ。

2. コンサルティング業界の現状

―コンサルティング市場は年々拡大を続けていますが、なぜコンサルティングのニーズが高まっていると思いますか?

私の考える理由は2点あります。

1点目は、社会の変化に対応していくために、新たな取り組みを行う企業が増えているからです。
昨今は社会の移り変わりが早く、時代に追いつくためには、これまで以上にスピード感をもって新たな取り組みを行うことを求められます。しかし、企業内だけで対応していくためには負担が大きく、時間が掛かってしまうため、コンサルタントに依頼するケースが増えていると思いますね。

2点目は、社会全体でDXを推進しているからです。
「2025年の崖」で叫ばれているように、日本企業がDXを推進しなければ、2025年以降の5年間で、最大で年間12兆円の経済損失が生じるということが発表されています。しかし、DX推進に取り組む企業が増えつつも、未だ導入できていない企業が多く、コンサルティングを依頼する企業が増えていると感じています。

―ありがとうございます!時代の変化とともに、案件の数や規模の変化はありますか?

案件の数は年々増加し、規模自体は以前より縮小していると感じています。
私の肌感覚になってしまいますが、今までの案件は全社レベルで行うものが多数でした。しかし、最近は1社の中で規模の小さい案件を複数実行し、スピーディに小さな成功体験を積み重ねていって、会社全体を巻き込んで底上げをしていくという進め方がよくみられますね。

―時代の変化に追いつくために専門的な人材を雇用することも1つの方法だと思いますが、なぜ企業はコンサルタントを活用するのでしょうか?

考えられることとしては3点あります。
 
1点目は、コンサルタントのように流動性が高い人材を雇う方が、コストやリスクを抑えることができるからです。
以前に比べて、コンサルタント出身者や専門的な知識を持つ人が事業会社に転職するケースは多くなっていますが、複雑化する課題に対して企業内の人材だけで解決していくことは非常に難しいです。
また、新しい取り組みを行う際には、取り組みごとに必要な専門性も異なります。それらを社内の人材だけで行うよりも、必要な時に必要な人材を集める方が、コストが低く、不要な人材を囲い込むリスクが小さくなると考えます。

2点目は、社外の人が持っている業界の知見を活用するためです。
企業内の人材のみが持つ専門性がある一方で、内部にいると見えない部分が出てきてしまうことも多くあります。そのため、コンサルタントが持つ幅広い業界知識を活かし、新たな視点から事業を推進していくことが可能になります。

3点目は、社内の人間関係やしがらみを考慮しなくて良いからです。
社内でプロジェクトを推進していく場合は、お互いの部署の考え方や人間関係や上下関係等、わかっているからこそ動きにくい部分というものがあります。そのため、コンサルタントに委託し、第三者が進めていく方が、そういった立場であるからこその強みを活かして、ものごとを円滑に進めることができる場合があります。

―根岸さんがコンサルタントとして大切にしている部分はありますか?

相手の話をよく聞き、対話の中で心を掴むことを大切しています。
コンサルタントが一方的に話を進めていくだけだと、根本的な課題解決はできないですし、良い関係を構築することはできません。そのため、「相手が本当にやりたいことは何か」「なぜやりたいのか」を一緒に寄り添って考えることを意識しています。

―相手に寄り添い、対話の中で心を掴むことを大切にしているのですね!
昨今はテレワークが進み、リモートで会議をすることが多いですが、その際に意識されていることはありますか?

そうですね。対面もリモートも意識している部分は同じで「相手の話をよく聞く」ことです。気づかないうちに、相手の話を聞くことができなくなることが多いのではないかと思います。自分が提案したいことではなく、まずは相手の話を聞いて雑談をしつつ、自分たちの話をもっていくことで、信頼関係を築くことができると考えています。

柔らかい雰囲気でインタビューを行いました!

3. コンサルティング業界の今後

―ここからはコンサルティング業界の今後についてお話を伺っていきますね!
根岸さんは、今後もコンサル業界は拡大していくと考えますか?

はい、社会の変化やDX推進と共に今後も拡大していくと考えています。

先述した通り、変化する社会に追いついていくためにはスピード感をもって新たな取り組みを行うことが求められます。実際に以前よりも企業で使用しているシステムのツールを入れ替えるスピードが速くなっていると感じていますね。
以前は大きい基幹システムを導入した場合、10年から20年単位で交換していましたが、現在は7年から8年単位で入れ替える企業が多くなっています。

また、未だDXを推進できていない企業は多く、全ての企業が2025年時点でDXの導入を達成することは難しいと考えます。
そのため、今後もDX推進のために企業がコンサルティングを依頼するケースは増えていくと考えています。

―企業側にDXの知識がない場合や、DXに対する認識がずれている場合はどういったアシストで進めていきますか?

そうですね。そういったケースは多いですし、推進していく際は非常に難しいと感じています。
企業がIT化とDXを間違えて捉えている場合には、いきなり違いを指摘したりするのではなく、担当する案件を通して、本来のあるべき姿を伝えていき、徐々にクライアントの意識を変えていけるようなアプローチをとっていきます。

―今後拡大するコンサルティング業界で求められる能力はありますか?

求められる能力は2点あると考えています。

1点目は、1つの領域に特化する専門性だと思います。
現代では、様々な領域のコンサルティングファームの数が増えていますが、ファームの数が増えるとIT、戦略などのコンサルティング領域の棲み分けが難しくなります。そこで、「なぜその人にコンサルティングを頼みたいのか」を見出すための専門的なスキルが必要になってくると思いますね。

2点目は、様々な専門性を持った人々を束ねるマネジメントスキルだと思います。
専門性を持った人達だからこそ、こだわりが強くなるため、必ずしも向く方向性は一様ではない場面が出てきてしまうと思います。そのため、チームとしての良いアウトプットを出すためのマネジメントスキルは必要であると考えています。

―専門性とマネジメントスキルですね、非常に勉強になります。コンサルタントを目指す学生は専門性を持っていない場合が多いかと思うのですが、そういった人たちはどうすれば良いでしょうか?

そうですね。もちろん、大学時代の専門性が役立つこともあると思いますが、基本的にはそうした知識による影響はそこまで大きくありません。
実際にはコミュニケーション能力物事を整理する力のほうが非常に大切で、専門性は様々なプロジェクトを経験することで強みとして形成されていくと思います。

―ありがとうございます!コミュニケーション能力や物事を整理する力を身につけるためにすべきことは何でしょうか?

様々なことに興味を持ち、考えることだと思います。
しかし、学生時代に深く考えることは難しいです。そのため、広く浅くでも良いので、様々なことに興味を持ち、その中で見つけた好きなことを突き詰めることでも良いと思います。

―どういった人がコンサルタントに向いていると思いますか?

困っているがいたら助けてあげたいと思う人や好奇心旺盛な人が向いていると思います。
コンサルタントは自分がやりたいことをやるのではなく、クライアントの求める目的達成や課題解決のために支援を行うことです。自分のやりたいことをやるのではなく、人のために動くことが苦にならない人が向いているのではないでしょうか。
また、好奇心旺盛な人に関しては、コンサルタントはプロジェクトによって関わる領域も変わってきます。そのため、新しい話題や情報を積極的に取りに行き、その過程も楽しめるような好奇心が旺盛な人が向いていると感じますね。

わかりやすく、丁寧に説明してくださいました!

―最後にコンサルティング業界を目指している学生にメッセージをください!

好奇心旺盛で若いうちから様々な経験を積みたい、成長したいという人にはぜひ目指してほしいです。
若手のうちは失敗が糧になるので、失敗を恐れず、前に進んでほしいと思います。

4. まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、ディレクターを務める根岸さんに「コンサルティング業界の現状と今後」というテーマでお話を伺いました。
皆さんにコンサルタントの目線から見た業界に対しての理解を少しでも共有できていたら幸いです。
根岸さん、お忙しい中インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。

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