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【ウルル滞在記】第2回「風の谷カタ・ジュタ、沈みゆく夕陽とウルルを眺めながら」

皆さん、こんにちは!うるるの神崎です。

本日は、先日お届けいたしました、新卒第1期生 小西くんによる【ウルル滞在記】の第二弾を公開いたします!第二弾は、なんだかちょっとお洒落な雰囲気が漂っております...!

まだまだ続きますので、ぜひ皆さん、定期購読をお願いいたします!



こんにちは、2018年4月にうるるに入社しました"うるる新卒第1期生"の小西です。

この連載は、うるる新卒1期生である私が学生最後の春休み、社名の由来となっているエアーズロック(現地語でウルル!)を存分に体感したひとり旅の模様をお届けする旅行記です。


               【1】 

オーストラリア・ノーザンテリトリーの砂漠では16時を過ぎても、日差しが弱まることを知りません。

長い間、ベンチに座ったり、立ったりを繰り返してウルルの姿に感動していた私はすっかり湯だってしまい、ホテルのロビーの風で涼んでいました。

そんな時分、私はホテルにやって来たツアーバスに大量の水を携えて乗り込みました。

バスは一路、ウルル=カタ・ジュタ国立公園へ。


私が参加したのは「カタ・ジュタとウルルサンセットツアー」というモノでした。

午前中の初対面だけでは飽き足らず、日の入の時間をウルルを眺めながら過ごしてしまおうという、なんとも贅沢な予定でいました。

ところで、知らないワードがチラリ。

カ、カタ・ジュタ…?

皆さんはこのカタ・ジュタのこと、ご存知でしたでしょうか?

カタ・ジュタとは、ウルルと同じくノーザンテリトリーのアリススプリングスに位置する岩山のことを指します。

現地語で「多くの頭」を意味し、いくつもの山が密集しているのが特徴です。またの名を「風の谷」。某アニメーションが頭をかすめますが、事実関係はどうなのでしょう。

このカタ・ジュタとウルルはどちらも、地殻変動や侵食によって生まれた岩山であるため、言うなれば兄弟、姉妹のような存在。

現地では聖なる場所とされ、神話にも度々登場するのだそうです。

実は、こちらもユネスコの世界遺産に登録されているすごい岩山なんです。

が、ウルルがあまりにも有名なばかりに、訪れるまで知らなかったという観光客が多いのだとか。私もご多分に漏れず、その岩山の存在を知りませんでした。

そういえば、展望台に登った時、右側にうっすらとですが、同じく薄橙色をした山が見えてはいました。あれがカタ・ジュタだったのでしょうか?

ということで、まずはその「風の谷」を歩くべく、バスはウルルを背に進んで行きました。一体どんな岩山なんでしょう。



              【2】

さて、カタ・ジュタに到着です。


今回は、カタ・ジュタの数ある山々の中でも、1番背の高い山ともう1つの山とが谷を成している所を散策します。


片道1.6キロの散策路をツアー客がぞろぞろと歩いて行きます。


お、大きい…!

歩いている人と比較すると大きさが伝わるかと思います。


むき出しの岩肌が両側から「ゴゴゴゴゴ」と迫ってくるようです。


周りに坂1つないため、突如巨大な物がせり上がっているようで一段と大きく感じられました。こんな巨大な自然物があるだなんて。


あたりに落ちているこれらの岩は岩肌から剥がれ落ちた物だそうです。

こんなのがボロボロ落下するような所を歩いて大丈夫なのでしょうか?!

一抹の不安はありつつも、迫力満点の光景を見上げながら進んでいきます。

20分程歩いた所で散策路の終点に到着。

前方に目をやると大きなVが見えます。

濃い橙のVに真っ青な空。コントラストがとても綺麗で、ジリジリとした暑さの中でも涼しげな風を感じるようでした。

「 風の谷」と呼ばれる所以も分かる気がします。


こんなパワフルな方だったとはカタ・ジュタ兄さん、お見逸れしました。

訪問するまで知らなかったことが、申し訳なく感じられました。

むき出しの岩肌の色や風合い、スケール感に圧倒されながら「風の谷」とはお別れです。

このスケール感から想像するに、近くで見るウルルはどんなスケール感で迫ってくるのでしょう。

いよいよウルルサンセットの会場へと向かいます。



              【3】

2018年2月26日18時55分。

アリススプリングスは日の入を迎えます。

バスは、日の入の30分程前にサンセット会場に到着しました。

会場からはウルルをこの位置から眺めることができます。


会場では、既に多くの観光客が食べ物やグラスが並べられたテーブルを囲んで、歓談しながらウルルを眺めていました。

私もその輪に加わって、シャンパン片手に(誠に僭越ながら)乾杯しました。


眼前には、夕陽に照らされた草原が広がり、その奥にウルルがドンと構えています。



午前中に初対面を果たした時のウルルとは全く異なっていることに驚きました。

薄橙に見えていた岩肌は夕陽に照らされ、すっかり濃い橙色となっています。

気づけば、あたりはみるみる夕暮れて、空は橙と黒がないまぜに。



その変化に呼応するように、刻一刻とウルルも表情を変えていきます。


5分ごとにシャッターを切り、途中でパノラマ撮影を試みつつ、目まぐるしく変化を遂げるウルルを目に焼き付けました。



乾杯の頃の橙色がまるで嘘かのような変貌ぶりがよく分かります。



日の入時間を過ぎ、太陽が沈むとウルルは暗く深い茶色の佇まいとなって、変化をピタリと止めました。

まるで眠ってしまったかのような静かな姿が、自分には妙にしっくり来ました。

目まぐるしいスピードで変化を遂げる存在でありながら、1日に1度、音も無くこの姿に戻る。

そこにグッときてしまいました。

たゆまぬ変化を恐れず、でも根っこの部分ではドッシリとしてブレないのです。

動きを止め、揺らぐことのない圧倒的な静けさ。

これがウルルの真髄なのではないでしょうか。

私もブレない芯を持って、これから想像し得ない姿に成長していかねば。

お酒の助けもあってか、そんなことを思いました。

そして、勝手な深読みに1人納得した私は、1年間のインターンでのことや4月から始まる、うるるでの新生活のことについて考えたりしました。

「なんか、色々頑張ります!」

そう心で宣言し、急ぎ足でバスへと向かいました。

「これから私はどうなるのか。」

そんな不安が些細なことに思えるくらい、自分の背中を静かに、だけど力強く、後押ししてくれた、忘れられない夜となりました。



さて、次回は 朝日に照らされるウルル をお届けします!

つづきます!

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