こんにちは!うるるの神崎です。
これまで約1ヶ月に渡り、お届けして参りました「ウルル滞在記」ですが、遂に今回が最終回となります。
研修で忙しいなか、最終回までやり切ってくれた新卒第1期生の小西くん、ありがとう!
きっと、今後入社してくる新卒2期生を始めとする後輩達に、小西くんの体験と「ウルル滞在記」は語り継がれていくでしょう・・・!
それでは皆さん、最後までご覧ください!!
こんにちは、2018年4月うるるに入社しました"新卒第1期生"の小西です。
この連載は、うるる新卒1期生である私が学生最後の春休み、社名の由来となっているエアーズロック(現地語でウルル!)を存分に体感したひとり旅の模様をお届けする旅行記です。
【1】
登山道をあとにしたツアー一行は、最終目的地である「KUNIYA WALK」へ。
前回ご紹介した「MALTA WALK」がアボリジニの生活する場所だとすれば、こちらは儀式や神話が溢れる場所。
アボリジニ特有の文化が色濃く表れているのが、このエリアです。
これまで対峙したことのない角度から近づいてみると、思ってもみなかった姿をしていました。人為的に作られたモニュメントのような面構えに驚きを隠せません。
最後の最後まで見たこともない一面ばかり。ずっと見ていられます。
アボリジニの人々が、岩肌の模様から物語を想起していた話は前回説明の通り。
ウルルの岩の形や模様を物的証拠(現地語でチュクリチャ)として、大人達は子供達に数多物語を語り伝えてきたのです。
画面いっぱいに映る、この岩全体がチュクリチャとなっています。
物語の順序に沿って、見てみると「あれがその時の傷か!」「ああ、これがお母さんの頭なのか!」と膝を打ちました。物語が次々と目の前に立ち顕れてくるのです。
ウルルは神聖な場所というだけでなく、子供達にとって、なくてはならない教科書であり、学び舎だったのです。
中には、こんなこそばゆい模様も。
どう見てもハートマーク。これは誰かが掘ったに違いないと疑ってます(笑)
奥に進むと、そこには砂漠地帯には似つかわしくないものがひとつ。
水面にウルルが映り込んで、ゆらゆらと揺らいでいるではありませんか!
ここはムティジュルの泉。
ウルル周辺は、砂漠地帯とは言いつつも、年に数度はまとまった雨が降ります。
雨水は岩肌をつたい、滝のようになって、この泉に降り注ぐのだとか。
雨が少なく、干ばつとなっていても、この泉が枯れることはないことから、別名「不滅の泉」とも呼ばれています。
日照りの中で、穏やかな水面と対面できるとは思ってもみませんでした。
【2】
時刻は10時30分を回ったあたり。
忘れもしない初対面からもう1日。
シドニー行きの飛行機の時間が近づいていました。
ウルルを発つ前に、私にはやらねばならないことがありました。
ある1曲を爆音で聴かなくてはならなかったのです。
ひとり旅の度、その目的地に合う曲を選んで出かける私にとって、初海外ひとり旅は特別なものでした。
海外だからこそ似合う曲を選曲できるわけですから、ディスクジョッキー冥利に尽きます。
音楽が繫ぎ止める記憶というのは非常に言語外で、特別なものです。その旅の分だけ大切な曲が生まれてきました。
ウルルと言えばこの曲。
聴けば時間や場所の制約なく、あの岩肌が想起されるような、そんな曲を自分の中にどうしても作りたかったのです。
ツアーからホテルに帰った私は、最後にもう1度赤みの強いオレンジをこの目に、耳に、身体に焼き付けようと、昨日の高台に急ぎました。ウォークマンを握りしめて。
丘を登り切ったところで、ウルルを見据え、再生ボタンを押しました。
奥田民生「さすらい」
日本一イカしたサビ始まり。
曲が始まった途端、視界が開け、色々なものが研ぎ澄まされるようでした。
とっても気持ちの良い音楽体験をしました。音楽を外に持ち出した人は神です。
うる水で、社長が自分の人生と音楽遍歴を重ねて聞かせてくれたことがありました。
オーストラリア時代に聴いていたミュージシャンとして挙げていたのも、奥田民生でした。
私も元々、民生楽曲のファンです(初期よりも2000年代が意外に好み)
初めて意識して聴いたのは高校生の時だったはずです。そして、インターン時代、悩みあぐねていた時期に1番助けてくれたのも民生でした。
「イージュー★ライダー」をバックに流れる社長のオーストラリアでの写真は、私には縁遠く、あまりにも眩しすぎる代物でした。でも、どこか素直に憧れている自分に気づきました。
「自分でもこんな景色や感情に出会えるのかな。」
その時に感じた感情こそ、この旅の本当の意味でのモチベーションでした。
本当に来てよかった。心底思いました。
うるると出会ってから約1年。
自分でも思ってもみなかった感情や、
行動と向き合うことが増えたように思います。
まさか、オーストラリアにウルルを見に来ちゃうなんて。
自分が1番驚いているんです。
繰り返し、繰り返し、刷り込むようにして民生の声に耳を傾けるうちに、
ウルルでの最後の時間はあっという間に過ぎていきました。
【3】
初の海外ひとり旅から帰国を果たした私。
この旅行記を書いているうち、ウルルについて改めて考えさせられました。
本物の1枚岩は、遠くから眺めれば、その揺るがなさ、そしてそれに矛盾するかのような変貌ぶりで魅せてくれました。
近くから見上げれば、ウルルが過ごしてきた莫大な時間や、人々の暖かさが端々からゆっくりと滲み出ているようでした。
5億年前から変化を始め、7000万年前からはほぼ現在の姿のままのウルル。
気が遠くなるような時間や、人々の想いが地層のように堆積して、実寸より大きく見えるのかもしれません。
あの2日間で感じた、あのスケール感、理屈を越えた説得力の訳は、そんなところにあったのだと思います。
人生の深みを年輪の数で例えることがありますが、その大きさで、その生き様を示しているのがウルルだったのです。
そして、人々はそんなウルルを古来より崇め、それを中心に生活を営んできたのです。
儀式や寝食、教育に至るまで。様々な物語がここで生まれてきたはずです。
それはまさに、大切な家であり、そしてウルルを囲む人々は、家族だったに違いありません。
そして、私は遠く離れたウルルから、たくさんの勇気をもらいながら、ここうるるで頑張っていきます。
【おまけ】
さて、ここからは番外編。
エアーズロックリゾートのお土産屋は、無数のuluruで満たされ、アリーナコンサート状態。
店内は撮影禁止だったため、写真がないのが悔やまれますが、
マグカップ、Tシャツ、栓抜きに至るまで、3階席まで満席、関係者席までUluru一色だったことは間違いありません(笑)
その中でも、私の購買意欲をそそり、且つお財布事情に見合った自慢のバンドメンバーをご紹介しましょう!
①Uluru Tシャツ
観光地ではおなじみのTシャツ。ベースボールスタイルで、少しお洒落目な一品です。
よく街中で「いや、あなた本当にその地名知ってて着てるの?」っていう時がありますが、私は胸を張ってこのUluru Tシャツを着て、街に繰り出したいと思います。
②Uluru 写真集
日の出、日の入だけでなく雨に濡れるウルルなど、1度の訪問では、なかなかお目にかかれないウルルの素顔が満載。
③Ayers Rock「Beyond」
私、普段アナログレコード収集に勤しんでおりまして、このオーストラリア旅行でも多分に漏れず、たくさん買い込んで帰国しました。
その中でも現地で見つけたウルルにまつわるレコードを1枚ご紹介。
エアーズロックというバンドの2ndアルバムです。完全にジャケ買いだったのですが、聴いてみたところ、ジャズを基調としたSteely Danのような本格的なフュージョンバンドでした (まぁ、お分りいただけないですよね…) 所々、民族楽器が散りばめられていて、ウルルらしさも感じられる、当たり盤だったことだけご報告しておきます。
④Uluru 看板
「観光地といえば、看板かぺナント!」ということでうるるの受付にぴったりだと思い、購入しました。現在、うるるキッチンにて飾られています。ご来社いただいたときには是非チェックしてみてください。
⑤Uluru ペン立て
2点買うとお得ということで、ツアーに参加していた方と併せて購入しました。
だいぶ格好良いですよね。このペン立てに併せてアンティークな部屋を目指していきたいところです。
⑥Uluru ショットグラス
私の心を最も掴んだ代物がこれ!
こちら、ただのショットグラスではございません。
名付けてUluru 3D!
グラスにウルルの模型ががっちりと接着されています。岩肌の迫力を手に感じながら、ウイスキーをクッとあおれば、男前に酔えそうですね(笑)
ウルルのダンディズムを感じたい、そんな貴方におすすめです。
⑦Uluruステッカー
こちらは18卒の同期にと思い、購入してきたステッカーの数々。
立ち寄るお土産屋ごとに収集した珠玉の全9種です。
さぁ、お目当てのステッカーをかけ、争奪戦がスタート。
さながらフィーリングカップルのような光景です(笑)
いっせーの、はい!
迷いなく真っ先にステッカーの貼られた高樋のPCと、なぜか河本の2ショット。
自分もPCにバッチリ貼り付けました。密かに、お客さんに指摘されるのを心待ちにしております。
【 あとがきにかえて 】
これにて、「ウルル滞在記」終了です。
実は、ひとり旅、特に海外での旅行記を執筆するというのは、私にとって大きな夢のひとつでした。まさか、うるるがきっかけで叶うとは。うるるとの出会いには、感謝しきりです。
今回、快く旅行記連載を後押ししてくださった小林さん、そして何より私の稚拙な文章に付き合ってくださった、温情ある読者の方々に感謝申し上げます。
「ウルル滞在記」が「世界ウルルン滞在記」にかけたタイトルだということに気づいてくれていた方が、少しでもいることを願って。