「ISMSといえばよっしー」シェアード社員として自分の強みを持つまで
ーーよっしーさん、本日はインタビューよろしくお願いします!まずは自己紹介を簡単にお願いします。
よろしくお願いします!
ここ数年は特にISMS(ISO27001:情報セキュリティマネジメントシステム)の取得、維持、更新対応や、Pマークの取得、更新対応など、情報セキュリティ分野を中心にお客様をご支援しています。社内でも「ISMSといえばよっしー」と言ってもらえることが多くなり、ようやく自分の強みが持てたなと実感しています!
ーーたしかに、UG内でISMSの話題になるとよっしーさんの名前が真っ先に挙がりますね!
現在担当しているお客様は4社。最近も3社のお客様でISMS更新審査のサポートを行いました。具体的には、外部のコンサルタントとのコミュニケーションや資料の受け渡し、社内各部門からの情報収集や審査に必要な各種調整を行います。会社によって対応する範囲や情報資産の種類も違いますし、事業や規模感、社員の方のITリテラシーによっても目標としているところが違います。お客様の業務や情報の流れをヒアリング、理解したうえで、1年のPDCAサイクルのなかでよりよい状態を目指していくところにやりがいを感じますね。
具体的には、情報セキュリティのルールを作成し、それを1年サイクルで継続的に組織として運用していく旗振りと事務作業です。情報セキュリティは、運用しながら見つかる課題もありますし、時代の変化によって新たな対策が必要になることもあります。それらを検討して導入していくというのもあります。本来の目的は「情報流出しにくい運用、しても被害が広がらない運用にする」ことで、セキュリティを100%守ることを前提には置いてないのです。裏方仕事なので結構地味ですね。でも安心を提供することができるので、やりがいはあります。
ーーISMS審査を企業側の担当者として複数社経験できるのは「シェアード社員」ならではですよね。
各社の業務や情報資産に違いはあれど、ISMSの要求事項やそれに基づく資料作成のポイントは同じです。ある会社で対応したときに学んだポイントは、その他の会社でも活かせる点が多く、自分のなかで経験が積み重なり知識に厚みがでているのを感じます。この分野のご支援を始めてから2社目の経験をしたときに自分の知識が格段に広がったのを感じましたね。短期間で成長できたのはUGの環境ならではだと思います。
ーーすばらしいですね!UGに入社して以来、ずっと情報セキュリティ分野のご支援をしてきたのですか?
実はそういうことでもないんです。
入社後数年でご支援したお客様では入退社対応やキッティング、ヘルプデスクなどをメインにコーポレートIT全般の業務を行っていました。UG以前は営業やコールセンターでマネジメントの仕事を行っていたので、コーポレートITの仕事はどれも新鮮でした。自分の知らない世界で自分の知らないことをやってみたかったんですよね。私がご支援することでお客様の仕事が円滑になり、結果お客様の業績も伸びる。そんな好循環を感じて、お客様から直接「ありがとう」と言ってもらえることが嬉しかったです。
ーー情報セキュリティ分野に明るくなったきっかけがあれば教えてください。
入社4年目に、入社以来担当していたお客様を離れ、次の案件を探していた時期がありました。なかなかお客様に選んでもらえず、案件が決まらなかったんですよね。売上に貢献できていないことから「辛い、後ろめたい」と感じる日々が続きました。既存のお客様のスクラム(※注)のミーティングに参加したり、他社員のスケジュールを見て話ができそうな人に声をかけてみたり、いろいろな切り口で機会を探しました。
そうしているうちにあるUGメンバーから「ISMSとPマークの更新を、一緒に取り組んでくれる人がほしい」という話をいただきました。ほとんど未経験の分野でしたが、お客様先に主担当の方がいて、他のUGメンバーと一緒にご支援をするということでやってみることにしました。しかし、いざ参画してみたら主担当の方は異動してきたばかりで・・・。とくにPマークの更新は期限が迫っていたので、外部のコンサルタントの方と連携しながら調べまくりました。
※(お客様の企業を支援するグループ。お客様毎に、外側からお客様やメンバーの状態を把握し支援する顧客責任者(AM)と、実際に稼働しているメンバーを管理する案件責任者(PM)、現場でのメンバーを合わせたチーム(スクラム)を組成しています。)
ーーなるほど、たまたま担当したことが始まりだったんですね!その後どのように学んでいったのでしょうか?
はい、それでなんとかPマークの更新が完了すると、半年後にはISMSの維持審査がありました。UG自体、ISMSを取得していて社内に資料が公開されていることもあり、それを参考に進めることにしました。それから、案件が見つからない時期にUGメンバーのプロフィールをたくさん見ていたことがとても役に立ちましたね。「なにかわからないことがあれば、この分野はこの人に聞けばいい」ということが頭に入っていたので「一人じゃない」という気持ちで業務を推進することができました。
こうして情報セキュリティ分野の経験を積み始め、いつのまにかUG内でISMSに詳しい存在になっていました。「案件がない」と苦しんでいた時期から数年で自分の強みが持てる状況をつくれたのはUGだったからだと思います。
「UGのほうが楽しそう。ここで働いたら長続きするだろう」と入社を決意。しかし・・・!?
ーー情報セキュリティ分野はしっかりと勉強しなければいけないイメージがあります。よっしーさんは勉強が得意なんですか?
いや、むしろ全然です。
学生時代は勉強がとても苦手でした。今、難しそうな文章を読んで、それに対応した文章を書いて、という仕事をしているのは想像できないくらい。
学校の偏差値も、学校内で学力も最下位くらいで、本当に勉強が苦手なタイプでした。周りから「就職先がないだろう」とまで言われていて、父親に「アメリカにでも行ってみたら?」と言われたんですよね。そこから3年間の海外留学生活が始まりました。アメリカ、タイ、オーストラリア。といっても、英語をまったく話せなかったので最初はジェスチャーばかりです(笑)でもなんとか生きていけるものなんですよね。それにアメリカでは「喋れないな・・・」と思って苦労していた英語も、タイに行って周りの環境が変わると周りよりも自分が喋れていることに気づきました。そうやっていろんな環境で生活をするうちに、生きていくうえでのコミュニケーションを学んだと思います。
ーーたくましいなぁ。帰国後は何をされていたんですか?
帰国してから北海道の実家の花屋で1年半ほど仕事をした後、「こんなに視野が狭くていいんだろうか」と思い上京しました。最初に勤めたのは有名な営業会社です。体育会系な組織風土でかなり精神を鍛えられましたね(笑)中堅・中小企業をお客様としていたこともあり、社長の方と話す機会を得ることが営業の秘訣で、「社長さんに一瞬で気に入られろ」と先輩に教えられました。ここで年上の方に気に入られる術が身についたように思います。
しばらく続けた後「もう少し落ち着いた仕事をしたい」と思い、ソフトバンクYahoo! BB立ち上げに携わりました。「年上の方に気に入られる術」が発揮されたのか、いつもにこにこしながら元気よく仕事をしていたら、孫正義さんや役員の方に気に入ってもらえたんですよね。当時参画していた人はみんな個人事業主みたいな雰囲気があって、それぞれ強みや尖った部分があったように思います。私は技術的なところはよくわからないけれども、現場の実態を伝えたり、「だからこうしたほうがいいと思うんです」と積極的に提案したりしていたのが気に入ってもらえた理由かもしれません。
ーーなるほど、たしかによっしーさんはいつもニコニコしていて元気ですね!(笑)そういう経験から仕事をしているときのよっしーさんが出来上がっていたのですね~。
そうですね。今でも仕事をするうえでの基本スタンスになっていると思います。
次の転職ではコールセンターの立ち上げや業務改善の仕事をしました。ここでは複数のチームでマネジャー職を兼務していましたね。コールセンターの仕事は一回覚えれば通常業務はこなせるものが多いですが、一方で人を相手にしていることから辛い場面や迷ってしまうことも多くあります。私の仕事は目的を共有し、みんなを元気にすることだと思っていましたね。多いときは300人くらいのチームを持っていて、自分の生業だと感じていました。
ーー300人!?それはすごいですね!
でもかなり忙しくしていたこともあり体調を崩してしまい・・・。
退職してしばらく休みをとりながら個人事業を複数手掛けました。アフィリエイト、商店の業務改善、ホームページの開設など、いろいろチャレンジしましたが全然うまくいかなかったんです。
そんななか、地元の雇用を生み出す人材系の会社に再び就職することにしました。地元では失業者が多く、社会貢献できるところがいいなと思ったんです。実際に入社してみると「社長のいうことが絶対」という社風が浸透しており、自分たちの意見を反映させることがまったくできなかったんですよね。効率的に業務ができているとも感じなかったし、大して脳みそを使わなくても求められたものをできてしまったこともあり、やりがいを感じられなくなってしまったんです。
ーーなるほど、そこからUGへ転職することになったんですね。UGとの出会いについて教えてください。
転職サイトに登録しUGからスカウトをもらいました。
コーポレートITの仕事は全然知らなかったのですが、UGの社風は”自分の意見が言える”、”自分を解放できる”と感じて、やりがいを持てそうだと思いました。また自分の時間をコントロールするという働き方はそれまでも得意としていたので楽しそうだと感じました。
ほかにも志望している会社はありましたし、提示された年収もほかの会社の方が高かったのですが「UGのほうが楽しそう!ここで働いたら長続きするだろう」と思えたので入社を決めました。
ーー入社してみてどうでしたか?
「楽しそう!」と入社したものの、最初はとても悩みましたよ。とくに前職はすべてにルールがあって、レールが敷かれていることばかりだったのでギャップが激しくて。
入社前の説明で「クールビズ導入してますか?ネクタイ外していいですか?」と質問したら「自分で考えていいよ」と不思議そうに答えられたくらいです(笑)「社長に気に入られる」も身に染み付いていたので、入社後いちいち須田さん(社長)が全社向けに発信する連絡に丁寧に返信したりして。そのときも「毎回こんなことやらなくていいよ」って言われて拍子抜けしました。
それまでの会社の社風と違いすぎて、どうしていいかわからなかったんです。今振り返ると笑い話ですが、当時は迷子になって正直辛かったですね。
ーーよっしーさんは入社のときから自由で楽しそうにしているイメージがありましたが、そんなことがあったんですね。
そうなんですよ!しかも1ヶ月半くらい自分が担当する案件が見つからず、追い打ちをかけるようにつらいことが重なりました。
ある日朝礼で「お客様先に訪問してウェルカムラリー(※注)をもらいにいきたい」と話したら、「行ってきなよ!」と当然のように言われたり、「役に立つセミナーに行ってみたい」と言ったときも同じ反応をされたり。「え、いいんだ?」という感じで戸惑いばかりでした。
自分で考えて動くことを楽しみにしていたはずなのに、実際は自ら動くこと自体に全然慣れていなかったんですよね。
※入社時に既存社員100名に直接会ってお互いに自己紹介し、コメントとサインをもらう長年続いているUG独自の取り組み
「自分の会社さえよければいい」はUGではありえない!
ーーあらためて今、UGをどのように感じていますか?
今はとても居心地がいいです。UG社内の活動にも複数関わっていて、シェアード社員としてもとても忙しく仕事させてもらっています。
でも「居心地がいいというのもどうなのかな」と疑問にも思います。慣れちゃいけないと思うんです。
ーーこれからやっていきたいことはありますか?
未来のことは見えていないし考えられないというのが僕の考えです。ノリと勢いで生きてきたので(笑)ただ、お客様のために仕事ができているといいなと思います。
コーポレートエンジニアとしては、会社の全体像を把握できる人、基幹システムの入れ替え、IPOの支援ができる人を目指していきたいなと思います。正直これまでの人生で、「自分の会社さえよければいい」という考えの会社も見てきたんですよね。でもUGでは「UGだけがよければいいや」という考えはありえないなと感じます。UGのそこが好きです。
またUG社内の活動にも積極的に関わって会社に貢献したいという気持ちもあります。UGが今後1000人規模の会社になるとき、マネジャー層が足りなくなると思います。一般的なトップダウンのマネジメントとは違うので、とても難しいと思うんですよね。だからこそ自分も経験しておきたいなと思います。
今後もノリと勢いでさまざまなことにチャレンジしていきたいですね!
ーーお客様にもUG社内にも、よっしーさんの元気を与え続けていってください!本日はありがとうございました!