このシリーズでは、株式会社シナジーの社員や役員にインタビューを行い、
「シナジーってどんな人がいるの?」
「ぶっちゃけどんな仕事してるの?」
「シナジーに決めた理由は?」
などなど、赤裸々に話してもらいます!
シナジーの雰囲気や歩み、社風などを知っていただければ幸いです!
今回はシナジーの経営・採用支援事業に属する「ぐっともっとグループ」の「立ち上げ」について、執行役員の小濱さんにお話を聞きました!
──まず、「ぐっともっとグループ」が立ち上がった経緯を教えてください。
小濱:広島で経営者の学校を運営することになったのがキッカケですね。
2013~2014年ごろの人材事業(派遣・人材紹介)の状況は、人材と企業のマッチング率は高かった。職場に合う人を紹介するので、辞めないし活躍してくれていました。
ただ、そういうマッチング率の高い当社より、県外からも含めてたくさんの人を連れて来れる企業が選ばれていました。
そこで他社との差別化のために、お客さんの会社や商工会議所で派遣法にまつわるセミナーをしてたんですよね。
そんな中で「もう一つ軸を作りたいよね」となり始めたのが、ビジネスバンクグループ(現在の株式会社ビジネスバンク)とタッグを組んでスタートした「プレジデントアカデミー」です。
──セミナー事業をしていた知見も活かしながら、新しい事業をスタートなさったということですね。
小濱:そうです。もともと、私が毎月「経営の12分野」というセミナーを福岡へ受けに行っていて、それも大きなキッカケでしたね。
また、当時は合同説明会に参加しても、大手企業と違い全然学生が集まりませんでした。
かなりショックを受けるとともに、地方の企業に優秀な人が集まりにくいという点も問題だと感じていました。
それで、ぐっともっとグループを立ち上げることになったのです。
優秀な人が地方を離れて都心部に一極集中している問題をなんとか解決したいと考えていました。
社内的にも、人材事業だけでは外部環境に左右されやすいため、別の柱を立ち上げる必要性を感じていました。
──立ち上げの際の苦労したことを教えてください。
小濱:印象的なのは2つですね。
1つ目はセミナー運営の部分です。「プレジデントアカデミー」の初回は約160人もの参加者がありました。
当時はそういったセミナーを開催している企業が少なかったこともあり、多くの人が集まったのですが、大勢の前で話すのは非常に緊張しました。
実際、緊張から全身にじんましんが出たこともあります。
2つめは、逆求人イベント「Gメン32」の事業です。
学生がプレゼンをして自分を売り込み、企業が欲しい人材にアプローチするというものでした。
具体的には、採用担当者が自社に来てほしいと感じた学生16名と1人あたり25分の面談をして、学生を知り・口説くイベントです。
学生は集まったものの、難しかったのは参加する企業に対する「集客・販売」です。
正直、大手媒体には敵いませんでした。
今でこそ、採用はその重要性と難しさが認知されて積極的な人事担当は珍しくありません。
でも2015~2016年あたりの人事担当の方は「企業が学生を口説きに行く」といったスタンスが難しく感じられており、「企業は学生が来るのを待つもの」っていうマインドでした。
受動的な姿勢の人事担当の方が多かったように思えます。
プレジデントアカデミーと逆求人の事業は広島だけではなく岡山にも進出したものの、コロナの影響もあり、2020年には撤退を余儀なくされました。
──他にはどんな事業をしてきたのでしょうか?
小濱:けっこう色々なことをしてきたのですが、代表的なものだとこんな感じですね。
・自社採用サイトでIndeedの運用をおこなう「ジョブサーチ」
・ハローワークの求人票作成サポートをする「ゼロルート」
・全国で見ても超初期にスタートした「オンライン合同説明会」
・採用コンサルティング、RPO(採用代行)
──シナジーは「オンライン合同説明会」の先駆けなんですね。
小濱:そうです。2020年3月12日に、緊急事態宣言が出されて、すべての合同説明会が中止になりました。
当時すでに学生との関わりも増えていたのですが、彼らから不安の声が上がってきたんですよね。「じゃあWEBで合同説明会をやろう」ということで、すぐに企画しました。
もともと、先述したプレジデントアカデミーをしていた時から、WEBでの打ち合わせに慣れていたので、WEBでの説明会にあまり苦手意識もなかったんです。
緊急事態宣言が出てから、約1週間後に開催しました。テレビや新聞にも取り上げられましたし、時代に即した取り組みだったと思いますね。
そのおかげで「Zoom運営のアドバイスをください!」といったお問い合わせも増えました。
今はまたオフラインのイベントが再開されつつありますが、イベントが軒並み中止になってしまっていた当時は良い施策だったと思います。
──それまでの経験が活かされたのですね。今も事業の主軸となっている採用コンサルティングでは、かなりつらい経験もあったとお聞きしました。
小濱:初期にコンサル依頼をお受けした会社さんで、社長が経営に疲れて病んでしまったことがありました。
とある人物の採用に関して、社長に私の判断は伝えていましたが、結局私の意見とは異なった選択をされたんです。当時は私も20代後半で、今よりも説得力がなかったのかもしれません。
結果的にはそれが失敗でした。最終的には1人を採用したことによって、社長が疲弊して心を病んでしまうことになったんです。「もっとできることがあったんじゃないか?」と今でも考えます。
コンサルティングは、お客様に言葉を選びながら伝えている場面もありました。でもそれではダメだなと当時は肝に銘じたのを覚えています。
最終判断はもちろんお客様がすることですが、きちんとリスクや考え方がお客様に伝わらなければ、意味がない。
この経験から、コンサルとして伝えるべき内容・リスク・考え方をしっかりと伝えることの重要性を感じるようになりましたね。
私自身も経験を重ねたことで、昔よりもお客様に伝わりやすい話ができているように思います。
──かなりつらい経験ですが、その出来事が小濱さんのお客様との関わり方に大きく影響を与えたんですね。今後はどういったビジョンがあるのでしょうか?
小濱:シンプルに言うと「ぐっとくる」という会社をもっと地方に増やしていきたいですね。
ぐっとくる会社を増やしながら、ぐっとくる人材を紹介していくことを目指しています。
人事代行、社外人事部としての活動を広げて、広島だけではなく中国地方全般での展開をしていきたいです。
採用の幅を広げるという意味でも、お客様に寄り添えるような存在でありたいですね。
必要とされ続ける、なくてはならないような存在になる、というイメージです。
とはいえ、属人化してしまっている点はよろしくないので、内製化していって仕組み化を進めていきます。
ほとんどの仕事って「その人にしかできない」ということはないと思うんです。
「自分にしかできない」仕事を、「誰にでもできる」ようにすることに価値があります。
一部の人間しかできない業務だと、関わることができるお客様は限られてしまいます。
ぐっとくる会社を増やしていくためには、自分たちの独自性や強みを仕組み化していくことが重要です。
仕組み化して「誰にでもできる」ようにすることで、スケールする際の再現性が増すはずです。
──ぐっともっとグループの立ち上げ背景や事業内容、今後の展望についてお伺いすることができました。ありがとうございました!