こんにちは。戻ってきたデザイナーSです!
約一年の産休・育休期間を経て、この春無事に復職できました。
<前記事:【実録レポート】Webデザイナーがちょっと産休とってみた>
休業中はどのような手続きが必要だったのか?
実際、お金の諸々はどんな感じなのか?
長いようで短かった一年間を振り返り、引き続き実録レポートでご紹介していきたいと思います!
手続き1:出産育児一時金の申請
2018年7月。おかげさまでド安産で出産を終えた筆者ですが、産後にかなりやきもきしたこと、それが「出産育児一時金の申請書類」です。
これは出産した病院に必要事項を記入していただき、会社に提出する書類です。
自分は入院時に病院に預けて、退院の清算時に受け取る算段をつけていたのですが、退院日が日曜だったため、会計業務がお休みだったのが罠でした。
この『出産一時金の直接支払い制度』というのは、以下のような制度です。
出産育児一時金の申請期限は、出産から二年となっています。今考えるとそこまで焦る必要はなかったのですが、手続きはできるだけ速やかに行った方がBETTERです。
自分の場合は42万円の給付に対して、病院からの請求額が50万円弱。その差額を自腹で会計して『出産育児一時金の申請書類』を受け取りました。
なお、この「自腹で会計した差額」に関しては
・自分で加入している医療保険(帝王切開など”医療行為”が行われた場合)
・医療費控除
などで、全額ではないものの戻ってくる場合があります。
手続き2:会社への報告
子の名前が決まったら、会社にメールで出産報告です。
このような大きな報告も含め、インディバルでは産後休業・育児休業期間中に月1回程度の定期報告をメールで送ります。何を書かなければいけないという決まりは無いので、「子供ちゃんかわいいです子供ちゃんラブラブ」でも良いと思いますが、長期にわたり出勤できない社員の状況を知るための制度なので、人事部を心配させない程度のメールにしたほうがいいと思います(^v^)
また、保育園の入園申請時には、勤務証明など会社に用意していただく必要がある書類もあります。
そのため、復職に向けての保育園準備活動、いわゆる『保活』に関しては定期報告で共有しておいたほうがスムーズです。
こういう事も多々あります。
産休・育休に伴なうお金の流れ
前述の『出産育児一時金』をはじめ、出産をすると様々な補助金・祝い金を各所から頂くことができます。わーいわーい!!
自分の場合、実際の給付スケジュールはこんな感じでした。
まとまった金額を受け取ることができるのは、実際の出産からだいぶ先になります。そのため、病院に支払う入院費・手術費や、自治体へ納める税などは後払いや仮払いなどの制度も存在します。
しかし、生活費や出産準備、通院費用などは当たり前ですが自腹です。出産の直前直後はお財布が悲しいことになるので、余裕をもって準備しておきましょう。
ちなみに、社会保険料(健康保険・厚生年金)は産休・育休中は全額免除となります。
自治体によっては、育休中に住民税の減免ができる場合もあります。
この減免制度に関しては、たとえ減免対象であっても自動適用はされず、個別に問い合わせないと制度自体を教えてくれない事が大半とのことです。居住する自治体の税務課に、電話で問い合わせすることをお勧めします。お勧めします。(大事なことなので二回書きました)
ちなみに、自分の在住している東京都S区は制度を実施していませんでした(´・ω・`)
医療費控除の申請
妊娠・出産に関わる医療費は、基本的には「医療行為」ではないとされますが、以下のようなものは医療費とみなされます。
・妊婦健診費(自己負担があった場合)
・分娩・入院費(自己負担があった場合)
・定期検診の通院交通費
・切迫早産、帝王切開などの入院・手術費
・乳腺炎などの治療費
これらと一般医療費を合計して、年間10万円を越した場合は年末の確定申告時期に『医療費控除』を行うことで、所得税や住民税の負担を軽くしてもらい、還付を受けることができます。わーいわーい。お金が戻ってくるぞー
…と、ここまでは一般的なのですが、罠が1つございます。
・育休中なので基本的には年末調整
・でも医療費10万を越したから確定申告も個人で行う
こういう人は多いと思いますが、その場合は「ふるさと納税に注意!!!!」です。
ふるさと納税とは「自分の住んでる自治体(A)ではない他のB自治体に住民税を納め、”B自治体に×円払ったからその分は引いてくれ”とA自治体にお願いする」システムです。通常は「ワンストップ特例制度」により申告不要、会社が行ってくれる年末調整だけで対応してもらえるのですが、この「ワンストップ特例制度」は年末調整の人だけが適応対象。医療費控除などで別途に確定申告をする場合、利用できなくなってしまうのです。
医療費控除の確定申告時それを忘れて記載が漏れてしまうと、ふるさと納税で収めた分はまるっっっと無効になってしまいます。(きちんとふるさと納税分を申告すれば問題ありません)
おまけに訂正はだいぶ面倒くさい。らしいです。
…何も聞かないでください。(涙
気分転換に仕事情報をインプット
出産後の怒涛の時間が、3ヶ月過ぎ4ヶ月過ぎ。
少し落ち着いたかな…と思えるようになってきたところで、気分転換がてら仕事絡みの情報を追いかけはじめました。
とはいえ、RSS登録しておいた技術系サイトや情報コミュニティから自動収集されたニュースや最新情報を流し読みする程度です。
「Firebugが開発終了ヤダヤダ」とか「2017年のデザイントレンドがもうまとめに入ったか…」など育児とは別の空気に触れていると息抜きにもなりますし、目の前のことでいっぱいいっぱい、鈍化しがちな脳みそも、わずかながら活性化する気がします。
また、事前に何冊かの技術書をデータ化しておいたおかげで、iPadやKindleで読むこともできました。
育児は習うより慣れろの世界、インプット脳みそを使わない日々だったので、読む余裕さえできれば意外にもすんなり頭に入る気がします。
ええ、余裕さえできれば…(^ω^)
さすがに、まとまった時間はなかなか取れません。細切れに、ぱっと止めても区切りの良い、なにより自分の気分転換になるようなやり方を模索しましょう。
育休前に考えていた「暇を見てアプリの勉強とかできたらいいなー♪」なんて戯言は、おむつと一緒にゴミ箱にたたきこむ羽目になりました。
育児、そこまでは甘くなかった!(^ω^)
復職に向けての準備
『育児休業』いわゆる育休は、『産前・産後休業』の直後に希望できる、子を養育するのための休業です。その期間は原則一年、ただし保育所の空き状況など、子供を預けることが困難な場合は延長することができます。
延長期間はかつては最長6ヶ月でしたが、2017年10月より1年の延長が可能となり、これにより最長2年まで育休を取る事ができるようになりました。
インディバルでは「子供が満3歳になるまで」休業することができます。
育休手当は2年間支給され、休業はもう1年延長できることになります。
この制度の裏には、かつて保育園難民になってしまった女性社員の涙と、彼女が辞めずにすむよう東奔西走した人事部の汗という、インディバルの歴史が隠れているとかいないとかーーーー
さて、筆者は運良く2017年末には認可保育園の内定を頂いたので、復職後の勤務形態、勤務時間などを相談して準備を整えていきました。
復職後は小学3年生修了までの間、最大5時間勤務/日の短縮勤務が可能でしたが、2017年10月の働き方改革により、育児・介護に限定されていた当制度が改訂、それ以外の事由においても認められることになりました。希望すればずっと時短勤務で働くことができます。
副業可、週休3日制を導入ーインディバル働き方改革への取り組み
こんな感じでゆるーっと産休・育休を終えた筆者。2018年10月現在、おかげさまで恙なく時短勤務で頑張っています!インディバルでは育休から復帰するタイミングの他にも、年1回の「人財開発会議」や個別1on1などで職種やキャリアパスを設定し直すこともできるので、自分のペースで無理なくワーママ道を走ることが可能です。
オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな このはてしなく遠いワーママ坂をよ…
〜未完〜