大企業でまったり働いているサラリーマンが嫌い、狭窄的な視野で自分の世界から出てこない技術者が嫌い、全てわかってると言わんばかりに机上の議論をする学者が嫌い、ベンチャーキャピタリストと自称してる雇われ投資家が嫌い、そして兎にも角にも、権威主義的な人間が嫌い。
こんな好き嫌いの激しい元三菱商事のサラリーマンがロボットスタートアップを創業、経営してきた中でわかってきたお話。
それは、日本のロボット業界に第一線の優秀なビジネス系人材が圧倒的に不足していること。
それはそうです。著しく成功確度が低そうなロボット(特にハードウェア)のベンチャービジネスにわざわざ飛び込むなんて、まともな合理的思考ができる”普通”の優秀なビジネスパーソンだったらしないです。
かく言う私も、スタンフォード卒、三菱商事入社、社費派遣でビジネススクール留学、英語と中国語ペラペラ。たぶん世間から見たら、典型的なエリートビジネスパーソンです。
そんな自分がなぜ”普通”のエリートキャリアに進まなかったのか。
それは”普通”のエリートたちと自分とでは人種が違うからです。
ここ8年程ロボットスタートアップをやってきてようやく違うことに気づきました。
ライト兄弟の飛行機も、エジソンの電球も、トランジスタも、核分裂炉が初めて動いたときにも、T型フォードも、イーロン・マスクが20年前にロケット会社作ったときにも、99.9%のエリートビジネスパーソン達は懐疑的だったでしょう。
彼らのような人種はそのままでいいと思います。永遠に大手町あたりで机上の議論をお願いします。
一方、残りの0.01%は別の人種なんです。
そこに行ってやって見なければわからない、成功でも失敗でも、兎に角最後まで不確実性のドアを次々と開けて結果を見てみたいという衝動を抑えられない。そんな人種なのです。学者と金鉱堀りが議論する意味も理由もないのです。
テレイグジスタンスのビジネス開発・オペレーションチームにはこんな0.01%の人種が集まっています。スティーブ・ジョブス的に言えば、ネイビーよりもパイレーツ、海賊になりたい人たちです。能力密度、超濃いです。頭のネジも外れてます。でも、超優秀です。
ロボットスタートアップのビジネス系人材の唯一最大の仕事は、あらゆる面でスケール則を実現することです。ハードウェアのスケール則を実現するための市場選定、GTM戦略、オペレーション設計と運用。
AI的な話で言えば、2018年にLLMで示されたようにロボットの動作生成基盤モデル(VLAモデル)でもスケール則を働かせるために大量の計算資源(GPU)と遠隔操作ベースの動作データセットを大規模に、且つコストの収穫逓減の法則が働く形でいかに集めるか。そしてこれら諸々をユニットエコノミクスへと落とし込み、それに基づき組織を動かすためのKPIを決め、経済的なインセンティブを設計し、日々組織を運営する。
これらの仕事を日々行っている弊社の0.01%の人種をこれから毎週紹介していきますので乞うご期待下さい。