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【社員インタビュー】新卒エンジニア職採用の一期生が語る、「デジタルマーケティング業界でエンジニアを選択する理由」(後編)

プロフィール

北山 昌希(きたやま まさき)

2021年に新卒で入社。所属はテクノロジービジネスUnit プロダクト開発Div. AI戦略グループで、AIエンジニアとしてテクノロジーを駆使しながら、エンジニアリングで社内外の課題解決をおこなっている。

アイレップ紹介

事業内容
アイレップは、「デジタルマーケティング領域で国内トップクラスのノウハウと実績」 を誇る博報堂DYグループのデジタルマーケティングエージェンシーです。

デジタルマーケティング全般で高い評価を得ており、Yahoo! JAPANやGoogleに代表される検索エンジンのテクノロジーを徹底的に研究、クライアント企業のマーケティング活動を支援してきました。

昨今の広告業界では、大量のデータを分析し日々改善をおこなう「運用型広告」が注目を集めていますが、当社はこの領域で国内トップクラスのシェアを誇っています。また、これまで培ったノウハウを活かしながらサービスを拡充し、より統合的なデジタルマーケティングを提供しています。現在は、新規顧客へのブランド認知から、会員登録、その後のフォローアップまで、顧客を包括的にサポートしていくフルファネルマーケティングにも挑戦しています。

エンジニア職の仕事内容
アイレップのエンジニア職は、業界最大級のビックデータや最新の機械学習、プログラミング技術を用いてマーケティングの高度化を実現する自社プロダクト開発おこなっています。

企画~開発~実装までフルスタックにコミットする

-前編はデジタルマーケティング業界でエンジニア職として働くに至った経緯として、主に就職活動のお話でしたが、後編ではアイレップにおけるエンジニアリングについて伺えればと思います。

はい、よろしくお願いします!

-ではまずは、エンジニア職新卒採用一期生としてのこの1年はどのように業務にあたっていたのでしょうか?

2021年5月に本配属されてから9月までは、研修の日々でした。エンジニア職採用者だけではなく総合職採用者と合同で、すべての基礎となる広告運用の知識を叩き込みました。その後、徐々に部署内で開発基礎知識を学ぶ研修やOJTに移行していきました。

私が所属する開発部門のOJTでは、10月頃から先輩研究者の研究内容を実際に開発し、実装までおこなっていました。Jupyter Notebook上の実験コードをいただいて、そこから試行錯誤しながらプロトタイプ版の実装に取り組みました。基本的にはひとりで開発を進め、最終的には2月末にプロトタイプ版のUIをリリースするに至りました。

-1年目から任され、自分自身で考えながらアウトプットまで漕ぎつけてこられたんですね。

といっても、今振り返ると初めの設計部分からつまずきまくっていたなと思います。これまでやったことのなかった、初めの設計を描くところから詰まっていました。加えて、現場からの要件や機械学習モデルの性能限界を全体的に見ながら、関係各所が納得する形で仕上げることにとても苦戦しました。

ただ、そんな厳しい状況だからこそのやりがいもありました。自分のアサインされたプロジェクトにおいて、先輩研究者のテーマを実装し、現場で利用する社員からの所感やニーズを継続的に聞きながらPDCAを回していくことで、コアなビジネスロジックに携わっているという実感が湧いていきました。

-いまのお話にもつながるかと思いますが、実際にデジタルマーケティング領域でエンジニアとして働くなかで感じた面白さについて教えてください。

そうですね。前編(https://www.wantedly.com/companies/www-irep-co-jp/post_articles/394017)でお話ししたとおり、デジタルマーケティング領域の魅力は、データを活用した問題解決を行う余地が豊富にあることです。機械学習を活用したシステム開発もそのひとつですね。また、生活者との距離が近く、密に連携しながら開発ができることも魅力のひとつです。システムを利用する運用担当者・マーケターの方々にとって本当に価値のあるもの、ひいては彼らの先にあるクライアント企業の成果を考え、データを活用したソリューションを実装・提案していくことができます。

例えばアイレップでは、広告クリエイティブ配信をした際に、生活者の注視点がどこにあるかを事前に計測できる『H-AI EYE TRACKER』(※1)というサービスを開発しました。これって、広告の効果・成果を最重要視するアイレップを体現した、とても良い開発事例だと思います。気になる方は、ぜひ詳細を見ていただければと思います。

※1:H-AI EYE TRACKER <>
「H-AI EYE TRACKER」は、アイトラッキングデータから人の注視傾向を学習したAIが、広告動画に対する注視箇所をヒートマップで予測・可視化する新しい動画制作手法です。現在も動画クリエイティブの注視点調査はユーザー調査をおこなうことで実現可能ですが、この手法は調査に時間を要しコストもかかることから、オフライン編集などの動画編集プロセス内に組み込むことは予算の大きな一部の案件に限られていました。「H-AI EYE TRACKER」では、アイトラックAIを活用し数分で予測を出すことができるため、制作工程内において何度も注視傾向を確認することが可能となり、出稿前に成果の最大化を図ることができます。また、従来のデザイン違いのABテストなどを不要にし、運用型テレビCMやデジタル動画広告において制作・配信コストの最適化を図ります。

PDCAを回し、自分と仕事をアップデートし続けられるチーム

-ここからはもう少し詳細にアイレップの開発環境、体制について教えてください。

まずはどのようなデータを扱うのかというと、いわゆるクライアント企業の1st Partyデータ(※2)や3rd Partyデータ(※3)などを扱います。さまざまな媒体データやクライアント企業のデータを横断的に扱うということは、それだけ生活者の行動ログが可視化されやすくなるということでもあります。双方のデータを駆使することで、それぞれのデータだけでは見えてこないマーケティング課題の根本に踏み込むことが可能なんです。

とはいえ、近年はデータを使うことへのハードルも上がり、さらに、データ利用に関する法規制も厳格化しています。これによって、データを扱うわたしたちエージェンシーも影響を受け始めていますが、そこは博報堂DYグループの連携力をもって対応を進めています。グループ企業の強みを生せる環境は、アイレップの大きな武器のひとつだともいえると思います。気になる方は、ぜひ『DATA GEAR Connect』(※4)という取り組みも見てみてください。

※2:1st Partyデータ
クライアント企業が自社の顧客やwebサイト訪問者に関して収集・保有しているデータ。

※3:3rd Partyデータ
自社データやパートナーデータ以外の、いわゆる第三者が提供するデータ。
クライアント企業が自社では収集することができない外部のデータ。

※4:DATA GEAR Connect <https://www.irep.co.jp/news/detail/id=47918/>
アイレップは、株式会社博報堂/株式会社博報堂DYメディアパートナーズ/デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社の3社横断の戦略組織である「HAKUHODO DX_UNITED」と、ポストクッキー時代の広告効果計測・サイト解析を可能とする1st Partyデータ活用基盤の提供とその運用・導入を支援するコンサルティングサービス「DATA GEAR Connect(データギア・コネクト)」の提供を開始。データプライバシーを考慮した広告効果計測・サイト解析環境整備による次世代マーケティングをサポートする。

-そもそもデータを扱うということに対する意識を高めることが大事ですね。自社プロダクトを開発するという観点ではいかがですか?

自社プロダクトを開発するということについて、わたしが魅力に感じる部分は大きくふたつです。

  • 企画から運用まで一気通貫して携わることができる。
  • 実際に現場担当者に使ってもらった反応がスピーディーかつシームレスにフィードバックとして返ってくる。

どちらもすでにお話しましたが、やはり外せないポイントであり、これがあるからこそアイレップのエンジニア組織の強みが磨かれますし、いちエンジニアとしても成長できると思っています。例えば、アイレップのエンジニアはシステムの要件定義からおこなうこともあるのですが、この要件定義からかかわることによって、開発途中でもゴールをブラさず進んでいけますし、急な要件やニーズの変化に対しても柔軟に対応していくことが可能です。一方で、一部を受託開発にまわすことなどもできると思うのですが、それだとどうしても意思疎通にも開発にも時間がかかってしまうこともあるという意味では、ひととおりの開発・リリースまでを社内で完結する仕事スタイルはいいなと思っています。

そしてプロダクトは作って終わりではなく、実際に使ってもらってどうか?成果にコミットできるものとなっているか?が大事です。リリースしたものに対するフィードバックをいただきながら、より現場担当者が使いやすいように修正をかけ、時には性能限界の説明をしながら、より良いものを生み出せるようにPDCAを回しています。時には現場担当者から技術的に難しい要望や厳しいフィードバックをいただきますが、わたしたちエンジニアチームにとってはとてもありがたいものだと日々思っています。

-では次に、入社後の教育体制や組織での働き方について教えてください。

まずは教育体制についてですが、新卒入社後は約半年間の大がかりな研修があります。新卒全体ビジネス研修(4月)、広告基礎研修(5月~7月)、開発基礎研修(8月~)という座組です。エンジニア職の場合は募集要項に入っているかと思いますが、入社後もPythonなどはオンライン教材で基礎から学びなおすことができます。

また、エンジニアチームは非常に一体感があるとおもいます。というのも、管掌取締役やマネージャー陣が一丸となって、どういうチームにしていきたいか、そこに向けてどのようにメンバーの強みを生かし、伸ばしていくか、というのが考え抜かれているからです。同じエンジニア職採用として一緒くたに扱われることはなく、一人ひとりの得意な領域や挑戦したいことを見ていただき、フォローアップしていただいていると感じます。実際、同期同士はもちろんのこと、常日頃から上司や先輩とも積極的なコミュニケーションをとっていて、各開発チームの雰囲気も非常に良好です。

あわせて業務への向き合い方もお話しできればと思います。キーワードとなるのは➀フルスタック➁アジャイルソフトウェア開発という部分だと思います。➀は「要件定義からサービスリリースまで一貫して携わる」ということ、➁は「機能ごとに、小規模な要件定義・設計・開発・実装・テスト・運用のサイクルを繰り返し、柔軟かつスピーディーに開発をおこなう」ということです。先ほど仕事の魅力についても少し話しましたが、一定自由に自分で考えて動くことができるのは嬉しいことではあるのですが、その分責任もかかってくるわけです。たとえ1年目であろうが、わたしたちはクライアント企業からも、社内の現場担当者からしても「プロフェッショナルエンジニア」でしかないわけです。当然、常日頃から自学自習をおこない、自己研鑽をしていく必要があります。

この自学自習について、もう少し話させてください(笑)。これはただ単に「自己研鑽しなさい!」と言っているわけではなく、チーム方針として「残業時間は短く、自学自習に時間を使おう」というものが染みついているということです。実際に残業時間を短くするだけでなく、10%ルール(自身の業務時間の10%を、自身の興味関心のあることに使う)も設けています。ほかにも書籍購入や外部セミナーへの参加の制度もありますし、最近だとUdemyも使えるようになりました。このように、それぞれのメンバーが広告知識とスキルのプロになることを目指しながら、組織全体の成長にもつなげていっているんです。

-一般的に就職活動では、給与・福利厚生などの見えやすい項目に目が行きがちですが、内部の教育体制や設備のレベルの高さを見てみるというのも大事な視点だなと思いました。

領域をまたぎながら、可能性を拡げていく

-いよいよ終盤ですが、今後の目標として掲げているものなどはありますか?

もちろんあります!超短期的には「現在アサインされているプロダクトをまず現場に使える状態にする」、中期的には「AI活用およびプロダクト化を自分の能力として落とし込んだプロになる」、長期的には「将来的に研究にアサインされるときに、AI開発のプロとして研究成果を創出できる人材になる」という目標を掲げています。自分のやりたいことに手を挙げて取り組める環境はあるので、あとは自己研鑽をしっかりおこないながら、様々な領域に染み出して学びを深めていきたいです。

-目の前だけでなく、先までブレイクダウンして描いているのがさすがだなと思いました。これからたくさんの方がアイレップのことを知ってくれると思いますが、どのような人が向いていると思いますか?

機械学習技術は自然言語処理・音声処理と言ったいくつかの専門分野に別れ、それぞれの分野でひたすら深掘りが求められる業界が存在します。一方で、デジタルマーケティング業界でAIエンジニアとして働くうえでは「数理的な基礎力を身につけ、幅広く機械学習技術に触れてきた人」、「AIや機械学習を軸に様々な領域にまたがってエンジニアリングをしていきたい人」などが向いているのかなと思います。

ほかにも「生活者志向で考え、必要な情報を主体的に集められる人」や「企画~開発~実装をとおして、成果にしっかりとコミットしていきたい人」なども向いていると思います。どれにせよ、自分の軸足をもちながらも、興味関心にしっかりと幅を持つことが大事かなと思います。

-ありがとうございました。テクノロジーの領域から、これからのアイレップのさらなる強みを作っていかれることを期待しております!

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