「日本“から世界”をぶち上げる」企業ロゴのモチーフでもある“蒼き炎”。炎は、温度が高いほど青く変化する。ジールスで働く社員も炎と同じような資質を持っている。限りなく高い熱量と胸に秘めた確固たる意思。このシリーズでは、彼ら・彼女らに宿る炎の正体を明らかにしていきたいと思います。
小原 昂大(おはぱい)
新卒で伊藤忠商事株式会社に入社。一貫して情報・通信関連事業に従事し、
通信・メディア関連の事業会社との協業や宇宙通信領域での業務を歴任。
タイでの海外赴任も経験。2021年5月、ジールスに入社。新規事業の事業責任者を務める。
あだ名の由来:ジールスに宇田パイというメンバーがおり、そのあだ名と同じ手法で命名。
おは(ら)+(先)輩=おはぱい
「コミュニケーションの未来を」総合商社からスタートアップ転職を決めたワケ
「コミュニケーションの未来を」
私が就職活動をしていたのは、ちょうどスマートフォンが日本に入り始めた頃。海外留学で家族や友人と気軽に話せず歯痒くしていたこともあり「世界中にいる人と無料で話せる時代がきたらいいな」と思い、グローバルに通信事業に携わる仕事を探していました。新卒で入社したのは総合商社。通信衛星を持つ事業会社があったり、携帯端末の流通など通信インフラを整備していたりすることを知り、自ら志願し通信事業の部署に配属されました。約10年在籍していましたが、通信事業一筋で海外駐在も3年ほど経験しました。
− 総合商社というと、就活生が選ぶ人気企業ランキングにも毎年上位にランクインしていますよね。そこからなぜスタートアップへの転職を決めたのでしょうか?
総合商社を辞めてスタートアップへ転職をする同期はほんの一握り。正直、自分も積極的に転職活動をしていたわけではありません。ただ、メガベンチャーやスタートアップで働く知人を見ると、とにかく楽しそうに活躍していたんです。自分も少し話を聞いてみたいなと思った時に出会ったのがジールスでした。チャットボットと聞くと、どうしてもカスタマーサポートで使われるイメージがあったのですが事業概要を聞いてそのイメージは変わりました。人々の意思決定のサポートをする「攻め」の活用をしていると聞いて、自分が関わりたいコミュニケーションのど真ん中だと思いました。
これまで、デバイスやインフラのようなコミュニケーションを支える仕事はしていたけれど、意思疎通や会話といったコミュニケーションの中身に関わる機会がなかった。マサさんは、人と機械のハイブリッドなどと表現していますが「ロボットがいるからこそ成り立つコミュニケーションの未来をつくっていきたい」という想いでジョインしました。
新規事業の立ち上げで得た手触り感、お客様から学び共にプロダクトを進化させる
− ジールスに転職して1年半が経ちましたが、どのようなことに携わってきましたか?
入社から一貫して、新規事業に携わってきました。現在のチームがプロダクトを届けているのは、自動車業界のお客様です。2021年2月にリリースした「LINEでの入庫予約ソリューション」を提供しています。これは、これまで営業スタッフが電話やハガキを中心に行っていた車検や点検のお知らせと予約手続きをLINE公式アカウントを用いて一気通貫で行えるようになるサービスです。入社以来、自動車業界のお客様と一緒にこのプロダクトを進化させてきました。導入企業を増やすのはもちろんですが、現場に足を運び、課題を聞かせていただき、プロダクトに生かし、更にブラッシュアップしていく過程で学ぶことは非常に多かったです。そして、一つにビジネスが立ち上がる瞬間に入社できたことを本当に幸運だと思っています。
今も道半ばですが、今後の展望も見えてきました。
− どのような展望が見えているのでしょうか
前提として、「LINEでの入庫予約ソリューション」は、単なる予約ツールでは終わりません。現在、LINE公式アカウントを通して入庫予約をしてくださるお客様(マイカー登録数)は数10万人規模になってきました。つまり、一人一人のお客様がどの車にどのくらいの期間乗っているかなどのデータが集まってきています。また、チャットコマース同様にチャット形式でお客様の情報をヒアリングすることができるため、ゼロパーティデータの取得も可能です。
現在チームでは、1to1コミュニケーションを実現するため、お客様と一緒にCRMやCDPとのシステム連携にもトライしています。自動車業界ならではの「おもてなし」を体現した接客を1日も早くデジタル上で届けられるよう、日々チームメンバーと議論を重ねている最中です。
合言葉は「OPEN」、チーム一丸でお客様の課題に向き合う姿勢
− チームの話が出てきましたが、おはぱいさんのマネジメントについても伺いたいです
新規事業のチームには、自動車業界出身のプロたちや新卒、エンジニアのメンバーも多く参画していました。特に印象的なのは、一人一人がお客様の課題に向き合いビジネスに取り組む、イシュードリブンが徹底されていたことです。
だからこそメンバーには「OPEN」という言葉を伝えていました。「OPEN」とは、秘密がないのではなく、忖度がないという意味合いが近いです。讃えあい、本音を話し、率直な議論ができるチームをつくりたいという思いからでした。
− 新規事業をビジネスとして確立する上で一体感は欠かせないものだと感じました。ここで前職との違いなどもあれば教えてください
前職との大きな違いとして、「プロダクトを持っている」点が挙げられます。エンジニアと直接議論ができる環境は本当にありがたいです。実際に、エンジニアと一緒にお客様の元へ出張したメンバーもいます。それは、常にお客様目線をもち、何に困っているかを知り、私らのプロダクトをつかって何ができるかの提案を全員がやろうとしているからです。やはり、誰かの役に立っている実感があることが一番のやりがいかなと思います。
日本は人口が減少し、若者のクルマ離れが進むなど、業界にとって明るくないニュースもありますが、そこで働くスタッフの皆さんのため、そしてエンドユーザーに最適な情報と体験を届けるためにこれからも挑戦を続けていきたいです。
再定義されたビジョンに「しっくりきた」__日本から世界を目指すジールスでやりたいこと
− 最後におはぱいさんはどのように「日本から世界をぶち上げる」のか教えてください。
”世界中の人々のボーダーを下げる”
正直なことを話すと「日本をぶち上げる」という言葉は最初しっくりきていませんでした。国を担ぐとかではなく、身近なところから世界全体がぶち上がっていくことをやりたかった。だから、再定義された「日本から世界をぶち上げる」は私にとってすごくしっくりきています。世界中の人々のボーダーを下げ、人には言えない悩みだけどロボットになら打ち明けられる、心に抱えていたモヤモヤが晴れるなどロボットとのコミュニケーションを通じて人々の意思決定が起こる世界の実現を目指したいと本気で思っています。
− 具体的に挑戦したいことなどありますか
目の前のお客様の課題を解決することはもちろんですが、海外進出も非常に重要だと考えています。ジールスは、9月にアメリカ法人を設立しました。USチームがすでにエキサイティングな挑戦を背中で見せてくれています。私が海外進出に貢献できるとすれば、やはりアジアでしょう。海外駐在中は、タイの人々がスーパーアプリを通して商品の売り買いをする世界観を見てきました。これまでの経験を生かし、ジールスの名を世界に轟かす一翼を担いたいです。共に、日本から世界へ挑戦する仲間を待っています。