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2018年全社合宿の振り返りと6つ目のvalue誕生

2018年1月12日〜13日で、毎年恒例のビザスク全社合宿に行きました。自分自身の振り返りも兼ねて、どんなことをしたのか残しておきます。

  1. 何を目的に全社合宿をするのか?
  2. 事前の準備
  3. 具体的なアジェンダと、どんな議論がなされたか
  4. 振り返り

1. 何を目的に全社合宿をするのか?

  • 全員で、未来に目指しているものを確認すること
  • それを実現するためにどういうチームでありたいかを考えること

この2つが全社合宿の目的です。

年に一回全社で泊りがけで議論するからこそ、視野を広げて、週次や月次の会議ではなかなかゆっくり話す時間がとれないけれど一番大事なビジョンを語るのが目的です。

年間予算とか中計の確認じゃないの?と聞かれることがありますが、ビザスクはまだまだすごくベンチャーなので、月次でPDCAを回しながら目標達成を頑張っていて、一年はやや長すぎる。中期計画も(外部から資金調達をしている以上は中期計画もあるのですが)、3年後の目標に対してどうして3年かかるんだろう?と自問自答しているので、3年間でここまで成長しておけば誰も文句は言うまいという高い数値目標ではありますが、目指しているのはさらに先、という前のめりな気持ちで事業を創っています。

それよりも、時間軸を一度忘れて(そうすると優先順位とか現実的な制約も一度忘れられます)、どんな価値を提供したいのか、どんな存在でありたいのか、未来に目指しているものと、それを一緒に実現するためにどういうチームでありたいかを確認したいと考えています。

2. 事前の準備

そもそも、会議は参加者全員の時間を強制的に確保するものなので、会議を招集するものは、意義ある時間になるように全力をつくせ!と思っています。合宿はまして2日間かけて全社で行うので、意味あるものにするために責任重大です。

事前の入念な準備に基づく、当日のファシリテーションが議論の質の向上には大事だと思うので、色々本は読みますが、この本の全社会議は参考になりました⬇

ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

あと、今回は参加者が約40名だったので、グロービスで講師をした際のファシリテーション術もかなり参考にしました

事前準備したことのメモ

  • 40人で話し合っても全員の集中力が続かないので、とにかくチームディスカッションの時間を多く取れるようにアジェンダ設定
  • アジェンダは事前共有
  • 小テーマに分かれて議論する時間では、どの小テーマに参加したいかも事前に希望を聞いて、チーム分けも発表しておく
  • チーム毎のファシリテーターも予めアサイン。結論が出せるように1人はまとめ役がいるチーム構成にする
  • 議論のゴールをそれぞれのアジェンダで明確にしておく

3. 具体的なアジェンダと、どんな議論がなされたか

#1 カルチャーブックの振り返り

創業時やカルチャーブックを作った時の、ビザスクの目指す『vision&mission』、チームで大事にしたい『value』、そしてvision&missionを実現する『product』の3つについて、思いを共有

#2 5つのvalueに足したいvalueを皆で考える

【お題】

チームで大事にしたいvalueとは、判断の拠り所になるもの。2016年初に共同創業者の花村と創った時はまだ10人のチームだったビザスクも内定者の参加者3名を加えて40名になる。チームが大きくなってきた今だから必要な新しいvalueがあるんじゃないか。大事な言葉が生まれたらカルチャーブックに採用するので、全員がカルチャーブックに掲載したいと思うような、心に残る6つめのvalueを考えよう!

【全体ディスカッション】

どんなことに課題を感じている?

他のチームがやっていることに興味を持っていないんじゃないか?いやそもそも伝える努力をしていないんじゃないか?遅刻はOK?リモートワークは?などなど。。

【ちなみに当初からある5つのvalue

- 初めから世界を見よう

- 一流であることにこだわる

- 圧倒的な一番になる

- プライドはクソだ(詳細:プライドはクソだ - はしばえいこの日記

- 広める努力は全員で

【チームに分かれてディスカッション】

7つのチームが、自分達のvalue案となぜそのフレーズを選んだかを発表。

ちなみに出た案は以下の7つ。

- ベンチャーやぞ!

- Why do you want it? なぜお前はそれをするのか。

- 社内ゴトを我がゴトでとらえる

- チームの壁を超えろ!

- クリエイティブに伝える!

- うざい位がちょうど良い

- 自由を自覚しているか?

自分のチーム以外の6つから2つ選んで投票。

下線を引いた上位2つで決選投票の結果、見事選ばれたのは

『自由を自覚しているか』

発表直後は、革命軍のようで、部屋が一瞬凍ったのですが、よくよく理由を聞くと良い。そして言葉にインパクトがある。

ビザスクのvalueには誰もが誤解しないようにフレーズの下に書き下し文があるのですが、今回も書き下し文があります。

私はファシリテーションをしていたので、とても興味深く議論を見守っていましたが、良いvalueをみんなで決められたなと思います。

#3 小さなテーマで判断の拠り所を作る

【お題】

以下の6つのテーマに分かれて、それぞれのテーマで判断の拠り所になるような大事にしたい言葉を考える。参加者の8割超の得票を得たら、カルチャーブック入り。

- データベースの未来!
- アドバイザーにとってベストなビザスク!
- クライアントの期待を超えるビザスク!
- Go Global!
- Webマッチング
- 事業法人向けの事業開発

【結論】

参加者の8割を超える票を得た言葉は生まれませんでした。

課題感の共有まではどのチームも上手くいったのですが、チーム外も含めてみんなの共感を得る言葉を産むまでに至らず。伝えるって難しい。

#4 メインイベント:ビザスク初の社内事業提案!ピッチプランコンテスト

【ルール】

アイディア発表+質疑応答・・・16名がエントリー!
チームメイト募集
- 4人x9名のチームを作る
- 4人以上になったらじゃんけん!
- 4人になったらチーム会議開始!

発表(2日目10時より):5分デモ+プレゼン+5分質疑応答
投票!
- VCの気持ちで、1人100万円を自由投資
- 自分のチームへの投資は禁止!記名!=>“配点の理由”はランダムに指名!
- 一番投資金額を獲得したチームが優勝
結果発表 =>優勝したアイディアは、本当に始めちゃうかもしれない!

というルールで行いました。夜を徹して議論したチームも。

【結論】

私は考えていなかった、でも今すぐやろう、やってみよう、というアイディアがいくつも発表されました。いい企画じゃないか、事業プランコンテストとか言わずに、まずはイチ企画として試してみればいいじゃん、なんでやらないんだよと、と思いましたが、「優先順位が。。。」「戦略が。。。」と言っているのは自分だな、と反省しました。とは言えみんな既存事業の成長でパツパツな部分は大きいので、よし採用頑張ろうと。

一方で優勝したアイディアは、本格的にプロダクトを作る必要があり、ミニマムでいけるとしたら何から手を付ければいいんだっけ、と、これはちょっとしっかり考えないとね、という大作ではあり、でもだからこそ一位になったんだなと思いました。やっぱり大きな投資もしたいよね。

意図したわけではないけれど、冒頭にもどって、ちょうど来期の予算や中計を作っている時期でもあり、これは出来る限り実現しよう、と思うようなアイディアが沢山でてきて、合宿で毎回するの、良いかもしれないと思いました。

(おまけ:全社でボーリング大会。みんな上手くはなかった)

4. 振り返り

皆で考えたvalueが1つ加わったこと、実行可能なアイディアがいくつも生まれたこと、今のビザスクのフェーズや課題にあう、成果が出た合宿ができたと振り返ります。

一方で、発表が多いアジェンダ設定だったからこそ、「伝えるって難しい」「伝わる言葉を産み出すには時間が足りなかった」という声も多かったです。それも良い発見。

来年はまた、会社のフェーズも違うものになり、別のことを議論するんだと思います。

全社合宿は準備も大変だし、一生懸命考えても100点にはなかなかたどり着けませんが、振り返れば、この一つ一つでカルチャーが出来上がったんだね、となるように、頑張れる限り頑張りたいなと思います。

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