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独学でプログラミングを習得し、スタートアップのCTOになった小尾という人間。

トリビューのWantedlyブログにアクセスしていただきありがとうございます。ジョインしたばかりのトリビューで、年下のメンバーたちに毎日いじられている淺野です。おかげで肌ツヤが良くなりました。

さて、トリビューにはさまざまな経歴を持ったメンバーが集まっていますが、CTOの小尾勇太さんもその一人です。今回は、大学卒業後に独学でプログラミングのスキルを身につけたという小尾さんが、「これまでどのような経歴を歩んできたのか」「そもそもどうしてトリビューのサービス開発に携わることになったのか」「経営者として今後会社をどのように成長させていきたいのか」などについて、自らの意見を語ってくれました。

「海外に行きたいなら、その前に東京に行きなさい。」

ーー小尾さんって個人的に謎多き人物の一人なんですが、プライベートってどんなことをされてるんですか?

「サービス開発がとても好きで、休日もコードを書いている。」というのが事実なんですが、つまらん人間だと思われそうなので他の回答をさせてください。

ーーわかりました。

時間がある時は、カメラが好きなので写真を撮りに行ったり、登山をすることもあります。先日はトリビューのメンバーを連れて高尾山に行きました。あとは美術館やギャラリーを回るのも好きですね。実はもともとエンジニアではなくて、アート系の道に進みたかったんです。

ーーそれはどういった理由で?

僕は他人にあまり興味を持てない性格なのですが、「人間の心理」的なものは興味があるんです。アートや写真はそれがすごく伝わってくるんですよ。写真にしろ絵にしろ、作品を作る時には絶対にその作者の心理がその作品には反映されてるじゃないですか。
だから、作品を通して人間の心理に触れることができる。その瞬間が好きなんですよね。単純に「きれいだな」で終わらなくて。

ーーなぜ心理に興味を持ち始めたのか気になるんですが、小尾さんってどんな幼少期を過ごしてきたんでしょうか。

あまり昔の記憶は無いんですが、幼稚園の時はずっと刺繍をしていたと思います。

(モデル:おびゆうた君)

ーー刺繍?

「そこに針と糸があったから」ですかね。刺繍をしていた理由は。

ーーなるほど……。幼い頃、他にはどのような過ごし方を?

出身は長野なんですが、友達とはあまり遊んでなかったですね。友達が居なかったわけではなくて、単純に近くに友達が住んでなくて。
実家は山に囲まれていた環境だったので、基本的には外で一人で遊ぶことが多かったです。友達と遊ぶとしたら、学校で遊んでそのまま帰宅して、という感じでした。

ーーそのような環境で育ったあと、たしか横浜の大学に進学しましたよね?

本当は、親の影響で海外の大学に行きたかったんです。母親がイギリスの大学を出ていて。
もともと両親は予備校や英会話教室を経営していて、その関係で周りに外国籍の人がたくさん居た環境で育って、それで自然と海外への憧れみたいなものを持ち始めたんですよね。
でも母親から「東京に住んだこともないやつが海外とか言ってんじゃねぇ」と言われて、それで関東圏内で合格できそうな国公立大学を受けました。

ーー大学ではなにを勉強していたんでしょうか。

在籍していたのは経営学部です。そこでファッションについて研究していました。

ーーファッションに興味を持ち始めたきっかけは?

もともと「自分でなにかを考えて、作って売る」ということをやりたいと思ってたんです。となると、プロダクトデザインかファッションデザインのどちらかになるかなと思って、そのどちらかというとファッションの方が興味があったという感じです。

プログラミングは独学で身につけた。

ーー幼少期の刺繍の体験が、ファッションへの興味に繋がっているのかもしれないですね。ということは、プログラミングはその頃まだ触れて無かったということですよね。

そうなんですよ。興味も持ってなかったです。それで、もともと海外に行きたかった気持ちもあったので、大学卒業後はイギリスの美大への進学を決めました。
でも現地の大学からオファーをもらって、入学までに現地の学生のインターンをしていたんですが、ファッションデザインにおいて自分よりもすごい人なんていっぱい居るんだなということが分かって、自信を持って「自分がやるべきこと」だと言えなくなっていったんですよね。
それなら、自分が前に出るんじゃなくて、支援側でファッション業界に関わる方が向いてるかなって思って、それで帰国をして起業しました。

ーーファッションに関する事業を立ち上げたということでしょうか。

その時に作ったのは、ファッションに特化したクラウドファンディングサービスでした。
ファッションブランドって、直接お客さんに商品を販売するというよりはショップのバイヤーに興味を持ってもらうというところからスタートすることが多くて、良いものを作っている人たちはたくさんいるのに、僕たちが知る機会はほとんど無いんですよね。その状況を打開したかったんです。
要するに、「これからお客さんを獲得していきたい」という初期段階のファッションブランドを支援したかったんです。

ーーサービスは自身で開発を?

大学を卒業してから半年くらい、長野の実家にこもって独学でプログラミングの勉強をしました。それと、プロダクトって作って終わりじゃないので、東京に出てきてブランド向けの営業活動もしていました。でも結局、リリースから半年でクローズしたんです。

実家を拠点に都内で営業活動もしていました。でも結局半年でクローズしたんです。

ーーなにがあったんでしょうか。

ファッションって1シーズン作って終わりではなく、継続的に続けていくものなので、つまり毎シーズンクラウドファンディングのプロジェクトを立ち上げなきゃいけない。そうすると、ファッションとクラウドファンディングの相性ってあまりよくないのではないかと思い始めたんです。クラウドファンディングって基本的には単発のプロジェクトを立ち上げる形なので、継続性がないんじゃないかなと。

ーーサービスクローズ後はどのような活動をされてたんですか?

もともと自分のサービスを運営しながら、ある会社のサービス開発も手伝っていました。それで、自分のサービスクローズ後にその会社が新規事業を立ち上げるということで、「社員として入らないか?」と誘われたんです。
その会社はもともとECサイトのブランディングをやっていて、その手法がワリととがっていて、そこに興味を持ったのでジョインしました。そして実は、その会社に出資をしていたVCに、現在トリビューの代表を務める毛(もう)さんが居たんですよね。

ーーそんな出会いがあったんですね。

そうなんですよ。ちなみにその会社で立ち上げた新規事業はECサイトのキュレーションサービスだったんですが、それがきっかけとなって、制作会社から事業会社に転換していきました。
ただ、その事業では資金調達も実施して3年くらいサービスを提供していたんですが、なかなかマネタイズできなくて、結局会社ごと大阪にある企業に売却することになりました。もともとはそのサービスのためにその会社にジョインしたので、事業売却とともに退職しました。

ーートリビューにはどのタイミングで関わり始めたのでしょうか。

実はその会社を辞めるタイミングで毛さんからオファーは受けてたんですが、自分で起業したときからずっと小さい会社に居続けたので、それしか知らないよりは大きな会社のビジネスの仕方も知っておきたいと思って正式なジョインは保留にさせてもらってました。
それと、それまで5年ほどスタートアップのような会社で身を削りながら働いていたので、そこからまたスタートアップに入るのは「なんかつらいなー」と思ってしまったんですよね。サービスクローズの悲しみもあるし。
そんな中、知り合いのエージェントに紹介されて入社を決めたのがリクルートでした。

ーーリクルートではどのようなことをされていたのでしょうか。

社内の新規事業コンテストで上がってきたアイデアを事業化する部署で、3事業ほどに関わっていました。肩書きとしてはエンジニアでしたが、事業案の中にはいわゆるリーンキャンバスがしっかり作れていないようなものもあり、そういったサービスのコアな部分から整理することもありました。
そこでは必要に応じてデザインの仕事もしましたし、広告運用をすることもあったので、わりと何でも屋さんでしたね。トリビューの開発もその頃から手伝っていました。

ーーそこから、なにがきっかけでトリビューにジョインを?

リクルートは、自由な雰囲気の部署で、かなり好きなようにやらせてもらっていたと思います。個人で受けていた仕事も含めると5つのプロジェクトに並行して関わり、日々自分を試されている環境がとても刺激的でした。一方で、腰を据えてあらためて一つのことに集中したいという気持ちも強くなり、トリビューが2回目の資金調達をするタイミングで、ジョインを決めました。

ーー関わっていた複数のプロジェクトの中からトリビューを選んだ理由はなんでしょうか。

トリビューには、事業ドメインもそうだし、アイデア自体に魅力を感じました。あとは毛さんの人柄ですね。勝てる要因が揃っていると感じられたんです。
勝ちにこだわるのには理由があって、今までに立ち上げた自分のサービスも、その次の会社の新規事業も、正直なところ「成功した」とは言い難いプロダクトだったんですよね。その経験から、「アイデアがよくても勝てなければ意味がない」ということを身をもって実感して、勝つことの重要さを考えるようになりました。
そして毛さんも同じような考えを持っている人だと思ったんですよね。勝ちへのこだわりが強いというか。そのような似た感覚を持った人がトップを務める事業であれば、まず土台はできあがったようなものだと思いました。「ナンバーワンの美容プラットフォーマーになる」という毛さんの宣言にも後押しされましたね。

「トリビュー」というサービスを立ち上げてみて。

(左からCEO毛、エンジニア村田、CTO小尾)

ーー小尾さん自身、「美容医療」に対してどのようなイメージを持っていますか?

美容医療に関しては、トリビューに関わり始めた当初からプラスもマイナスも特別なイメージというものは無かったですね。というより、イメージを持てるほどよく知らなかったというのが正直なところかもしれません。
ただ、すごく極端かもしれないですが、爪や髪は切ったり伸ばしたりしてもなにも言われないのに、整形となると他人から良いだの悪いだの言われるのは「ちょっとどうなんだろうな」とは思います。整形をすることで自分が前向きに生きられるのであれば、とても素敵なことなのではないでしょうか。

ーーそれは僕も同意見ですし、たしかに美容医療を通じて気持ちが前向きになっている人がたくさん居ることも、トリビューに関わり始めてから知りました。

そうなんですよね。仕事を通してユーザーの生の声を聞くようになって、「美容医療という手段を選んだことで前向きな気持ちになっている人って意外と多いんだな」というのは日々実感しています。
美容医療に関してはネガティブなイメージがまだまだ多いですが、知った上でやらないのと、知らなくてやらないのは大違いです。「知らない」というだけで悩み続けなきゃいけない状況は減らしていきたいと思います。
そのために、トリビュー自体の認知を広めていかなければいけませんし、サービスの品質を向上させていきたいです。

ーー具体的にはどのような業務に携わっていますか?

CTOなので、大きく分けて2つの業務に関わっています。1つが経営、もう1つが開発です。
経営に関しては、主に採用や今後のプロダクト戦略に使う時間が多いです。開発に関しては、それをどうやってトリビューで実現していくか、どうサービスを伸ばしていくのかということを、いち開発者としても手を動かしながら試行錯誤しています。
なので、大げさに「経営しなきゃいけない」というのは正直あまり無いですね。実現したい未来のイメージがあって、それを形にするためにはどういう組織にしていくべきか、どういう人を採用するべきか、などを考えています。
それに付随して、どういう開発チームにするか、テクノロジーの観点からどう差別化するかを、経営者の視点とエンジニアやデザイナーの視点から考えています。

ーーそういえば、たしかデザインも小尾さんが見ていましたよね?

そうですね。トリビューの初期デザインは僕が作っていたので、その関係で今でもデザイン周りは僕が見ていて、他のデザインメンバーと共に日々改善を試みています。
エンジニアとしての業務に関していうと、Web版もアプリ版も基本的には満遍なく全部見ていて、エンジニアメンバーたちのマネジメントをしたり、あとは人が足りていないところに適宜サポートで入ったりしています。

「みんな違ってみんな良い」という価値観こそがトリビュー。

ーートリビューという会社は、現在どのような雰囲気に育ってきていますか?

一言で表すなら、「懐が深い、器の大きい会社」だと思います。
提供しているサービスの特性上なのか、結果的に社内でも「私はこういうことに悩んでる」というコンプレックスをメンバー同士で日常的に言える環境が整ってるんですよね。そういうところは他の会社には無い特徴かなと思います。
だからなのか、他人の生き方や価値観にとやかく口出しする人も居ないんですよね。お互いの理解があるというか、お互いを認め合ってるというか。

ーーたしかに、そのような雰囲気は日々感じています。サービス自体については、今後どのような展開を考えていますか?

毛さんの考えや価値観には共感する部分が多くて、「綺麗になりたい女性の選択肢を増やす」という役割をトリビューが担うことに大きな意義を感じています。美容医療はデリケートなテーマですが、社会の風潮や仕組みや体制のせいで個人の生き方の選択肢に制限がかかるのは良くないと思うので、それを解消できるようなサービスを提供していきたいですね。
それと、今は女性向けのサービスを作っていますが、見た目のコンプレックスって女性だけのものではないので、将来的には男性向けのサービスも展開していきたいですね。その時に、トリビューで培ったノウハウを生かせればと考えています。

ーーさいごに、「トリビュー」というサービスをさらに良いものにしていくために、どのような人と一緒に仕事をしたいですか?

人間関係って「お互いの理解と尊重し合う姿勢」が大切だと思うので、ありきたりな表現になってしまいますが、「みんな違ってみんな良い」という感覚を持った方はトリビューに向いていると思います。ただし、それだけではなくて、その前提を踏まえた上で自分をどう表現するか、自分の良さはどこにあるのかを考えられる人がトリビューに向いているのではないでしょうか。
トリビューでは、エンジニアだけではなくセールスもマーケターも、というか全職種の採用を強化しているので、まずは気軽に話を聞きにきて欲しいです。スキルやスペックももちろん大切ですが、僕たちと一緒に「生きる上での選択肢を増やしていきたい」と考えて行動に移してくれる方、ぜひお待ちしています。

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