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創業メンバーが感じてきた、TENTIAL成長の歴史と本質。

TENTIALで執行役員をしている石川朝貴です。
TENTIALは2023年3月1日に資金調達を行い、新たなフェーズに進みました。
創業期からTENTIALに関わってきて早5年。改めてTENTIALという企業がどのように成長し、その中で自分自身がどう成長してきたのかを詳細に振り返りたいと思います。

TENTIALがどのようにPMF、スケーラビリティを獲得したか

TENTIALは2018年2月、スポーツメディア事業「SPOSHIRU」から始動しました。当時私は学生だったため、インターンとしてTENTIALに参画し、メディア事業のディレクターとして立ち上げに従事しておりました。大学卒業後は新聞社へ入社するも、スタートアップならではの成長機会を求め、再びTENTIALに参画。TENTIAL入社後は、事業責任者としてメディア事業のグロースを担っておりました。人数が少なかったため、名ばかりの事業責任者でしたが、事業全体を俯瞰して観る良い経験をさせていただきました。常にGoogle AnalyticsやAhrefsといったメディア事業を行うには欠かせないツールを必要以上に見続けていたことは、今となってはお恥ずかしい話ですが、常にデータを見ていると小さな変化にも即座に気づくことができるため、現在の業務にも大変役立っています。正直、当時の私に突出したスキルや経験はありませんでしたが、機会が人を育てるとはよく言ったもので、まさに機会によって成長できた瞬間でした。私がそうさせていただいたように、TENTIALのメンバーや今後入社される方々にも機会を提供していくことが、私自身のミッションでもあると考えております。

「SPOSHIRU」を開始してから約1年程度で月間100万PVを集めるまでに成長し、メディア経由での流通額も大幅に伸長しました。メディア事業は元々社会の商流を掴むツールとして位置付けられていたため、実際にメディア経由で「何が」「どの程度」売れているのかを分析しながら事業推進を担っておりました。

そこで私たちが着目したのが、インソールです。インソールは当初の戦略通り、メディア事業でのトラフィック分析のデータによって導き出されたプロダクトです。また、第一弾のプロダクトを開発するにあたって、LINEを活用した「足の相談所」というサービスを展開し、事前に登録者に対してマーケットリサーチを行い、足の悩みをより深掘りしていきました。「足の相談所」は0から設計を任せていただいたサービスなので、私にとって非常に思い入れのあるサービスとなっています。サービスを作る経験は初めてだったので、苦戦する場面もありましたが、サービス設計からサイト構築、運営まで一気通貫した経験はバリューチェーンを俯瞰して捉え、戦略を策定する現在の業務に大変活きております。

自社ブランドの展開を2019年の夏からスタートし、D2CのビジネスモデルでWebを中心にインソールの販売をしていきました。メディア事業でのトラフィック分析のデータによって導き出されたプロダクトとはいえ、実際に自社ブランドのプロダクトとして販促活動をしていくにあたっては様々なハードルがあり、もちろん最初からうまくいったわけではありません。
そのような状況下でプロダクトがPMFするまでに私たちが注力したことは、「小さな独り勝ち市場を築く」ことです。プロダクトを磨きながらコアバリューを創り、コアクラスターが存在するマーケチャネルを見つけ出すことを高速で回すことによって、PMFが近づいていることが感覚的にわかっていきました。PMFと一口に言っても、PMFは様々な捉え方が存在しているため、定量的に測定することが難しい領域ではありますが、振り返ってみると、第一弾のプロダクト購入者からのフィードバックでビジネスシューズに特化したインソールを開発して欲しいと言っていただいたことは強力なPMFの現れだったかもしれません。
当時はD2Cモデルでインソールを販売している会社がなかったため、ある意味で「小さな独り勝ち市場を築く」ことができていたと考えております。その後に開発されたプロダクトも同様にまずは「小さな独り勝ち市場を築く」を徹底し、現在では、リカバリーウェア「BAKUNE」を筆頭に売上を年々伸長させています。

現時点でのTENTIALのグロースドライバー

事業をスケールするにあたって最も効果的な資金の投資先は、SKU数であると捉えています。私たちが対峙するウェルネス市場は国内だけで12.5兆円、世界に目を向けると950兆円と超巨大なマーケットが存在しています。現在TENTIALはウェルネス市場の中でも特に「Foot」「Sleep」「Work」の3カテゴリに注力しておりますが、その3カテゴリには数多くのな顧客ペインが存在しており、様々なアプローチからプロダクト開発を行うことができます。顧客の課題が数多く存在し、その領域においてSKUを増やすことができれば、TAMも広がっていくので、私たちが狙えるマーケットも必然的に大きくなり、結果として新規顧客の獲得に繋がります。もちろん闇雲にSKUを増やしてしまうと在庫リスクが発生するため、プロダクト開発にあたっては、創業期から培ってきたTENTIAL独自の仕組みによって顧客価値に繋がるモノづくりを徹底しています。

また、SKU数がグロースドライバーだと言える根拠としてKPIツリーの観点でも説明がつきます。売上を分解すると「顧客数」「顧客単価」です。「顧客数」の分解は省略し、「顧客単価」をさらに深掘りすると「商品単価」「セット率」に分解できます。SKU数はこの「商品単価」「セット率」にヒットするため、結果的に売上全体に貢献することになります。

私たちのビジネスモデル(収益構造)はメーカー型ですが、オンラインでの売上比率が高いことにより、通常のメーカーよりも利益が出しやすい構造になっています。それは売上拡大における店舗の変動費-固定費(人件費・家賃)が少ないことが要因です。このように安定した収益性もSKUに投資できる要因となっています。

さらに、アスリート満足度も重要な指標として置いています。TENTIALブランドは日常に寄り添ったプロダクト開発をしているので、アスリートがスポーツ時に着用するものではありませんが、アスリートは身体の状態によってパフォーマンスが大きく変わってしまう特性を持っており、身に着けるものや摂取するものへのこだわりが高い傾向にあります。そのようなアスリートが満足できるレベルのプロダクトを開発することが、結果的に私たちがターゲットとしている顧客の満足度にも繋がります。

TENTIALの競合優位性と今後の強化ポイント

TENTIALの競合優位性は組織カルチャーとプロダクト開発の2つの側面から語ることができます。私たちTENTIALが掲げるミッション「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す」、1stビジョンである「身体を充電するツールで生涯を通じて挑戦する人を支え続ける」を達成するためのバリューとして「Dynamic」「Essential」「Buddy」が存在します。「Dynamic」は自ら立場や意見を持ち、動的な活動を通じて、周囲へ影響を及ぼすことができるか。「Essential」は現状を分解し、問題の本質をよく捉え、それに対する適切な施策を構築することができるか。「Buddy」は他者から信頼され、尊敬される人物か。という意味合いを持っており、これらのバリューを体現するため、日々社内の至る所でこれらのワードが飛び交っています。私自身も業務において常にバリューを意識して取り組んでおり、「今回の意思決定はDynamicだったか」「この戦略はEssentialか」「メンバーへのフィードバックはBuddyだったか」など振り返ることが多々あります。バリューの体現が組織カルチャーを創り、組織カルチャーが模倣不可能な競合優位性になると信じているので、私個人はもちろんですが、全社として常にTENTIALが掲げるMVVに向き合い続けていきたいと思います。

選考もバリューに沿って評価させていただいているため、採用に関するミスマッチはほとんどなく、入社された方はTENTIALのバリューを体現し、新たな風を吹かせてくれることが多いと感じております。

次にプロダクト開発における競合優位性についてです。TENTIALの競合優位性を作り出している要素は「権威性」「エビデンス」「クリエイティブ」の3つです。私たちの主戦場はオンラインということもあり、実際に顧客自身が手にとって試すことは少なく、オンライン上でわかりやすく、コンパクトにプロダクトの良さやプロダクトを使うことで得られる生活を伝える必要があります。顧客自身が競合を含めたすべての情報をインプットすることは非現実的なので、顧客の限りあるインプットメモリに対して、購買の意思決定になり得る「権威性」「エビデンス」「クリエイティブ」には特にこだわりを持って開発しております。

大学との共同研究や身体を酷使するアスリートからの評価が権威性を醸成し、リカバリーウェアに採用されている「SELFLAME®︎」、インソールに採用されている特許技術の「キュボイドバランス理論」などの機能性がエビデンスを担保します。クリエイティブは視覚に訴え、プロダクトを通じて得られる生活が想像できるまで磨き込みます。これらの要素が購買の意思決定を後押しし、納得感を持って購入していただけます。

現在の主戦場はオンラインですが、今後は直営店や卸をより強化し、顧客とのタッチポイントを拡大していきたいと考えております。手前味噌ですが、TENTIALのプロダクトの良さを知っているからこそ実際に店舗に足を運んでいただき、目で見て、触れて、ブランドの世界観を感じて欲しいと考えております。

最後までお読みいただきありがとうございました。現在TENTIALでは絶賛採用強化中です。TENTIALのミッションに共感いただける方やウェルネス領域でチャレンジしたい方など、ぜひご応募ください。

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