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ウェブメディア事業からシンクタンクへ。『TABI LABO』を運営するNEW STANDARDがお届けする、第一回ニュースタンダードセミナーレポート‼︎

私たちの社会はいま大きな変化を迎えており、気候変動やパンデミックなど、さまざまな課題を世界規模で共有しています。従来の「当たり前」が通用しない中、より良い世界や社会を構築するための、新しい基準や価値観が生まれています。その新しい基準や価値観を生み出す中心にいるのが、まさにZ世代やミレニアルズです。

そんなZ世代やミレニアルズの生の声を起点に、国内外でいま生まれている新しい基準や価値観をご紹介する「ニュースタンダードセミナー!!」の第一回が、1月19日にオンラインで開催されました。

セミナーでは、「VUCA社会と反脆いZ&M世代」「プラントベースフード」「推しエコノミーとイミ消費」をテーマにセッションを行い、Z&M世代のリアルボイスを引き出しました。

今回はそのセミナーから「VUCA社会と反脆いZ&M世代」のパートを、ダイジェストでお届けします。

Z世代とミレニアルズから生まれる
新しい基準や価値観を知る

【今回のセミナーの登壇者】
久志 尚太郎 (NEW STANDARD株式会社 代表取締役)
浅井 康治(NEW STANDARD株式会社 執行役員/ストラテジックプランナー)
金沢 桃花(NEW STANDARD株式会社 Social Media Planner)
湯瀬 胡桃(NEW STANDARD株式会社 Social Media Planner)

加速するVUCA社会に必要な
「反脆弱さ」を持ち合わせたZ&M世代

「VUCA社会」とも言われる確固たる正解がない時代において、「脆くない」という性質の重要性が語られ始めています。『反脆弱性』(ナシーム・ニコラス・タレブ著/ダイヤモンド社)という書籍の中で、これからの時代に必要なのは、「頑強」であることではなくて、「脆くない」ことだと論じているのを目にしたことがある方もいるのではないでしょうか。私たちNEW STANDARDは、「脆い」の反対でありながら「頑強」とは異なる性質を、いまのZ世代やミレニアルズたちが通底する価値観として持っていると感じ、その動向に注目をしています。

パンデミックのような、抗えない社会の変化は今後も必ず起こります。ますます加速するVUCA社会の到来にむけて、「強い」とか「完璧である」ということを求めるのではなく、「反脆い」あり方を目指す必要があるのではないでしょうか。そのために、Z世代やミレニアルズの声を参考にして新しい基準や価値観を共有していきたいと考えています。


***


Z&M世代の価値観を知る事例として、ジェンダー自認に関するレポートをご紹介します。アメリカのある調査では、Z世代の6人に1人はLGBTを自認しているという結果が出ています。

<関連記事>

アメリカのZ世代、6人に1人は「LGBT」を自認【調査結果】
世界的な調査会社 「ギャラップ」がおこなった、 性的指向に関する2020年の最新調査によると、 アメリカの成人の5.6%が「LGBTであると認識している」 ことがわかった。 18歳以上の15000人を対象にしたアンケートの主な質問は 「異性愛者、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーのなかで、あなたがご自身に当てはまると考えるものはどれでしょうか?いくつでも選択できます」 ...
https://tabi-labo.com/299755/wt-lgbt-identification-rising


さらには、自分のジェンダーを固定して考えない人も増えてきました。これは「反脆い」という考え方にも繋がってきますが、従来の絶対的な価値観ではなく、柔軟な価値観で自分のことを決めていこうという姿勢の現れと捉えることができるでしょう。

働き方の価値観の変化についても同様です。Z世代のうち50%以上が「将来的な起業を考えている」という調査結果があります。

<関連記事>

Z世代は「起業」がお好き?【調査結果】
「Z世代」 と聞いて、何をイメージする? 多様性、SNS、社会問題?インターネットの普及によって 幼少期から多くの文化や情報に触れてきたZ世代 には、さまざまなアイデンティティーがある。 米 「EY Ripples」と 「JA Worldwide」が実施した最近の調査によって、そんなZ世代の 新たな側面 が明らかに。 それは、Z世代(1997〜2007年生まれ)のうち 53%もの人が 「10年以内に起業したいと考えている」 ということ!さらに、すでに働いている層だけでみるとその割合は65%にも上るそう。
https://tabi-labo.com/300515/wt-genz-entrepreneurship


これは起業して成功者になろう!という野望というより、既存の仕事や企業に対しての不信感や、従来の「働く」価値観への疑い、さらには、家を買って車を買って……といった「成功」の定義のようなものが大きく変わっていることの現れだと考えられます。親世代の働き方を見ながら、もっと柔軟な働き方や考え方をしていきたいと望んだ結果、起業という方法が支持されていると考えられるのではないでしょうか。

ここからは、実際のセッションの中からZ&M世代のリアルボイスを抜粋してお届けします。

Q:ぶっちゃけ、
VUCA的な社会についてどう思ってる?
不安とか?周りは?

湯瀬(Z世代):正直、VUCA社会と言われてもピンと来ていないですね。「変化の多い時代が来る」と言われるけれど、どちらかというと物心ついた時からそういうものだと思っていました。自分含めてZ世代は、オリジナルや個性を大切にしているし、変化を好む世代かなと思います。「自分だけの魅力とかスキルとかをどんどん身につけていくぞ!」といったモチベーションで、挑戦していきたい気持ちが強く、不安とかはあんまりないですね。

浅井(M世代):僕は今30代でミレニアル世代なんですけど、もともと完璧主義で、困難もパワープレイで頑張るぞー!と思って育ってきたところもあって。でもさまざまな変化や社会環境を目にするなかで、「変化の波にいかにうまく長く乗れるか?」を考えていかないと、これまでのやり方のままでは疲れちゃうし、不安になってしまうなと改めて思っています。

ミレニアルズと言っても年齢の幅が結構広いので、例えば30代後半のミレニアルズの人たちの中には、スポ根とか根性論のようなものが心の中であって「完璧なスキルを持っていないといけない!」という気持ちで不安になることもあると思うんです。こうした社会の変化をどう受け入れていけるか?というテーマは、いまの30代以上の方は割と考える機会が多くなってるのかなと思いますね。

金沢(Z世代):私はVUCAと言われている社会についてネガティブな感情はないので、不安もないですね。というか、あんまりピンと来てないかもしれません。当たり前なことや予測不可能なことは逆に心地が良いというか、なんかこうしなきゃいけないとか、こうあらねばならない、といった考えに縛られなくていいなと思えるので、よいと思ってますね。

むしろ私たちの世代は、この状況を楽しみながら適応している印象ですかね。VUCAって言われるような状況が、Z世代をクリエイティブにしていると思います。


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その他にも、こんなキーワードがありました🔎

・勝つことではなく「負けないことが大事」
・変化に対応するカギは「アンラーニング」
・親から押し付けられる「完璧」な価値観は、「本質的でないと感じてしまう」

次回レポートは、アンケートで好評を頂いたテーマ「推しエコノミーとイミ消費」についてダイジェストでお届けします。

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