コロナ禍を経て原則フルリモート勤務に移行して久しい当社ですが、それに伴う社内コミュニケーションの機会の減少は他の企業と同様に大きな課題となっています。
そんな中で、昨年度から始まり現在も続いている方策の一つが「YYY!」活動です。
今回はその活動の内容や効果についてご紹介します。
YYY!とは
一言で言ってしまえば「全社一斉雑談タイム」といったところでしょうか。ちなみにYYYというネーミングは何かの略語ではなく「みんなでわいわい話そうぜ!」という語感で決まったものです。もちろん100名近くいる社員全員が同時に雑談することはできませんので、ランダムに選ばれた2~3名程度のグループに振り分けて、個別のトークルームで雑談するという方式を取っています。
具体的な実施方法としては、毎週定例で30分の枠を業務の一環として設けており、社内のオンラインミーティングツールを使ってスケジュールを確保しています。普段は社員それぞれが異なる案件に携わっているためスケジュールを合わせるのは難しいですし、YYY!のような社内取り組みよりも案件に関係するミーティングや作業を優先せざるを得ない場合もあるのですが、この定例の30分枠はできるだけ確保するように各自で調整しています。
どんなことを話すのか
一人あたり10分弱の持ち時間となりますが、話題はなんでもよいというわけではなく「この一週間で得た学び」を共通テーマとしています。
毎週新たな分析技術について学んで共有する…というのができるとカッコいいのですが、それはなかなか大変です。そのためここで言う「学び」の内容はデータ分析スキルに絞る必要はなく、プロジェクトマネジメントだったりワークライフバランスだったり、とにかく「新たに得た、あるいは再認識した知識や経験」について語ることを目標としています。
例えばとある中堅社員の場合ですと、データ分析の進め方に関する考察であったり、育休や時短勤務を経験する中で感じた時間の使い方に関する示唆といった話題を取り上げたりしました。一方で分析スキルに関わるような話題では、最近流行りの手法であったり、昔学んだはずだけど記憶が定かではないような分析上の落とし穴など、若手社員から教えてもらうことも多いです。
身近な出来事からの学びという「オチ」までつながるように話をまとめる、それに対して質問やコメントをする、そしてさらにその応答というかたちで一連のコミュニケーションを完結させるという経験を積み重ねる場として、YYY!は役立っています。
また各人の話題を記録する共有ファイル「YYY!ノート」を作成し、どんな話題があったのかを誰でも辿れるようにしています。
どんな成果につながっているのか
YYY!によって得られている成果を、コミュニケーション増加という観点からもう少し解像度を上げて列挙すると以下のようになります。
- 言語化を通じて、経験を学びとして自身に定着させることができる
- お互いの業務改善などのアイデアを発信・共有する機会を創る
- プロジェクトに関わらず横のつながりができることで、今後いっしょに案件に取り組む際の導入がスムーズになる
- 普段かかわりのない先輩社員やリーダー、マネージャーとのつながりができることで、キャリアやワークライフバランスなども多様な考え方に触れる機会ができ、今後の自分のビジョンを具体化する助けになる
昨年度から当社データサイエンスチームのメンバーを対象に試験的に始まったYYY!ですが、今年度からはエンジニアやマーケティングのメンバーも巻き込みながら拡大しています。人が増えれば話題も広がるということで、YYY!がさらに多くの学びが得られる場になると期待しています。